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平林享子さんのレビュー一覧

投稿者:平林享子

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本本屋さんの仕事

2005/12/26 13:35

担当編集者より

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は、池袋コミュニティ・カレッジで2004年4〜8月に行われた「講座太陽 本屋さんの仕事」でのレクチャーに、部分的に追加インタヴューを加えて構成したものです。
独立系の個性的な書店が次々と登場して人気を集める一方で、老舗やチェーン展開の既存の書店もいろいろな試みを見せ、書店界が大きな転換期にある昨今。自分でも2000年にサイトを始め、本屋さんの真似事をさせていただいたところ、予想以上に楽しく、予想以上に大変だったことから、「本屋さんの仕事についてもっと知りたい!」という気持ちが強まりました。そして、「注目を集める本屋さんたちにお話を聴いて、これからの本屋さん像を探りたい」という動機から、この講座を企画したのでした。ふだんは50人くらいのところ、100人を超える受講生が集まってくれたことで、本屋さんの仕事、書店ビジネスへの関心の高さを実感することになりました。現役の書店員の方が意外に多くて驚きましたが、現場で働いている人も、これからのヴィジョンを切実に求めていることが伝わってきました。
1回目の講座では、昨今の書店事情を俯瞰すべく、書店界の動向に詳しいフリーライターの永江朗さんにも加わっていただきました。「本屋さんの仕事自体が、街のなかに限りなく溶解してきているのが、ここ数年の状況」と永江さんが語るように、デパート、ホテル、インテリアのショップのなかにセレクト書店のコーナーができたり、何よりもインターネットにつながるパソコンのある場所はすべて「書店」になり、書店の機能があらゆる場所に拡散している現状があります。
受講生からの質問の多くは、新刊本も古本もたいていの本ならネットで買えるようになった今、リアルな本屋さんに求められるものは何か、今後、リアルな書店はどうあるべきなのか、という問題に関することでした。その問題に対するヒントも、登場してくれた本屋さんたちのお話の中にいろいろ見つけられると思います。ネット書店とリアル書店は対立するものではなく、成功しているリアル書店の多くが、ネットを最大限に活用していることがわかります。また、インディーズ書店と大型書店も対立するものではなくて、協力しあうことで、新たな展開が生まれています。そして何よりも、こうした試みを果敢に試している人々が、実際に個性的な書店を運営し、多くの支持を集めている、そのことの意味を考えることが重要だと思いました。「儲からない」「大変だ」と言いながら、楽しそうな人々。本屋さんに限らず、自分の仕事を好きだと思えることは、人生において非常に幸福なこと。その幸福感が、皆さんから伝わってきます。
編集者 平林 享子(クローバー・ブックス)

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アートの仕事

2005/11/06 18:56

担当編集者より

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は、アーティスト、写真家、デザイナー、ギャラリストによるレクチャーおよびインタヴュー集です。池袋コミュニティ・カレッジで2004年4〜8月に行われた「講座太陽 アートの仕事」でのレクチャーに、追加インタヴューを加えて構成したものです。
「アーティストになりたい」「アート関係の仕事につきたい」と思っている人に向けて、プロの方々に経験談を語ってもらい、何か指針やヒントやパワーやインスピレーションを与えてもらえたら、というのがこの講座の趣旨でした。そして、追加インタヴューでは、それぞれの方の創作活動や作品について、さらに詳しくお話をうかがいました。

「頑張りすぎる病気の藤城さんのおかげで、頑張れない病気の僕が、なんとか社会的に作家として活動できてるわけで、ある意味、僕にとっては幸運なカップリングだと思う」と会田誠さんが語っているように、アーティストを支えるギャラリストも、非常に重要な存在。なので、今回は、ミズマアートギャラリーの藤城里香さん、西村画廊の荻田徳稔さん、ふたりのギャラリストの方にも講師になっていただきました。
レクチャーでは、学生時代のことに始まり、どのような変遷を経て今日に至っているのかという軌跡、デビューのきっかけ、挫折と試行錯誤、軌道修正、転機、心境の変化、そういったことを、だいたい皆さんに共通して根掘り葉掘りうかがっています。

たとえばレクチャー01は、会田誠さん×池松江美さん×藤城里香さん。芸達者にしてサービス精神の鬼のようなお三方は、緊迫感と脱力感が交錯する不思議なテンションで、息の合った絶妙なトークを見せてくれました。ユーモアとアイロニー満載です。
会田誠さんへのインタヴューでは、「生涯一河原乞食」というアーティストとしての基本的な姿勢、会田さんのとらえる日本の芸術の特徴などが、随所に自虐的なユーモアを織り交ぜつつ、真摯に語られています。
レクチャー03は、都築響一さん。杉本博司さんの写真とチンパンジーのミッキくんの写真を比較したり、さまざまな作品を例に挙げつつ、都築さんならではのアート観がめくるめく展開します。「日本人はエロに関するクリエイティヴィティが世界一すごい」と主張する都築さんらしく、秘宝館、ラブホテル、イメクラなど、世間ではアートとは思われていないけれども日本人の創造性が素晴らしく発揮されたアレコレを紹介してくれています。また、都築さんを創作活動に駆り立てる原動力になっている怒りと使命感についても語ってくれました。
レクチャー05は、八谷和彦さん×小谷元彦さん。デビューのきっかけから今日までの軌跡、創作の基本スタンス、それから予算の問題などお金の問題についても語ってくれました。「ちゃんと機能があって使えるものをつくる」という八谷さん。小谷元彦さんは、学生時代のことから、ヴェネツィア・ビエンナーレにも出品した映像作品〈ロンパース〉の制作裏話などなど。
とにかく皆さんの言霊がギッシリ詰まった、エネルギーに満ちた本になっています。将来について迷ったり悩んだりしているアーティストの卵たちに読んでもらえば、現状を打開するヒントがたくさん詰まっていると思いますし、非常に勇気づけられると思います。

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