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レビューアーランキング
先月(2017年4月)

hiroさんのレビュー一覧

投稿者:hiro

7 件中 1 件~ 7 件を表示

電子書籍起終点駅(ターミナル)

2015/11/22 00:58

起終点駅

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

気候の厳しい北海道の大地や海辺に、しがみつくように生きる人たちを主人公にした桜木紫乃氏の短編は、読後に何とも言えない余韻がある。吹雪に閉じ込められても、貧しさに苛まれても、どうにかして抗い、折り合いをつけて生きていく人たちのリアルな息遣いが感じられて好きだ。「起終点駅」はそんな短編集である。中でも表題にもなった「起終点駅」と「潮風の家」が良かった。映画化されるようでもあり、そちらもまた楽しみにしている。

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電子書籍儀式(上)

2015/10/03 16:59

長い長い物語

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

シリーズ一作目の「検屍官」が発表されたのが確か1990年頃。それから四半世紀が過ぎたことになる。その間新作が出るたびに読み続けてきたのだから、やはりこのシリーズは面白いのだと思う。女性検屍官が男性優位の法執行機関の中で、勇気と知力とチームワークで難事件を解決し、のし上がっていく様が痛快だ。この作品「儀式」をはじめ、どの作品もミステリーとしての完成度は高く、一気に読ませる第一級のエンターテイメント作品だと思う。
 だからこれまでこのシリーズを読んだことのない人であっても、たまたま目についた作品を手に取って読めば、それがどの作品であっても(中にはプロットが複数作品に渡るというものもあるが)きっとこのシリーズのファンになるに違いないと思う。しかしこうした長い期間にわたって描き続けられる物語の楽しみとしては、やはりその始まりから立ち会い、作品世界の中で年を重ねる登場人物たちの生を、わが身と重ねて読んでみるということがことがあるのでないだろうか。若く溌剌とした女性検視官が、年月とともに成長しまた老いていくその変遷を、私自身も登場人物と一緒に感じながら読んできたように思う。これはそんな数少ない作品といえる。

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佐木隆三作品目録

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ノンフィクション作家佐木隆三の作品目録といった一冊。自身がこれまでのエポックともいえる作品(要するに事件ルポ)について、それぞれの状況や思いなどを振り買った内容で、著者のファンであれば興味深く読めるのではないか。私は特に著者に思い入れはないが一ノンフィクション・ファンとして、ここに取り上げられた事件については「ああ、そういえばあったなぁ、こんな事件…」という感慨があり、それなりに興味深く読めた。
 一つ一つの事件については概要だけしか触れられていないので、事件の真相や犯人とそれを取り巻く人々の関係など、細部にわたって事件が掘り下げられているわけではない。個々の事件について興味をもって読むのならば、何とも消化不良のもどかしい気持ちにもなるだろう。だからこれを読んで、中途半端な気持ちにさせられた人、さらに詳しく知りたいという気持ちになった人は、著者の過去の作品を読めば良いといことになる。そういう意味で、これは佐木隆三作品ガイドブックと言える一冊だと思う。

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凍原

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桜木紫乃は、警察小説(ミステリー)も書くのか…。ちょっと驚いた。著者の小説は、北海道を舞台に厳しい自然や困難な状況を力強く、したたかに生きる市井の人々(主に女性)を描いたものが多かったように思う。以前「硝子の葦」というミステリーに分類できる作品が発表され違和感を覚えたが、今度は本格警察小説だ。ミステリーや警察小説が好きなら別の作家がいるだろう。しかし「硝子の葦」にしろこの「凍原」にしろ、作品としての成否は別にして、これまでの桜木作品に流れる潮流はしっかり流れており、面白いことに変わりはない。今後の作家としての広がりが期待されることにも変わりはない。
 それにしても、釧路湿原には地下水脈に通じる底なし沼のような穴が存在し、時折人を飲み込み遺体さえ上がらないというのは、本当の話なのだろうか…。

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電子書籍パリ警察1768

2015/11/22 00:39

パリ警察1768

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女性の虚栄心や欲望、愛欲を赤裸々に描き、歪んだ人間関係が何らかの事件に発展していく、そんな定型を真梨幸子作品の中に感じていた。本作「パリ警察1768」は、そんな勝手な思い込みを見事に覆された一作だ。フランス革命前夜のパリを舞台に、放蕩貴族を取り締まる警察官を主人公にした言ってみれば古典的警察ミステリーだ。当時の警察組織についてなど、どれだけ史実に忠実なのかは寡聞にしてわからないが、有名な放蕩貴族サドが主要な登場人物として取り上げられているあたり、やはり真梨作品と言っていいのではないだろうか。
 近世ヨーロッパを舞台にして、芳醇な想像力を縦横に発揮した作品をいくつも発表している、佐藤亜紀氏の作品と比較して読むのも一興だと思う。

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紙の本硝子の葦

2015/10/03 16:25

硝子の葦

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作者の桜木紫乃さんは直木賞受賞で初めて知った作家だったが、北海道を主な舞台とした作品を続けて発表しているという点で、興味深く感じた。個人的に北海道という地方が好きだということもある。畜産や農産、観光で有名な北海道だが、長い経済の低迷でもまた知られている。そんな北海道に生きる市井の人たちの生きづらさ、苦しみを描きつつも、人々の力強さやしたたかさを慈しむ思いが感じられ、読後感は悲壮さよりむしろ清々しい。
 北海道に生きる人々の息遣いを短編や連作短編に切り取る、そういう作家だと認識していたところに出会ったのが、この長編「硝子の葦」だった。決して幸福な人生を歩んできたとは言えない女性が、それでも状況に何とか抗いながら強くしたたかに生きる物語は、他の短編のテーマと共通しているところだろう。しかしこの小説はミステリーという側面もあり(こちらが主なのかもしれないが)、これまで氏がミステリー作家という認識のなかった私にとっては、著者の新たな一面を見せられた気がする。ミステリーか人間ドラマかという線引きにあまり意味があるとは思えないが、私は断然人間ドラマとしてこの小説を評価したい。

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紙の本拉致と決断

2015/12/11 22:22

拉致と決断

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北朝鮮は謎の多い国だ。時折見られる国営放送からの情報や、脱北者やジャーナリストの短い報告からは、北朝鮮の一般市民の生活の朧げな姿しか立ち上がってこない。「拉致」などというおよそ非人道的な行為を国策として行ってしまうような国に、24年間も囚われてしまった著者蓮池氏の言葉は、そうした国の有り様の一端を浮かび上がらせている。
 著者自らが書いているように、「招待所」と呼ばれる北朝鮮国内にあっても特殊な環境での生活は、一般市民の生活とはかなり異なっていたようだ。それにしても、同じ日本人としての感性で、北朝鮮内部から見た風景や人々の生活は、朧げな有様をより具体的なものとして目の前に提示してくれる。
 以前北朝鮮指導者の死に際して、国民の哀しみ様が繰り返し日本の報道番組で流れたことがあった。見る人はおそらく、その姿を「やらせ」と捉えていたのではないだろうか。独裁者の治める国、というイメージからは当然そうした感想になるだろう。しかし実際にその場にいた、日本人であり北朝鮮市民という立場でもあった著者の目には、また違った人々の姿が見えていた。そうした当事者にしかわからない北朝鮮の姿が垣間見られ、興味深い。

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