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  3. 亀豆 さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年8月)

亀豆 さんのレビュー一覧

投稿者:亀豆 

14 件中 1 件~ 14 件を表示

風光る 10

2001/11/27 13:07

デキる上にイイ男、伊東甲子太郎。

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 新選組に大きな変化をもたらす、伊東甲子太郎登場の第10巻。組織を揺るがす男というイメージがあっただけに、シリアスになっていくのかと思いきや、賑やかに可笑しく楽しい。
 土方と神谷を手に入れるべく(?)追う伊東、逃げ回る二人(笑)。伊東のキャラクターが、どこまで著者のフィクションかは分からないが、とにかく、ハイテンションで面白い。
 新選組が題材なだけに、いつも明るく、楽しい、だけでは済まないシリーズだが、10巻は本当に賑やかに楽しい。
 巻が進むごとに、キャラクターの魅力がどんどん増していく感じのする、パワーあるシリーズである。

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紙の本疫病神

2002/02/05 22:11

厄介な相棒。

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 誰も彼も、信用できない登場人物がほとんどの、暴力と駆け引きの物語、という感じだが、テンポが良く面白い。
 特に主人公二人の、お互いに相手を「仲間」とは思っていないのに、傍から見ればすっかり「仲間」な会話が面白い。どれも何気ない会話なのだが、殴られたり、監禁されたりと緊張感ある展開の中で読むと、妙に可笑しく笑えてしまう。
 ただ私には、組組織の縦や横の関係が分かりにくく、少し読みにくかった。

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雪花嫁の殺人

2002/02/05 21:58

美しく哀しい雪の花嫁。

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 新刊で見つけてうれしくなった。
 3作目も面白い。そして読みやすい。人物は入り組んでいるし、過去の話にも話は及ぶにもかかわらず、複雑に感じることがない。スッと頭の中に入ってきて、話の流れに自然に乗っていくことができるのだ。
 シンプルで大胆なトリックも次々に現れ、楽しむうちにラストまで一気に読んでしまった。
 事件全体が雪に深く関連しているのだが、事件の幕開けとなる、犯人の足跡がない殺人現場の表現『縫目1つない高貴な天上の白布が、ふわりと置かれたような雪の上を歩くことは、罪深いことに思われるときがあるが、その赤い皺に向かっては、一筋の足跡が罪のしるしのようにくっきりと記されていた。』は特に印象的だ。
 とても面白かったので★5に近い。それでも★5にしなかったのは、犯人があまりにも切ないからだ。潔いまでのその姿が、雪の冷たさにもまして切なく、哀しすぎたので。

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紙の本渦−BILLOW−

2002/01/27 15:03

悩めるシドニー。

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 1997年末、映画「タイタニック」の影響もあってか、ノブのバイトは大忙し。隣室のシドニーにもなかなか会えない毎日の中、以前ノブの家で家政婦として働いていた女性であり、ノブを育てたともいえる洋子から電話がかかってくる。洋子は再婚しており、幸せな家庭を作っていたが、息子が同級生の死のことを気にしているという。一方、その同級生が、学校のコンピュータへの不正アクセスに関わっていたことが分かり、彼の死を調べていたのはシドニー達だった。
 事故か自殺かはっきりしない同級生の死を調べていくうちに明らかになっていく家庭内の渦。他人ではないからこそ、どんどん大きくなっていってしまう親子の溝が痛ましいです。
 そして、ノブとシドニーの関係も難しい。もっとそばにいたいと言うノブに対し、シドニーは「怖い」と言う。ノブが自己嫌悪に陥るのではないかと思うような「こっち側」に連れていくのがまだ怖い、と。
 相手が大事であればあるほど、相手の次の反応が気になるし、失くしたくないから慎重にもなる、といった感じでもどかしい。
でも面白い(笑)。とても次が楽しみです。
 展開はともかく、主人公達が、自分の中で決着をつける様子をどう著者が描くのか、に期待です。ノブとシドニーの会話に慌てて「運転手を混乱させないように」と警告して咳払いをするヘンリーの姿も和やかで楽しい。

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紙の本もうひとつのドア

2002/01/27 14:34

望む家庭を作ろう。

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 父親を知らず、母親からも愛されず、挙句にその母親が自殺した後、彼女とつきあっていた男から「借金」と称しお金を巻き上げられている広海。人間不信に陥り、虚無感にかられながら日々を送る広海は、バイト先のパン屋で一人の男と出会う。自分の娘に対してつらく当たるかのような態度をとるその男を見て、自分の幼い頃の姿を少女に重ねた広海は、その男に憤りを感じるが、関わるにつれ無愛想な表現の裏にあるやさしさを知り、その男に惹かれていく…というお話。
 面白かったです。ゆっくりと流れていく時間のなかで着実に変化していく心境を読む、という感じ。イラストも雰囲気と合っていて、とても素敵でした。「もっと甘えて欲しい」と思っていても「可愛げがないな」としか言えない三夜沢や、登場人物それぞれがイメージぴったりで。
 自分の誕生日に母親に自殺され、その姿も見てしまうという悲惨な過去をもち、ずっと一人で生きてきた、というわりには案外あっさりと他人を受け入れて馴染んだなぁ、という気もして、ちょっと簡単にうまくゆきすぎのような感じもしたが、幸せそうなラストはさわやかで好かったです。

