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金魚さんのレビュー一覧

投稿者:金魚

9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本吾輩は猫である 改版

2006/06/03 23:29

もう一度読み直してみませんか?

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 やはり名作は名作。若ければ若いなりに、年をとればその年相応に楽しめます。
この作品は、漱石の代表作ではありますが、内容からなんとなく他の小説と比べて軽く見られているような気がします。
しかし、これこそ漱石の最大傑作ではないだろうか?
内容はかなり異色ではあります。
1 猫が主人公であり、猫の視点から人間社会を観察批評するという形式をとっている。
2 かなりふんだんに社会批評を行っている。
 漱石の小説は、登場人物による社会批評・西洋文明批判がお約束。
3 盛り込まれている薀蓄の量は膨大である。
 語注の数ははんぱじゃない。
どこをとっても面白いのですが、最後の章にある、
 前申す通り今の世は個性中心の世である。一家を主人が代表し、一郡を代官が代表し、一国を領主が代表した時分には、代表者以外の人間には人格はまるでなかった。あっても認められなかった。それががらりと変わると、あらゆる生存者が悉く個性を主張し出して、だれを見ても君は君、僕は僕だよと云わぬばかりの風をするようになる。
ここからの文章がスゴイ。これって明治時代に書かれたんですよね。
漱石は21世紀の今日まで見透かしていたのでしょうか?
 学生時代に読んで忘れてしまった方、も一度読み直してみては。
     驚きますよ 。

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紙の本無名

2007/07/20 21:37

中年男性におススメします

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

沢木耕太郎さんの作品は、『敗れざる者たち』など数作読んでいますが、長らく遠ざかっておりました。

文庫本背表紙の文

一合の酒と一冊の本があれば、それが最高の贅沢。そんな父が、ある夏の終わりに脳の出血のため入院した。
混濁してゆく意識、肺炎の併発、抗生物質の投与、そして在宅看護。
病床の父を見守りながら、息子は無数の記憶を掘り起こし、その無名の人生の軌跡を辿る―。生きて死ぬことの厳粛な営みを、静謐な筆致で描ききった沢木作品の到達点。

以上

ノンフィクション作家として有名な沢木耕太郎氏に対して、無名な市井の人である父。その父の人生、そして父と子の触れ合い・係わり合いを通して沢木氏自身のアイデンティティを・・・

この本は、その内容に惹かれて買ったものの、父の死直後で生々しく感じられてしばらくそのままにしておりましたが、一周忌が済みようやく落ち着いて読むことができました。

久々に良書に出会い、満ち足りた読後感に浸ることができました。


良書といえども、その作品を読む時期というものがあります。

この作品は、10代、20代で読んでも、その真価はおそらくわからないでしょう。

年を経て中年となり、老年の父を持つ男性、あるいは父を亡くした男性が自らの来し方と父の人生を見つめ直した時、この作品はその心を静かにしかし確実に揺さぶるものと思います。

三十代以上の男性諸氏、まだ父上がご存命の方にも父上を亡くされた方にもお薦めしたい佳品であります。ぜひご一読を。

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紙の本三四郎

2005/10/23 21:48

名作はいつ読んでも名作

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 のっけから、
「日本は富士山しか自慢できるものはなく、それは天然自然に昔からあったものなんだからしかたがない。」
と広田先生に言わせ、三四郎が
「これからは日本もだんだん発展するでしょう。」
と弁護すると、
「亡びるね」
とは、痺れますね。チァイコフスキーのピアノ協奏曲の冒頭で酔い、あとはどうにでもしてぇというような感じでしょうか。
 「風が女を包んだ。女は秋の中に立っている」
という美しい表現も気に入りました。
 高校、大学以来、久々に読んでみました。こういう青春小説であっても、30代は30代なりに面白く読めるのは、やはり名作なんですね。
・・・以上、ミニコミ誌に書いた文章ですが、あれからさらに10年、四十代になって読んでもやっぱりそれなりに楽しめるのは、名作中の名作なんでしょう。青少年、オススメです。そして、歳を重ねて読み直してください。

