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  3. Yanさんのレビュー一覧

Yanさんのレビュー一覧

投稿者:Yan

85 件中 1 件~ 15 件を表示

自分の居場所はやっぱり家族のいる家だということ

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

幼いときにかかった病気が元で
歩行が不自由になったサトクリフは
海軍将校の父、想像力豊かな
厳しい母に育てられ
細密画家として出発、失恋を乗り越えて
作家になるまでのことが書かれている。
ローマンブリテンのアクイラや
自らの生き映しであるような
「太陽の戦士」「はるかスコットランドの丘を越えて」
「イルカの家」の主人公たちが
この自伝の中に現われている様だった。
サトクリフの作品のテーマは
生きがいを見失った少年がいかにして
自分の居場所を見つけ、生きる道を見つけるかということだが
自伝の中からは、必死に生きようとする彼女自身の向こうに
その母の献身的でまっすぐな姿がはっきりと見える。
父の仕事の関係で、何度も転居し、入院生活が長くて
同じ世代の友人がいなかったというのが
自分の居場所という観念を生んだのだと思う。
父の故郷であるデヴォン州のビディフォードに
移り住んだときの家のこと、あたりの景色のこと
その表現が心に焼きつくほど美しくてやさしい。
サトクリフは、この家に居場所を見つけ
作家になることを決意したのだ。
父の故郷の風景と厳しすぎる母、
想像力豊かな母の聞かせてくれた
ケルトや北欧の物語がサトクリフの物語の原点なのだ
ということが理解できた。

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紙の本新編日本の面影 1

2006/04/27 10:27

日本人の原点に触れることができる

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

怪談をかいた小泉八雲
彼が日本人よりも
日本人の内面をよく知っていて
日本の情緒や、感性を感じ取っていたことが
よくわかる

初めに彼が住んだ松江の風景
八雲立つ出雲の風景
その風景は今ではどこを探しても
見当たらないかつての日本の日常なのだが
ああ、わたしたちのいた場所はここなのだ
私たちが喜び、考え、悩み、疑う気持ちは
こんな風景から自然にかもし出されていたのだ
と、日本の昔を懐かしむ気持ちが湧き上がってくる

外国人教師のハーンが
なぜここまでに日本を美化しているのか
日本びいきを超えたものが
あるような気がする

それは彼自身の中に流れる
ケルトの血がそうさせるのかも知れないし
幼くして父母と別れた
哀しみからくるのかもしれない

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紙の本血と砂 愛と死のアラビア 上

2007/08/15 21:31

イスラムの心に近づくことができるかも

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

サトクリフの訳本最新作
サトクリフの歴史ものでイスラムを扱った物は
初めて読むので、初めはいかがなものかと思ったが
史実に残る人物を扱った物であること
史実よりもさらに真実に近い表現がなされていることを知り
読むにつれてぐんぐんとひきつけられていった
スコットランドからアラブにやってきた若者トマスの
波乱万丈な生き様
いつでも正義を信じ、自分の心のむくままに
自分を信じて最後まで突き進んだトマスの
まっすぐな生きかたが呼び起こす感動
イスラムに改宗する場面。
親友であり義弟であるトゥスンとの出会い、裏切り、別れ。
何にもましてサトクリフの想像力と準備力が
ものをいう臨場感150パーセントの戦闘シーンが
この物語の核心だと思う。

下巻に行くに従ってそれはどんどん強くなり
一気読みへとつながっていくと思う
イスラム世界の神秘的で優雅な情景描写も
サトクリフの新しい一面を見る思いがして
大きな発見だった

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紙の本しゃばけ

2005/01/20 11:24

捕り物帖なのか人情物なのかとにかく楽しい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あやかしと病弱な大店の若旦那が
連続殺人事件を解決すると言う
捕り物帖のようでもあり江戸の人情ものでもあり
妖怪ものでもあるふしぎで明るい物語。
あやかしというと陰陽師に出てくるような
かなり危ないモノかと思えば
若旦那と一緒に店の離れで活躍するあやかしは
家守みたいに小さくてかわいい感じがする。
体の弱い若旦那にぴったりついてその身をお守りするのも
手代に化けたあやかしでこちらはやさおとこだ。
ひょんなことから殺人の現場に遭遇してしまった
若旦那が殺人犯があやかしであることを突き止めて
最後の火事場で封じ込めるまでの
登場人物のせりふや動きがとても面白い。
江戸の風物、商売の動き、町屋のつくり
人の考え方など当時の江戸の風物を見ているようだ。
若旦那だけに見えるあやかし、と言うのにはわけがあるのだけれど
病気の自分のために家族や店の人がしてくれたことを思って
殺人を繰り返す凶悪なあやかしを退治しようと考え付いた
若旦那の姿にすっきりしたものを感じた。
甘やかされて育ったぼっちゃんと言う感覚はない。
気概のある若旦那。このあとも続編があればイイナと思ってしまった。
江戸時代の日本人は周りの自然現象にもあやかしを感じていたのだろうか。
そう考えると現代の機械と道具に囲まれた生活が
つまらないものに感じてしまう。


Yanの花畑

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村上春樹のメッセージが隠されている

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

僕と私の二人の主人公と二つの世界が同時進行して
最後に登場人物はどこに行くのかと言うのが読みどころ
壁に囲まれた町、世界の終りで僕が夢読みをする幻想的な世界
計算士(?)の私が地底をさまよい歩き、最後には
世界の終りに行ってしまう(?)ハードボイルドワンダーランド