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紙の本あの日を探して

2001/11/27 12:50

素材使いの上手い作品。

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 フェイスはクズの烙印を押される貧しい家の娘。いつか認められたいと夢見ながら名家の青年グレイに想いを寄せていた。が、ある晩グレイの父が不倫相手のフェイスの母と失踪。激昂したグレイにより一家は町を追われる。12年後、彼女は成功した美しい女となって帰ってきた。過去と決別するため失踪事件の真相を追うフェイス。そこに立ちはだかるグレイ。(カバー裏より抜粋)
 シンデレラとロミオとジュリエットの要素をあわせもった小説という感じで、古典的なモチーフを現代に置き換えて作られた映画を見たときに似た印象を受けた。
 つかづ、離れず、の設定や会話が巧みで、面白く読める。
 大きな力を持った男がただ一人の女には弱さを見せ、翻弄もされる、という展開もよくあるものだが、最後まですんなり読める。
 「ベイビー」の連呼には、ひいてしまうところもあったが、嫌みのない面白い作品である。

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紙の本警視の接吻

2001/11/15 21:27

シリーズを重ねるごとに、ページと共に増す面白さ。

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 過去の因縁が引き起こしたとも言える事件は、現在と過去が交錯する形で語られていく。重厚感があるのに、重くなり過ぎることなく、読み終わった後は、ふんわりとした温かさが感じられる。
 また、このシリーズの楽しみの一つでもある、キンケイドとジェマの関係にも、今回は大きな波が…。容疑者の一人である男にジェマがなぜか心惹かれていくのだ。
 前作で自分の息子だと分かった、11歳のキットとの関係も複雑で、これからが気になる要素もいっぱい。
 面白く、読み応えのあるシリーズだ。

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紙の本風神雷神の殺人

2001/11/11 19:27

謎が解かれる心地よさ

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 「次はお前を殺す」という脅迫状が東京に住む28歳の主婦にとどいた。脅迫状の送り主は風神と雷神の助けによって、すでに二人の人間を殺していると豪語する。最初は冗談かと思われたが、実際にその二人は死んでいた。一人は強風によって鉄橋から列車が転落した、あの余部の事件で、一人は電気系統の故障が原因と思われる、あの信楽の列車衝突事故で。二人は、主婦の中学生のときの同級生だったが、まもなく主婦もまた、風神の仕業と思える方法で殺害されてしまう。それにとどまらず、今度は静岡で雷神の仕業のごとき殺人が新たに発生し…。(解説よりあらすじ抜粋)
 同じミステリーという枠の中にあっても、それぞれ個性がちがうのは当然だが、この本も、とても個性的な一冊だと思う。
 まずは事件の新鮮さ。本当に、どうなっているのだろう、と読者に思わせる設定が素晴らしい。おまけに、謎は深まり、広がる。
 こんなにも読んでいて「著者さん、本当に、最後はまとまるの?」とドキドキしてしまう話も珍しい。それほど、読んでいる間楽しめるのだ。
 また、キャラクターもしっかり描かれていて、事件以外の部分も、もちろん面白いので、今後の展開も非常に楽しみなシリーズ。
 ちなみに、本書はシリーズ2作目である。

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花ざかりの君たちへ 16

2001/10/21 20:58

佐野兄弟。

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 ギクシャクしていた佐野と中津の関係が直って一安心の瑞稀。そんな折、桃郷学院主催の陸上部親睦会が開かれる事に!!そこには高跳びの大型ルーキーと噂される佐野の弟・森の姿が…!
(カバー裏より抜粋)

 瑞稀と佐野の話よりも佐野兄弟の話が中心で、佐野兄弟に瑞稀と神楽坂を加えた16巻という感じ。絵が上手くて、話も好きだが、勢いがなくなってきているような気がする。「魅力的なキャラを創り、人気ある連載に育てていく」のも難しいが、「それを持続したままラストまで走る」のはさらに難しく大変なのだろうなぁ。欲張りにもなるし。

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花ざかりの君たちへ 17

2002/03/21 11:27

二人の初めての大ゲンカ。

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 親睦会で派手に衝突した佐野と弟の森。心配する瑞希だが、すれ違う兄弟の関係にも徐々に修復の兆しが…そんな矢先、なんと佐野の父が上京。父に対する気持ちを抑えられない佐野に…。(カバー裏より抜粋)
 父親との再会でいらつく佐野は、瑞希の優しさに救われる反面、自分のいない所での瑞希と中津の仲の良さを目にして冷静さを失ってしまう。
そして、偶然佐野の父親と言葉を交わした瑞希は、親子できちんと話し合うことを勧めるが、タイミング悪く(?)言い合うことになってしまう。
 なんだか、精神的にも身体的にも不安定になってしまう「佐野」な一冊だ。

