ニコライ堂が懐かしいさんのレビュー一覧

本が手に入らない！！！大量増刷を希望する

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

注文してから、はや三週間が過ぎた。
文春営業に問い合わせたら、増刷されたとのこと。
でも、大型書店に行ってもないし、検索してもらうと「品切れ」だと。
ネットでも日数かかる表示になっている。中古価格は、３０００円以上！ 中古が、だよ。
どうみても、品薄過ぎるんじゃない？
この本の内容は友人から聞かされていたし、ネットや新聞書評からも入手したかったけど、手に入らないから仕方なく、その友人から借りて読んだ。
やっぱいいですよ。
何がいいって、誰かが書いていたように、この本には、労働者への愛がある。それとともに、相互扶助のスタンスがある。
今盛んに売れているビジネス本は、「自分をどうやって売り込むか」「こう交渉すれば成功する」「ここに気づけば、世界が変わる」ってな本ばっかしでしょう？
僕もいくつか買いましたが、読んでいるうちに恥ずかしくなるものもあったし（なら、立ち読みして買わなければいい、って言われそうだよね。そのとおり）、「そうだったのか！」と今日思っても、明日になると、「やっぱおかしいな、ばかばかしい本だったな」って思ってしまうものがほとんどだった。
それと大事だと思ったのは、働いて体を壊さないためには、何が必要かってことについて、わかりやすく説明されてますよね。
精神科の先生たちは、どうしてそういったこと、教えてくれないんだろ？
燃え尽きだと思うけれど、僕もうつ病で半年仕事できなかった時期がある。復帰したときは、「診断書に就労可能とあるから、明日から出勤できるよな」と上司から言われた。
定時出勤して定時上がりして、ちょっと残業したけど、それができたのは５日だけ。
また体調が崩しちゃって診断書出したら、「完全に直ってから来い！ 診断書出すなら、完治したという内容が書かれた診断書を出してくれ！」と上司から言われた。
わかりましたと答えて、それからまた三ヶ月の休養をしたけれど、次に出社するときはさすがに抵抗があって、心臓は高鳴るし、吐き気はするし、冷や汗は出るしで、初日は会社にたどり着けなかった。
でも、この本を読むと、それが自然なんだと書いてある。復帰直後は、時間を間引くよう指示されている。
そうした細かなことが、もっともっと知られるようにならないと、崩れてばかりいる人が減らないんじゃないかと思う。
崩れても復帰できた僕みたいな例はいいけど、崩れたらそのまま復帰できないって人たち、たくさんいるんじゃないかなあ。
しかも、職場の理解がないという、それだけの理由で。
大きな会社もそうだけど、中小の会社の上司さんたちにも知っておいて欲しい内容がたくさんある。
このまま何もしないと、ホント、日本の産業・経済はおかしくなるよ。
多くの読者の手に渡るよう、文春さん、考えてくださいませんか。