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先月(2017年4月)

YOKANさんのレビュー一覧

投稿者:YOKAN

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本満洲鉄道まぼろし旅行

2002/08/25 15:00

日本人は満洲に何を見たのか

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

満洲って一体なんだ? なんで日本人は満洲に憧れたんだ…。そういった素朴な疑問に答えてくれるのが、仮想・満洲旅行のこの本だ。
他の歴史書と大きく違うのは、本書の仮想旅行という形式に負う所が大きい。昭和12年の満洲鉄道旅行を、著者は自ら収集した豊富な資料をもとに組みたてて、さながら読者にも旅行しているような気分を味わせてくれる。初心者にも読みやすいように、この旅行には小学生の兄妹が一緒で、「おじさん」がそれぞれの街を丁寧に兄妹と読者に解説してくれる。この「おじさん」、未来を見とおし、支配された中国の人々や開拓団の苦労にも頭がまわる、最高の満洲案内人なのだ。さぁ、あなたもページを開いて満洲へ行こう!

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紙の本戦中派焼け跡日記 昭和21年

2002/08/25 14:39

「作家・山田風太郎」の原点

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

山田風太郎は「反骨の人」だ。『戦中派虫けら日記』・『戦中派不戦日記』では、山田誠也青年は周りの人々が日本の勝利を信じる中、日本の勝利に疑問を感じながら、戦時下の日々を記録者に徹して克明に描いた。この本に描かれる昭和21年という「戦後」をも、「反骨の人」・山田青年は、周囲の人々の平和・アメリカ・民主主義万歳という雰囲気に抗いつつ日記を書きつづけている。
こういうよじれた時代の見方は、この後の作家としての活動に大きな影響を及ぼしている。人々の気づかない所にトリックをしのばせる推理小説、高度経済成長期にあえて明治時代をとりあげた時代小説群…。そうした意味で、この一連の日記に表れている反骨の精神は「作家・山田風太郎」の原点だと言えるだろう。もちろん、山田風太郎の作品にふれた事がない人にも、この本は昭和21年をリアルに感じさせてくれる「一級の昭和史新資料」であることは間違いない。ただし、戦後の日記は本人が生前に発表を渋っていたのだが…。著者はこれを諒とするだろうか。

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