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ひこ・田中さんのレビュー一覧

投稿者:ひこ・田中

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本キャベツくん

2000/07/09 16:59

キャベツとブタが出会ったのはアイロン台の上ではない。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この際はっきり言うとくと、長新太はヘンなのだ。この絵本など、その良い証拠である。

「キャベツくんが あるいてくると」。

 これはまあいい。絵本だ! キャベツが歩いてきてもいい。しかしである。

「ブタヤマさんに あいました」。

 ・・・キャベツがブタと道端で会うなんて、フツー思いつくだろうか。ニンジンやダイコンならともかく。

 ま、それでも、思いついたとしても、あ、こりゃヘンだと考え直すもんである。にもかかわらず、長新太はそんな簡単なことにも気づかず、話をどんどん進めていくのだ。

 ブタヤマさんがおなかが空いてきて、キャベツくんを食べようとする。

 ふむふむ。ブタがキャベツを食べる。ようやく納得できる展開である。長新太は思ったほどヘンではないと安心したとたん、

「ぼくをたべると、キャベツになるよ!」

 な、なんでそっちに話が行ってしまうの? 「ぼくはくさっているから、食べるとおなかをこわすよ」とか、「食べておなか一杯で眠ってしまうと猟師がやってきて、おなかを開けてぼくを助け出して、代わりに石を詰めるよ」とか、「毎夜毎夜、世界中のおもしろい話をお聞かせしますから、どうぞお助けください」なんて方向もあるだろうに・・・。

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紙の本おおきなきがほしい

2000/07/09 16:39

一緒に、大きな木に登ろう!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 かおるは、部屋の窓から庭を見下ろして、洗濯物を干しているお母さんに言います。「おおきな おおきな 木が あると いいな ねえ おかあさん」。

 それはそれは、大きな木。

 ここから、佐藤と村上、この名コンビは、絵本という手法を目一杯使って、男の子の想像する木を見事に描き切っています。
「だって、かおるの かんがえている おおきな 木は、こんな すてきな 木だったからです」という言葉を読み終えてページを繰ると、私たちは、手に取っているこの本を90度回転する必要があるのです。

 え? なんで? と一瞬思うのですが、理由はすぐに判り、判ったとたん、もう、嬉しくなってしまいます。

 大きな、大きな木でしょ。絵本の見開きには収まらないほど、大きな木。でも、それがどんなに大きくて、どんなにすてきな木であるかを、かおるが少しずつ語ってくれるその過程を楽しむためには、いきなり全部見せられるより、やはりページを繰って、少しずつ知る方が、間違いなくいい。

 絵本の見開きに収まらない大きな木を描きながら、それを少しずつ見てもらう。

 この矛盾した要求に答えるための工夫が、「90度回転する」なんです。

 最初のページには、大きな、大きな木の根元。紐で幹にしっかろと固定した階段があります。おそるおそる登り始めるかおる。絵は場面一杯に描ききった部分(といってもまだまだ幹の下の方だけ)でばっさりと切られています。だから一枚の絵としては不自然。でもページを上から下に繰る(90度回転してますから)と、絵はさっきの不自然に中断されたところからピタリと続いています。この画面では、木の洞の中を階段が通っている。で、また不自然に切断されたページを繰ると、お、枝の分かれ目に家が乗っているではありませんか!

 という風に、この絵本、かおるが高く高く登っていく興奮と、その先にある楽しみを読者が少しずつリアルタイムに感じることができるようになっているのです。

 単に高いところに登る子どもの興奮と喜びだけを描くのではなく、読者が参加できるようになっている。

 そこに、このコンビからのメッセージがあるのでしょう。

 え、その先はって? それは自分で読まないとおもしろくないですよ。大きな木は、もっともっと、もっともーっと大きいのですからね。

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紙の本家族さがしの夏

2000/07/10 00:13

大人は、なんでもかんでも、子どもに隠そうとする・・・。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「わたしにはお母さんがいない。わたしを産んですぐに死んでしまった。それにお父さんは船の機関士で、海に出ているときが多いから、ソフィーおばさんと、ビル(ほんとうの名前はウィルへミーナ)おばさんがめんどうを見てくれている。(略)こういうと、あわれっぽく、きこえるかな? でも、わたしはかわいそうな子じゃないよ」
 と語るのが本編の主人公一三歳のジェーン。そんな彼女が、写真を発見する。見知らぬ二人の子どもと一緒に写っているお父さんの姿。この子たち誰? 困っているお父さん。ソフィーおばさんが教えてくれる。二人はお父さんが再婚した人との間に生まれた子どもだと。ジェーンはさっきみたいな自己紹介をする子だからショックは受けない。それより、急に妹と弟ができたことを喜ぶ。しかし、ん?

 でも、ドーシテ、私は今までこの子たちのことを知らなかったんだ。知らされてなかったんだ。大人たちは答えてくれない。

 そこで、ジェーンはその秘密を探ろうとする。相棒は、一歳年下のBF、プレイトー・ジョーンズ。プレイトーの両親は離婚し、妹とは別れて暮らしている。彼のセリフが、いきなり強烈。

「おとなはうそをつくから、信用できないよ。なんでもかんでも、子どもにかくそうとするしね」

 こうして、嘘をつき、隠す大人たちを彼らは出し抜いていく。

 二人が得た真実とは?

 すべてが明らかになったとき、ジェーンにプレイトーは、「ジェーンの子ども時代の終わりだ」という。
 
 現代の家族、とりわけ子どもの居場所を考えるとき、この物語は必読です。

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