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レビューアーランキング
先月(2017年1月)

東京創元社編集部さんのレビュー一覧

投稿者:東京創元社編集部

74 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本ガーデン

2003/06/09 19:01

編集部コメント

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

小函を抱えて今泉文吾探偵事務所を訪れた奥田真波は「火夜が帰ってこないんです」と訴える。カヤ、人を魅惑せずにはいない謎めいた娘だ。函の中身を見て只事ではないと行動を開始した探偵は、幾人もの死を招き寄せるあやかしの庭へ……。周到な伏線と丹念に組み立てられた物語世界、目の離せない場面展開がこたえられない傑作ミステリ。

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紙の本死者を起こせ

2002/06/17 13:15

編集者コメント

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

フランス・ミステリ批評家賞受賞の傑作

 ユニークな探偵たちがフランスから上陸しました。三人の若き歴史学者とクビになった初老の元刑事。三人の名は、マルク、マティアス、リュシアン。三人の学者の専門分野は、中世、先史時代、第一次大戦。三人とも失業中。つまり、財政逼迫というわけで、近所でボロ館と呼ばれているおんぼろの屋敷を三人でギリギリ家賃を出し合って借り、共同生活を始めたところに、マルコの伯父で元刑事が転がり込んだのです。
  元刑事は、三人を聖人になぞらえてマルコ、マタイ、ルカと呼んで面白がります。三人は専門分野を張り合いながら、アルバイトと研究の毎日。
 そこに事件が……。
 引退したオペラ歌手の婦人の住む隣家の庭に突然、見知らぬ若木が植えられていたのです。彼女はひどく怯えました。ストーカーの仕業? それともファンの贈り物? 元恋人の何かの合図? 彼女の心配を、夫はとりあってくれません。
 そこで、日頃どことなくその知的な雰囲気が気なっていた隣人に相談を持ちかけたのです。
 こんなふうに物語は始まり、婦人は失踪します。

 設定が実に魅力的ではありませんか?!
 もちろん設定だけではありません。展開も結末も! 
 これは保証します。別に担当の私が一人で言い張っているわけではありません。その証拠に、フランス・ミステリ批評家賞と、ル・マン市ミステリ大賞を受賞しています。
 フレッド・ヴァルガスは1957年生まれ。
 現在フランスで、最も人気のある女流ミステリ作家の一人です。彼女自身も歴史学者。専門は聖マルコと同じ中世とのこと。

ちなみに作者の読書傾向は……ジェイムズ・クラムリー、ダシール・ハメット、プルースト、ヘミングウェイ、サリンジャー、そしてもちろん歴史の本。
 好きな音楽……バッハ、プレスリー、バルバラ……。

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編集部コメント

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本格派新人登場! 

中高一貫教育の女子校で、高3の美術部の女生徒が屋上から落ちて死亡した。自殺なのか? 事故なのか? それとも……。その後、彼女の幽霊が出るという噂が広まり、小説家志望の国語の男性教師と彼女の間に何かがあったという噂も流れる。そして、その国語教師もまた、屋上から墜死する。
 死んだ生徒の美術部の後輩である二人の女生徒が、ことの真相をさぐり始めたが、彼が書いたという原稿が何種類か発見される。
 そして不可解なことに、彼は、死んだ女生徒と協力しあって書き上げた作品の新人賞受賞を、死の直前に辞退していた。ある雑誌で作品中の文章と同じ文章を発見したからだ。なぜ、そんなことになったのか? その文章の真の作者は誰なのか? 
 女生徒の登場する原稿、しない原稿、P・オースターの、死んだ友人の小説を出版する男の物語『鍵のかかった部屋』……錯綜するテキスト。教師の自殺した妻が残したウェブ・サイト「ヘビイチゴ・サナトリウム」に隠された秘密とは? やがて浮かび上がる密室殺人。
 本格派新人の登場です。著者のほしおさんは、大下さなえ名義で『夢網』、『くらげそっくり』などの詩集がある詩人です。その詩人らしい感性が紡ぎだした、清冽なミステリ・デビュー作をお届けします。読み応え十分の傑作ミステリです。暖かいお部屋にこもって「小説の面白さ」をご堪能ください。

