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先月(2017年6月)

茶花さんのレビュー一覧

投稿者:茶花

1 件中 1 件~ 1 件を表示

日本の学校教育には音楽や美術があって、なぜ演劇がないか

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

日本の学校教育には音楽や美術があってなぜ演劇がないのか、という意見がある。教育における演劇の必要性を説く人が増えてきたが、その主張には今ひとつ説得力がない。外国には演劇の授業があると言われても、日本は日本だと思ってしまう。そんな中、演劇の授業がない理由を政治や文部官僚のせいにすることなく、技術としての演劇の難しさ(つまり楽譜を読むより戯曲を読むほうが難しいと思われること、すぐれた演技とはどういうものかといった基準が確立していないこと)にあると分析し、そのため教育のシステムができあがっていないし、それをつくるための蓄積もまだ自分たちにはないと率直に述べるマキノノゾミの発言はもっと注目されてよい。マキノが本書で述べる、演劇なら人間が人間を誤解することの疑似体験ができるという主張は、日本の国語教育が主に紙の上の文字面を追うことに終始し、コミュニケーションの道具としては十分に考えられていないことに気づかせてくれる。経済でも農業でも文化でも国際化が進み、多くの人がコミュニケーションは会話という口先だけの技術では補いきれないことを知るようになった。日本の英語教育が文法重視の教科書偏重型から会話やヒアリング重視に変わり始めたように、いずれ演劇にも陽のあたる日が来ることだろう。遅咲きで「普通」が売りの永井愛(日本劇作家協会会長)は、演劇というのは基本的にはすぐには成果の出ない心の問題を扱う仕事、と語る。今が盛りの10人の証言集だからその発言も人生も多様多彩、奥の深さもかなりのものだが、コミュニケーションや心の問題で悩む教育関係者・若者たちに演劇を知る隠れた参考書としてお薦めしたい。

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