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徳川義宣さんのレビュー一覧

投稿者:徳川義宣

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木版本 源氏物語絵巻

2005/03/10 18:25

解説

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国宝「源氏物語絵巻」は、平安時代後半の製作である。源氏物語54帖の各帖から1図ないし3図が選ばれ、全百数十図と対応する詞書によって構成され、20巻に仕立てられていたと考えられている。しかし伝来のうちに大半は失なわれ、尾張徳川家に3巻、阿波蜂須賀家に1巻の巻物のみが遺された。

徳川家19代 徳川義親(1886-1976)は絵巻の保存と普及に情熱を注いだ。昭和6年、古画古筆模写の第一人者であった田中親美(たなか・しんび)に、全3巻の精巧な模本を製作させた。模本1つでは普及にほど遠く、原本の消耗も避けられない。原本保存のため昭和8年、巻物から絵は1図1面、詞は2紙1面に剥がして切り離し、台紙どめの額面装に改装した。旧蜂須賀本1巻も、当時の所蔵者(益田鈍翁)によって額面装に改装された。

義親はさらに原本に忠実な木版印刷で、多くの人々に絵巻を広めようと、田中親美と諮り、木版複製の第一人者、川面(かわづら)義雄に製作を依頼した。川面は説得に応じ昭和18年2月に着手した。 木版は色ごとに版木を別々に作らなければならない。一色の絵具も様々に変色し、今日の色数はその倍にも3倍にもなった。剥落箇所はそのままに忠実に写し取った。版木は20枚にも30枚にも及び、詞書も華麗な料紙のため、版木は十数枚におよび、文字は別の版木に起こし料紙の上に刷り込んだ。徳川本3巻で絵が15面、詞料紙は50枚にも上った。

第2次大戦の空襲を逃れてスタッフは東京郊外を転々と疎開して歩いた。戦後は金銀統制などの苦難をのり超え昭和24年、ようやく1巻分が完成した。

残る2巻は昭和30年から東京藝術大学で再開され、昭和34年に完成した。昭和36年、旧蜂須賀本1巻を所蔵する五島美術館の許可を得、再び徳川家の資金、(財)徳川黎明会の事業として、最後の1巻の複製に着手した。昭和38年7月、五島本の複製が完成、徳川本着手以来20年余の歳月と膨大な資金とを費し、戦中戦後の苦難を克服して、源氏物語絵巻全4巻木版複製事業は完成した。

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