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あおぞらさんのレビュー一覧

投稿者:あおぞら

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紙の本僕たちの戦争

2005/04/11 18:15

愛する人。君のため。君のために僕は、僕たちは、いったい何ができるだろう…?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

片や第二次世界大戦末期1944年、石庭吾一(19歳)お国のためにその身を散らすべく、日々訓練に明け暮れていた飛行術練習生。
片や同時多発テロの起こった2001年、尾島健太(19歳)フリーターからぷーたろーに転じたばかりのサーファー、そしていまどきの若者。

そして運命の9月12日。
何故か。霞ヶ浦の海の中で、時空を越えて二人が入れ替わった?!
目を覚ませば見知らぬ世界。見知らぬ人々が自分を他の名前で呼ぶ。どうやら血縁でもなく他人らしいのに、誰も疑問に思わないほど、自分は相手と瓜二つらしい。よく分からない。よく分からないけれど飲み込まれてしまった運命に二人はそれぞれ翻弄されていって…。

そうして二人は大事なことにはたと気づく。来年の8月。日本は戦争に負ける!!これは史実だ。変りようがない。さてどうする。戻らなくては!でも術が分からない。
そして2001年に生きる一人の娘。健太の恋人ミナミ。
愛するミナミ。君のため。君のために僕は、僕たちは、いったい何ができるだろう…?
1944年に紛れ込んでしまった健太の見る世界。2001年に紛れ込んでしまった吾一の見る世界。
交互に語られて進む物語は、小気味よく面白く、切なくてやるせなくて胸が痛い。上等のユーモアに包まれて流れ込んでくる戦争という悲惨。
たった半世紀。人間や国や社会が、いかに揺れ動きやすいものかと言う事。

重い題材をここまで手に取りやすく、そして物凄い引力で読ませる技量。めぐらされた複線。
ああ、本当にいい本を読んだと思いました。
この本を前にして、「タイムスリップ?ありえんやろそんな」なんてことは、どーーーっだっていいんです!!(笑)
この作者の本は結構読んでます。ええ。ほとんど外れなしの面白さ。と言うわけで作者名だけで手に取りました。
何となく、ですね、表紙は地味で、帯も微妙。
え、戦争もの…?で、タイムスリップ?!
よくわからんわー、と思って敬遠なさる人もおるかもしれませんが、それはもったいない。やー。これはー、いい本でした。マジですよ。
私は戦争を知りません。親も知りません。教科書に出てくることが全て、とは思っていませんが、その教科書に載ってる歴史ですら、受験の時に叩き込んだ程度の知識。実感など、沸くわけもない。そういう世代がいま、この世界の大半を占めていて、その上で、憲法改正論が持ち上がってきている今。
小説一冊で、戦争が語られるなんて思ってはいません。作者だって、戦争を生き抜いてきた年ではないと思います。それでも。
ああ読んでよかったと思いました。
100%乱気流☆あおぞら的読書のススメ

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