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先月(2017年2月)

ゆうまるさんのレビュー一覧

投稿者:ゆうまる

2 件中 1 件~ 2 件を表示

少子化を嘆くより、目の前の命を救いたい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本格的な自殺対策の本。素晴らしい内容です。ここまで自殺対策について詳しく書かれた本は、これまでありませんでした。これまでの自殺対策は、一部の有志が、ボランティアでやっている感がありました。昨年「自殺対策基本法」が施行され、日本でもようやく国を挙げて自殺対策が始まると思いますが、現場では、正直何をすれば良いか分からないという人がほとんどではないでしょうか。この本がバイブルとなるのは間違いありません。
これまでの自殺対策と言えば、「うつ病対策」「いじめ対策」などの限られたテーマが、別個に語られるという感じでしたが、本書は、それこそあらゆる方向からの自殺対策を解説しています。それを可能にしたのは、なんと言っても総勢41人という充実した執筆陣でしょう。医師、看護師、保健師、教師、大学教授、自治体職員、弁護士、元警察官、国会議員、新聞記者、住職、自死遺族、NPO、ボランティアなど、よくこれだけ集めたなというくらい様々な業種の方が書いています。逆に言えば、自殺対策には、それだけ多くの人の連携が必要だということでしょう。自殺対策は、医師や看護師にとっては医療であり、自治体職員にとっては地域づくりであり、学校教職員にとっては教育であり、弁護士にとっては多重債務の問題です。
「自殺するのはその人の勝手では?」「どうして自殺しちゃいけないの?」という意見があるのも事実です。しかし、この本には「全ての自殺が防げる」「自殺は悪いこと」とは書いてありません。この本のメッセージは、「多くの人は自殺を選んでいるのではない」「社会的に追い込まれた末の死である」「だから、対策を実践すれば、救える命がある」ということです。
昨日も日本全国で、100人近い方が自ら命を絶っています。この本は、専門書ですが、読みやすいので、命について改めて考えたい方にもおすすめです。

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防犯の本であり、子育て・教育の本でもある

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

犯罪社会学者の小宮信夫氏の最新刊ということで、早速読みました。内容は……とても素晴らしいものでした。学問と実践がスパイラルしており、さらに実践のバリエーションが豊富で、まさに現場で役に立つ良書と言えるでしょう。小宮氏は、言うまでもなく、新書で「犯罪を「人」ではなく「場所」で考える」という新しい犯罪学を提唱した人物です。それ自体は、目からウロコ、と感じましたが、一方で、そのあまりにも「場所」だけを重視する考えには、共感できない部分もあったというのが正直なところです。
しかし、この本で小宮氏は、「場所」を重視した持論を展開しながらも、それだけでは防げない犯罪があることを認めています。その上で、犯罪に走らない「人」を育てる教育手法について述べています。「レジリエンス」「社会性」「市民性」といったキーワードで、教育が必要だと説いていますが、まったく同感です。
後半の実践紹介も充実しています。その魅力は、なんと言っても総勢34人もの執筆陣でしょう。章立てが明確なので、関心のあるところだけ読んでも面白いと思います。個人的には、井垣康弘氏と藤井誠二氏の論稿の対比が興味深かったです。少年Aの担当で、退官後も弁護士として非行少年に伴走して「更生」させようとする井垣氏と少年に人生を狂わされた被害者・遺族に寄り添い、その多くは「更生」より「罰」を望んでいると述べる藤井氏。この2つの論稿は、少し他と毛色が違う気がしましたが、本当に安全でより良い社会をつくるということからすれば、重要なテーマだと思います。その意味で、懐の深い本と言えるでしょう。
犯罪から身を守れる「人」を育てることも、犯罪に走らない「人」を育てることも、やはり教育が重要なんだということを教えてくれる本です。

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