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紙の本アヒルと鴨のコインロッカー

2003/10/20 11:44

編集者コメント

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 未知数の新星たちが結集するミステリ叢書《ミステリ・フロンティア》第一回配本、『アヒルと鴨のコインロッカー』を御紹介します。
 伊坂氏は2000年、鎖国状態の島で予言能力を持つ喋るカカシが殺されるという奇想ミステリ『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してデビュー。受賞第一長編『ラッシュライフ』が「このミステリーがすごい!」の第11位にランクイン、同年発表の短編「チルドレン」が日本推理作家協会賞候補に選ばれ、さらに第四長編『重力ピエロ』が刊行直後から絶賛を浴び、直木賞候補に推されるなど、現在もっとも注目すべき新鋭と言えるでしょう。『アヒルと鴨のコインロッカー』は、『重力ピエロ』以来の長編となる、伊坂氏がデビュー前から構想していた最新ミステリです。
 大学入学のために仙台に引越してきた椎名は、隣の住人から突然「一緒に本屋を襲わないか?」と持ち掛けられます。彼の標的は、たった一冊の広辞苑。——一方、ブータン人留学生と付き合っているペットショップの店員・琴美は、ふとしたきっかけから動物を虐待する連中と嫌な関わりと持ってしまいます。このふたつの物語は、どこでどのようにして結びつくのか?
 本作の初校を読んでいた際は、この話がいったいどのような形で終わるのか見当がつかず、それでも作者の狙いを探りながら慎重に読み進めたのですが——いやはや。詳しいことは一切ここでは言及できませんが、いったいふたつのストーリーがどのようにして結びつくのか、楽しみながら読んで戴きたいと思います。
 ところで、ちょっと話はずれますが、デビュー作の『オーデュボンの祈り』を読んだ際、そのあまりにも個性的な作品世界に呆然としながらも、しかし個人的に強く印象に残ったのは伊坂氏のキャラクター造形力でした。日本人離れしたような洒落た味わいがあって、外国の映画を髣髴させるような、小説で言うならローレンス・ブロックの軽めの短編(作品集『おかしなことを聞くね』など)やウェストレイクの諸作を想起させるような——その人物造形力が幸福な形で示されたのが『重力ピエロ』だと思いますが、その力は勿論、本書『アヒルと鴨のコインロッカー』でも遺憾無く発揮されています。丁寧な物腰のブータン人留学生や、ペットショップのオーナーである美貌の女性など、個性的な主役脇役たちが右往左往する展開は、軽みのある可笑しさに溢れ、伊坂ファンを充分に満足させるものでしょう。
 その一方で——本書では、これまでの伊坂長編とはやや異なった趣を持つラストが待ち受けています。なんというか、これがもう物凄く切ない。ここで説明できないのが残念ですが、ぜひお読み戴いた上で、切なくなって戴きたいと思います。
 なお近々、デビュー作『オーデュボンの祈り』も新潮社にて文庫化されるそうです。ミステリとしても、そして小説としてもきわめて魅力的な伊坂作品、まだ触れたことのない方も、この新作と文庫の刊行を機に、お手に取られてみては如何ですか?

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紙の本魔法使いになる14の方法

2003/10/03 21:42

編集部コメント

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 アーサー王伝説のマーリンから、国際的スターのハリー・ポッターまで、魔法使いの物語は、時代を超えて人の心をとらえ続けている。そう、こんなことができたらいいな、と夢みる子供はもちろん、そんな時代を忘れ果て、魔法なんかないんだ、とかたく信じている大人さえも。
 ここに名アンソロジストが選りすぐった物語は、魔法を信じる子供だった大人たちと、まだ魔法を信じている子供たちへの、楽しくて、ちょっぴり怖い贈り物。ネスビット、ブラッドベリからダイアナ・ウィン・ジョーンズまで、新旧の名手たちが「魔法」と「学校」をテーマに腕をふるった逸品ぞろい。
 これを読んだら、あなたも魔法が使えるようになるかも?

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紙の本グリフィンの年

2003/09/10 22:17

編集部コメント

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 お待たせしました!
 『ダークホルムの闇の君』の続編をお届けします。
 チェズニー氏とその観光巡礼団から解放されて8年。ダークの子供たちも成長し、末っ子グリフィンのエルダも大学に入学。その大学が経営難に陥ってしまったことから、大騒動が次々起こります。
 今回は学園小説としての面白さも盛り込んで、魔法世界のキャンパスライフを、エルダとその仲間たちと楽しむことができます。学食で料理魔法を実験し、中庭の大魔術師像の足下に集まってコーヒーを飲み、図書館に通っては古き魔法に触れる……こんな大学、入ってみたくなってきます。もちろん、ジョーンズおばさんの世界のこと、楽しいばかりじゃありません。たよりない教授連や、学食を占拠する海賊たち、とつぜん押しかける不良グリフィンどもを相手に、度胸を見せることも必要ですが。恋あり冒険あり、課題もあれば宇宙旅行まで体験できる青春ファンタジイの傑作を、ぜひお楽しみください。
 解説は『空色勾玉』『西の良き魔女』などでおなじみの荻原規子先生。ジョーンズ・ファンならではの解説を、小説ともどもお楽しみください。

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紙の本青空の卵

2003/09/02 23:19

内容紹介

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外資系の保険会社に勤務している僕、坂木司。友人の鳥井真一はひきこもりだ。プログラマーを職とし、料理が得意——それもプロ顔負けの腕前だ。外界との接触を絶って暮らしている友人を社会に引っ張り出したい、と奮闘する僕は、街で出合った不思議なことどもを鳥井の許に持ち込み、その並外れた観察眼と推理力によって縺れた糸を解きほぐしてもらう。そのたびに、友人の世界は少しずつ、確実に外に向かって広がっていくのだった!?