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紙の本死国

2005/09/27 00:09

死国

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「これって『ホラー』でしょ?怖くて読めない。」とおっしゃる貴方、違います。
 これは、『恋愛小説』です!
 民俗伝承を基に,恋心と生への執着を叙情・哀切豊かに描いた傑作と、おススメします。決して巷の評価を信じてはいけません・・・ただし、R指定、高校生から読んでね。
 とにかく、何でも『ホラー』にしちゃって。映画化すると『リング』にしても『死国』にしても、やたらおどろおどろしくして原作台無しです。でも、栗山千明くんだけは良かった。小説読んだオイラのイメージに近かったです。
 それにしても、映画化やテレビドラマ化は怖い。大抵は駄作になってしまいますから。映画を観ただけの方、怖がらずに小説をぜひお読み下さい。

 そして原作を読んだあなた、決して映画を観てはいけません!?これがほんとのホラーかも。

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紙の本空海の風景 改版 上巻

2006/01/17 02:04

司馬遼太郎の最高傑作?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 近代の人物であれば、様々な資料は残存し、明治以降なら写真まで存在している。歴史小説を書くための資料は豊富に存在しているわけです。
これに対して、千年以上遡る平安時代の歴史小説では、資料に乏しく、作品を生み出すのは容易なことではないでしょう。
 空海については、その自作の文章、書、弟子の記述など、この時代の人物のなかでははるかに多い資料がありますが、近代の人物の資料と比較すれば、量・質ともに不十分であるはずです。
それにもかかわらず、この作品では、空海を鮮やかに描き切っていく。作家の力量を知らしめる大作と言えます。この作品の中で司馬氏はこう語っています。
 『この稿の題を、ことさら「風景」という漠然とした語感のものにしたのは、空海の時代が遠きに過ぎるとおもったからである。遠いがために空海という人物の声容をなま身の感覚で感じることはとうてい不可能で、せめてかれが存在した時代の−それもとくにかれにちなんだ風景をつぎつぎに想像してゆくことによって−あるいはその想像の風景の中に点景としてでも空海が現れはしまいかと思いつつ書いてきた。』
 まさにこの時代の「風景」を描きつつ、空海を生き生きと、というより、人間として生臭く読者に見せつけてくれます。
 昭和五十年度芸術院恩賜賞受賞作品。これこそが司馬遼太郎の最大傑作と言えるのではないでしょうか。
 大学時代に読み、この小説に感嘆しましたが、五十に近い歳で読み返しても十分に満足した読後感をもてる素晴しい作品と思います。

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興奮

2005/10/28 02:38

競馬ファンでなくても楽しめる競馬の小説

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 読書好きのオイラですが、競馬には全く興味がなく、読む気にならなくて手を伸ばさなかった作者でした。30代になって初めて読んだ作品は『興奮』。
 まさに「興奮」しました。何でこんな面白い小説を学生時代に読まなかったんだろう。・・・ほんとうにもったいないことをしました。「競馬シリーズ」なんてハヤカワさんが銘打っているからいけない。ブツブツ・・・競馬を知らなくても全く問題なし! 楽しめます。
 文庫シリーズ第一作ということだけでなく、この作品は、ミステリとハードボイルドの二つを併せ持つ、贅沢な一品なのです。「ハードボイルドの巨匠」なんてオビでレイモンド・チャンドラーを読ませられた時には、「ふ〜ん、こんなもんか。」と思いましたが、ディックさんは違いましたね。
 『興奮』は英国推理作家協会賞受賞作です。本当のシリーズ第一作は『本命』う〜ん、こっちも捨てがたい。
【作者について】
 作者は、競馬の元騎手どころか、女王陛下の専属騎手、全英チャンピオンという華麗な経歴の持ち主。それが引退したら傑作ミステリを連発という、驚嘆する才能・異色作家であります。
 このシリーズは、実に三十数作(正確に把握してません、すみませぬ)、全作は残念ながら読破していませんが(読みたくても汚れた文庫本は買わないので)、全て面白い。多作には駄作が出るのが宿命と思えるのですが、全て傑作と佳作以上・・・誉め過ぎかぁ?
 さらに凄いと思うのは、「シリーズ」といいながら、この作品群で同じ主人公が登場する小説がない、ということです(唯一の例外が『大穴』『利腕』)。

