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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

おとさんのレビュー一覧

投稿者:おと

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本名もなき毒

2006/08/30 10:32

そこにありそうな罪の物語。

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前作「誰か」に続き、隣で起こり得そうな「罪」の物語。「火車」「理由」「模倣犯」のような題材にインパクトのある大作、という訳ではないが、こういうどこにでもあって、誰の心にも住みつくものを、宮部みゆきは本当に、どうしてこんなに、というほど、面白く、上手く描く。
起こってしまった殺人事件と、現在進行形で段々と形を大きくしていく事件を絡ませながら、「人間」の物語が進む。淡々とでも決して飽きさせることのない語り口は見事。
読みながら、主人公の妻の財産だけではない、でも財産が生み出した部分も多いだろう裕福さを羨む心が、「毒」が、私の中にもあるからこそ、一人の犯人のやりきれない哀しみともう一人の犯人のやりきれない怒りが、自分を浸していくようだった。
家、家族、人生、一生の「大きな買い物」のリスクとその幸せを考えると、なんだか怖いような気分にもなるのだけど、それでも今の自分の「幸せ」を実感し、「立派な人間」になれるように頑張りたいとも思える作品である。

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紙の本聖女ジャンヌと娼婦ジャンヌ

2006/02/22 09:33

ドラマチックな展開と魅力的なヒロインで魅せるジャンヌ・ダルクのフランス

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読み終わってなかなか現実に帰れなかった。藤本ひとみの生み出した主人公「娼婦ジャンヌ」の魅力と心臓の高鳴りが止められないような展開にすっかり飲み込まれた。同作者の「ハプスブルグの宝剣」を読んだときも同じような感覚に陥ったが、少女小説時代からこの作者の作品に慣れ親しんでいるという点を除いても、最高に面白いエンターテインメント大河小説である。
物心ついたときから娼婦として生きてきたジャンヌがこの小説のヒロインである。娼婦としてしか生きる術を持たなかった彼女はもちろん「神」など信じていない。しかし、ある戦いで信心深い武将と出会ったことにより神を信じようかと考えた矢先に神に裏切られ、そこから彼女の野望は始まり、自身の才覚で戦乱の世の中を駆け抜けて行こうとする。
有名な救国の乙女ジャンヌ・ダルクすらも彼女の出世の道具である。ジャンヌ・ダルクの純真無垢な残酷さが引き金となり、神の名のもとに短絡的な思考で愚衆が行った蛮行に対する娼婦ジャンヌの怒りはあまりに激しく哀しく圧巻。読んでいる私自身もジャンヌの怒りに共感し、熱い思いが渦巻いた。それでも、神を底抜けに信じるジャンヌ・ダルクに知らず惹かれていく様は人間の弱さや哀しささえ感じさせる。逆に「常に神の方を向いている眼差し、他のものは何も見えていない目」を持つジャンヌ・ダルクの行動やそれに巻き込まれていく民衆には、現在の宗教的なテロリズムの基盤を見るような恐ろしさを感じた。神はいない、しかし、それを生み出す人間の心理の複雑さをも垣間見る、そういう側面ももった小説である。
救国の乙女ジャンヌ・ダルクの良く知られた終焉と娼婦ジャンヌの波乱万丈な人生のクライマックスを、少女小説時代そのもののドラマチックな演出で飾る素晴らしい娯楽作品。二人のジャンヌとともに15世紀のフランスをたっぷりと堪能できる。そして、ジャンヌ・ダルクが多くの民衆に与えた正義という残酷さと現実に引き換え、娼婦ジャンヌが図らずとも数人の娼婦たちに与えた支えや愛情の方が個人的にはとても心に残った。

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守護者

2006/02/09 13:21

原書で読んでみたいと思わせる一冊。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「堕胎の権利」という重いテーマながら、キャラクター、プロットともにエンターテイメント性に優れていて、面白い。プロのボディーガードである主人公コディアックの仕事振りのリアリティと人間関係も良く、ボディーガードの依頼者の娘、ケイティなど、魅力的な人物像とあっと驚く展開・アクションは映画にすると面白そうだと単純に思う。
「堕胎の権利」はデリケートな問題なので、個人的意見は伏せるが、そういうことを考えさせてくれるのも、本書の良いところ。
翻訳が優れず、読みづらいのが残念な点。もし原書で読める能力があれば、原書で読んで、この本の本当の面白さを判断したいところだ。

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身近な罪と罰

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「記憶の改変」を巡って、二つの物語がタイトルどおり、平行に描かれる。幾つかの東野圭吾の作品の中でも「献身的な愛」と「罪と罰」は大枠のテーマとしてある気がするのだが、この作品は、最もこのテーマを分かりやすい設定で魅せてくれる。つまり、「親友の彼女に恋愛感情を抱く」という、ふとすれば、私たちの身近にも、自分自身にも有り得たり思いあたったりする感情なので、主人公の苦悩にも共感しやすく、「記憶の改変」を取り巻く、化学・物理的な難しい用語が出てきても、割合すんなりと楽しく読める。ただ、分かりやすい分、展開がだいたい予想がついた点は、ミステリとして、少し不満が残る。「容疑者Xの献身」に通じるものがあり、こちらの作品を先に読んだ方が、あっと驚く、ことが出来ただろうな、とは思う。

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