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紙の本二度殺せるなら

2002/03/03 14:51

最後まで読めば、題名に納得。

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 長年行方を絶っていた父親がニューオリンズで何者かに射殺された。知らせを受けた看護婦カレンはすぐさま現地に向かう。父親は元軍人で、ベトナムから復員後なぜか家族を捨てていた。変わり果てた父の姿に涙するカレンは、担当の刑事マークに優しく慰められる。が、射殺事件の黒幕が次に狙うのはカレンだった。果たして何のために? (カバー裏より抜粋)
 たまに電話や手紙をよこすだけになった父と、そんな父を愛し続けた母。母の苦労を間近で見てきた娘は、父を憎み、母を支えるべく強い女に成長した…という始まりから、事件と共に引き込まれる。
 くるくると場面を移しながら物語が展開していき、細かく描く部分と省く部分の強弱がしっかりしていて、内容の割りに本は薄め。だらだらと描かれるのはいや、という人には良いのではないだろうか。
 しかし、反面、強引に感じてしまう面も。特にヒーロー役の男。ヒロインを見てすぐに「冷たい」と判断し、しかし次には「支えが必要なもろさを持っている」と決定づけ、「自分こそがふさわしい男」と決意する。屋敷を持ち、優秀な警官であり、その自信もあり、優しく、タフで誠実。このヒーローの簡潔な思考と行動力、それを支える完璧さが物語をすんなり運ばせている気もするのだ。
 事件に関連してもう一人完璧な男が出てくる。それほど出番も無く、謎も多いままな人物なのだが、人気があったらしく、彼を主人公に据えた本「青い瞳の狼」も出ている。

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春香の友達も恐れる、おばあちゃん登場。

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 相変わらずな二人の前に春香のおばあちゃんが現れる。寝ている春香にキスする司を見てしまったおばあちゃんは、「性悪なクソガキ」から春香を守ろうとしばらく滞在することに。年寄り扱いされるのが嫌いな、勝気なおばあちゃん、もっとがんばれ、という感じ。
 そして、春香のライバル、金髪の少女・ジェシーも登場。とても積極的な彼女と春香の勝負(?)は始まったばかり。勝負は見えている気がするが、年齢的にはジェシーの方が司とつりあうので、ここにおばあちゃんが帰ってきたら、さすがの司も苦労するのかな(笑)。

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芝居茶屋弁之助

2001/11/07 23:15

芝居の世界。

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 芝居町を舞台に、暇をもてあまし気味の芝居茶屋の主人・弁之助が、目明しの鶴吉、絵画きの友蔵と共に事件に挑む。8話収録。
 芝居町。時代小説でも少しは出てきたりもするが、そこが舞台という物を初めて読んだ。ちょっとのぞいてみたい場所だったので「丸一日がかりの芝居見物」という雰囲気や、店で起こる出来事は読んでいて、なかなか楽しかった。
 その空気がとても好かったので、★3よりは★4に近い。
 しかし、事件簿として読むと、主人公がプロではないだけに、事件自体も身近であっさりしたものになっている。また、そこが良いと思う人もいるとは思うが、私としては、少し物足りない部分もあり、とても★4よりの★3。

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シルバー

2002/01/23 12:01

ヒロインの魅力はどこに。

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 純愛を踏みにじられ、父を奪われた伯爵令嬢は復讐を誓う。
 そして、そのために盲目の男・ジェイクを雇い、彼から愛のテクニックの教えを受け魔性の女・シルバーに変身する。一方のジェイクも、自身の復讐を胸に誓い、最後の一人を探していて…という話。構成が四部に分かれていて、第一部現在、第二部シルバーの過去、第三部ジェイクの過去、第四部現在となっているのだが、「マンガ化された原作」に期待しすぎていたのか私は楽しめなかった。
 過去にどんなことがあったかは、現在の展開を納得いくものとするのに重要だとは思うが、その分量の比が逆転してしまっている感じ。もっと過去の話をまとめてでも、現在の展開にこそ凝って欲しかった。
 そしてなにより、ヒロインの魅力が分からない。復讐のために男の気を引く方法をわざわざ教えてもらいに行っておきながら、結局あっさり断念するし。そんな方法の復讐が良いというのではないが、そこまできて、そんなにあっさり止められるのなら、もっと早くに「どうしてこんなにジェイクのことばかり考えてしまうのかしら」などといってないで、別の方法でも考えれば良いのに…と思ってしまう。
 さらに話の決着のつけ方が「運の良さ」とくれば、一体どこにヒロインの魅力が発揮されたのか謎だ。ヒロインが整形手術までした話なのに、「外見よりも心の美しさが大切」というのがテーマのような終わり方。そして、その心の美しさも私にはよく感じられず…。
 けっこう厚さのある本だっただけに、がっかり。

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