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七度狐

2003/09/02 23:17

内容紹介

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「季刊落語」編集部勤務を命ず——という衝撃の辞令から一年。職場に定着し落語編集道に精進する日々を送る間宮緑は、春華亭古秋一門会の取材を命じられ、不在の牧に代わって僻村を訪れる。引退を表明している当代の古秋が七代目を指名する落語界の一大関心事である会の直前、折からの豪雨に鎖され陸の孤島と化した村に見立て殺人が突発する。警察も近寄れない状況にあっては、名探偵の実績を持つ牧編集長も電話の向こうで苛立ちを募らせるばかり。やがて更なる事件が起こって……。著者初長編となる、書き下ろし傑作本格ミステリ。

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紙の本悪魔は天使である

2003/09/02 23:14

編集部コメント

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昭和十八年、大戦の劣勢が次第に深まりつつある頃、探偵小説界の巨匠・天城俊策は《ペンの従軍》を拒んだために執筆の機会を全て失った。俊策は食い繋ぐために一家を引き連れ名古屋へ転居、そこで穏やかな生活を過ごせる筈だったが——探偵小説の巨匠一家をめぐる、恋と計略と悲痛な死の謎。隻腕の青年刑事・五百村は敢然と謎に立ち向かう! 大震災・大空襲などの天災人災に翻弄されながらも、必死に生き抜こうとする青年たちの姿を活写した、感動の本格長編推理。ベテランの新しき代表作!

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紙の本仔羊の巣

2003/09/02 23:13

内容紹介

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僕、坂木司とひきこもりの友人、鳥井真一との間に訪れつつある変化の兆し。いつの日か、友が開かれた世界に向かって飛び立っていくのではないか、と悩む僕。ある日、会社の同僚から同期の女子社員の様子が最近おかしい、と相談されたり、浅草の木工教室に通うことになった僕たちが、地下鉄の駅で駅員から相談を受けたり、僕の身辺で奇妙な出来事が多発したり……と、名探偵・鳥井真一の出番は絶えない。気鋭の新人による第二作品集!

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紙の本無言劇

2003/09/02 22:59

編集部コメント

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囲碁・将棋・麻雀——ボードゲームの集積地と呼ぶに相応しい胡蝶ビルの周辺で勃発した連続殺人。最初の犯人が逮捕されても事件は終わらず、悪意は連鎖して更なる殺人を呼ぶ。《悪魔》とは誰か? ビルの一室で密かに無言劇を続ける《歩》とは誰なのか? 密室状況で発見された死体と消失した凶器の謎に皆が頭を悩ませる中、伏せられた登場人物達の名前がひとつずつ明らかになってゆく……。鬼才が放つ異形の書き下ろし本格ミステリ。

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紙の本朝霧

2003/09/02 22:58

編集部コメント

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卒業論文を仕上げ巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切り、新たな抒情詩を奏でていく。作品中、巡りあわせの妙に打たれ暫し呆然とする主人公の姿に、読み手は、従前の物語に織り込まれてきた絲の緊密さに陶然とする自分自身を見る想いがするだろう。鮮やかな幕切れは、次作への橋を懸けずにはいない。一人称で語りかける《私》と噺家の円紫師匠が登場するシリーズ第五作。「山眠る」「走り来るもの」「朝霧」の三編を収録。

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紙の本神保町の怪人

2003/09/02 22:55

編集部コメント

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多くの古書店が集まる神保町——この世界に名だたる本の街を舞台に、愛書家や収集マニアの生態を追った著者ならではのミステリ短編集。古書ブームたけなわの'60年代における展覧会を扱った第一話「展覧会の客」、'70年前後から'80年代末期まで流行した各地の愛書家グループの活動を追う第二話「『憂鬱な愛人』事件」、そして'90年代末期からスタートした古本インターネットをテーマにした第三話「電網恢々事件」の全三話を収録。

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三人目の幽霊

2003/09/02 22:52

編集部コメント

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年四回発行の落語専門誌「季刊落語」の編集部は、落語に免疫のない新米編集者・間宮緑と、この道三十年のベテラン編集長・牧大路との総員二名。並外れた洞察力を持つ牧編集長の手にかかると、寄席を巻き込んだ御家騒動や山荘の摩訶不思議、潰え去る喫茶店の顛末といった〈落ち〉の見えない事件が、信じがたい飛躍を見せて着地する。時に掛け合いを演じながら、牧の辿る筋道を必死に追いかける緑。そして今日も、落語漬けの一日が始まる……。「三人目の幽霊」「不機嫌なソムリエ」「三鶯荘奇談」「崩壊する喫茶店」「患う時計」の五編を収録。

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落馬事故による昏睡から目覚めると、彼はシャーロック・ホームズになっていた——事故によるショックで、自らを伝説の名探偵と思い込んだまま横浜の洋館に暮らす若き富豪は、何故かその推理能力までもホームズレベルになっていた! 「横浜のホームズ」の推理と絶望、そして再生を描いた連作長編推理。横溝正史尽くしの『探偵の夏あるいは悪魔の子守唄』、クイーンに挑んだ『探偵の秋あるいは猥の悲劇』に続く「本歌取りミステリ」第三弾!

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