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紙の本ウッドストック行最終バス

2005/10/23 21:27

ポアロやホームズに飽きてしまった貴方へ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 アガサ・クリスティやエラリー・クィーンを読んでも、どうもそれほど面白くないと思うのは、小生だけなのでしょうか。・・・巨匠達をけなしてしまった!ファンの皆様、すみません。
 ホームズさん以来、ミステリに登場する名探偵達(警部等を含む)は、すばらしい推理力で、どんな難事件でも簡単に解決してしまう。
 なかには、殺人現場に足を運ばないどころか、部屋から一歩も出でずして、
 『犯人は、この男だ。』
な〜んて、お前は超能力者かよ、とツッコミを入れたくなる小説もあったりして、もうそんなミステリには飽き飽きしているそこのあなた! モース警部をご存じない?
 この小説に登場するモース警部は、事件を机上の推理だけで、解決しようとする。・・・それじゃあ、その他大勢の名探偵たちと同じじゃん、と言うなかれ。彼の華麗な?推理は、相棒のルイス部長刑事の調べでわかった新たな証拠やアリバイにより、そのつど崩壊してしまいます。
 とにかく、捜査よりも推理が好きなお方だから、その仮説が構築・崩壊・修正・再構築の繰り返しで、読者はあっちこっちに引きずりまわされて、ハラホロヒレハレ、最終的には見事に事件は解決するのですが、読後感は、?????。
 「アクロバット的な論理」と解説では言いますが、むしろ空想・迷想・妄想とも呼びたくなるように推理を展開していくこの手法は、一度味わうと、くせになります。はまっちゃいます。私は、全シリーズ読んでしまいました。
 すでにイギリスでは、なんとホームズやポアロを凌いで、最も人気がある名探偵となっています。ポアロに飽きちゃったあなたにはオススメの一冊です。

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紙の本坂の上の雲 新装版 1

2006/01/17 01:48

兄弟、おさななじみが織り成す歴史の不思議さ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 あまりにも評価の高い作品なので読まれた方も多いと思います。軍人秋山好古・真之兄弟、文人正岡子規の三人を主人公として日露戦争を中心に明治時代を描いた一大叙事詩です。
 壮大なテーマのため、全8巻の大長編になっていますが、読んで飽きがこない、というよりどんどん引きずり込まれるものです。
 しかし、かたや兄が陸軍で世界最強と謳われたコサック騎兵集団を抑え、一方で弟が海軍で全ての作戦を練り、ロシア艦隊を撃ち破るというまるでドラマのような現実。運命というか歴史の不思議を感じずにはいられません。

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紙の本99%の誘拐

2005/10/26 02:44

【秀作】では、厳しすぎますか?

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 コンピューターによって制御された誘拐犯罪。《西澤保彦》さんが本書の解説でつぎのように絶賛しています。
『ハイテクづくしばかりではなく、身代金奪取のトリックや、その伏線の張り方の巧緻さなど、本格ミステリとしても極上の出来栄えで、まさに歴史的傑作の名を冠するに相応しい。』
 あるテレビ番組で、『ミステリとサスペンスの違い』というものをやっていましたが、それによれば、この作品は、犯人と犯罪動機は読者に判っており、犯行手口も大筋は知らされているためサスペンスということになるのでしょう。
 しかし、小説の展開は確かにスリリングで読ませます。宮部みゆきさんの作品のように、読者をぐいぐい引き込んでいく筆致から「エンターテインメント第一位」ということになるのでしょうか。
 このような犯行が実行可能か?という批判もあるようですが、この作品が1988年に刊行されたことを考えると、発想は先駆的で、書店の解説にあったように『今日でも作品は色あせない』ものと言えます。
【日本のミステリはつまらない】が持論の私ですが、宮部みゆきさんやこの作品などは秀作といえるでしょう。『傑作』と言わんのかい!と怒られそうですが、ディック・フランシスの作品の息もつかせぬ展開こそ、まさに傑作とよぶに相応しいと思うので・・・。

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