老人の博士によって脳内改革されてしまった私は
その空間に取り込まれてしまう
そこで永遠の生を受けると言うのだが
私は、現実社会での生に未練があって
その死=生が近づくに従い
様々に思いを巡らせ、さまざまに行動する
部分が印象的でよかった。
いざ、自分の意識が失われて、
世界の終りに行こうとするときに
買い物をしたり、食事をしたり、
カーステレオでボブディランを聞いたり
公園のベンチにすわってビールを飲みながら
自分の身体が冷凍される事を考える・・
せつなさと孤独感を感じさせる場面で、
村上春樹のメッセージを読み取ったような気がした
そして、世界の終りで、使われている言葉がいい
心がそこにあれば、どこに行っても失うものはない
絶望があり、幻滅があり哀しみがあればこそ、
そこに喜びが生まれるんだ

私が無意識に作り出した世界の終りは、
私自身が現世では手に入れられなかった
心の平静、安楽であるのに
実はその世界は人の心と言う物がない、
空虚で自分がない空間であること
人はみな孤独で、人生に諦めを感じてはいても
やっぱり自分を無くしてはいけないのだと言うことなのではないだろうか

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紙の本希望のことば

2007/02/27 20:03

いつもそばに置いておきたい

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

詩人、哲学者、作家・・・
教科書に載っている人
作品を読んだことのある人
または全く知らない人
静かに語りかける言葉のいろいろ
悲しいとき、耐えられずに涙がこぼれるとき
立ち直れないと思い込んでしまったとき
そのたびにこの小さな本を開く
この本で立ち直った自分がいる
詩人たちの言葉が
希望を呼び起こしてくれる
明るい明日を思い起こさせてくれる
そういう本
いつもそばに置いておきたい本

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紙の本蒼路の旅人

2005/08/10 00:21

蒼路を泳ぎきって、確かなものをつかんでほしい

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

新ヨゴ皇国の皇太子チャグムの物語
遠い南の大国タルシュに侵略されてしまうかもしれない
そう言う危機の時に、チャグムは罠と知りながら
隣国のサンガル国に赴くのだが
サンガル国はすでに侵略されていて
チャグムは捕虜になってしまう。
大国のすさまじい強さと
侵略された国の哀れを見たチャグムは
ひとりで思い切った行動を起こす。
「精霊の守人」でバルサに助けられる
幼い子どもであったチャグムが
賢く強く、立派になって行く物語の始まりだ。
チャグムのような思慮深く、節度ある、人民を思う政治家なら
世の中は救われると思うのに、金と武力で意のままに人を操る
大国がそれを阻むと言うのは、今の時代に即しても
納得のできない理不尽だ。
チャグムの思いは世に通じるのだろうか。
チャグムは蒼路を泳ぎきって成功するだろうか。
成功してほしいと願って本を閉じた。

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青いチューリップ

2005/01/05 18:54

絵は魂を満たす

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

オスマントルコのスレイマーンの時代
青いチューリップを作り出すことに
信念を持っていた人々と
モスクのタイル画を描く絵師たち
トルコとペルシャの国境の山岳地帯で
暗躍する義賊
たった3個の青いラーレ(チューリップ)のために
様々な人が現れてかかわりあっていく
その人々の中で一番引かれたのは
絵師頭の孫でラーレの研究者の娘ラーレだ
オスマンの世界では偶像禁止
肖像画も禁止されているのだそうだが
ラーレの母はひそかに自分の娘の肖像画を描いていたし
文様を描けと指導する祖父も、最後のほうでわかるのだが
自分の妻の肖像画を描いていたのだ。
ラーレは見たものをそのままに描きたいという欲求があり
祖父の教えに矛盾を感じるのだけれど
最後にはそれが解消される。
囚われの身となった父を助ける旅をして
自分も義賊にとらわれてしまうのだけれど
女首領にすすめられて壁画を描くときのラーレの姿が
一番生き生きとしている。
女首領の父が残した言葉
「パンは飢えを満たし、絵は魂を満たす」いい言葉だ。
青いラーレは2つは盗まれ
最後の1つは燃やされてしまうが
スルタンがラーレに熱狂するあまり
人民の平和を忘れてしまうからだと静かに語る
ラーレの父の誇り高い姿もすばらしい。

Yanの花畑

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紙の本闇の女王にささげる歌

2003/01/12 16:35

民族の勇気と誇りの表明

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

サトクリフの女性を主人公にした話はこれが初めてだった。
イケニ族の女王ブーディカがローマの支配に抗って戦いを起こし、一時期はローマ化された町を焼き尽くしたが結局、ローマ軍団の組織力と統率力に敗れる。
ローマ人として、軍人としての誇りをえがいたローマンブリテン4部作とは全く反対の立場の征服されるものがここでは描かれている。

ケルト人を制圧するはずだった第九軍団があとかたもなく消え、軍団のワシが消えるという事件があった。
この事実が本書に書かれていたのを見てあっと驚き第九軍団のワシをもう一度読みなおすことになったが、ボーディッカの名でこの女王の名が出ているのに気がついた。
ローマとの平和的友好の引き換えに武器を奪われ、戦士を差し出すことを強制させられる。それはローマがケルト人をさげすんでいたことの証拠だと思う。
抵抗すれば家を焼き畑に塩をまくという徹底したやりかたにブーディカが挑んだのは、民族の叫び、勇気と誇りの表明だったのだと思う。

ケルトの白馬でイケニ族は民を生かすために、別天地を求めて旅立った。
その後でこの事件が起き、イケニ族はちりぢりになったのだろうか。
ブーディカのように最期をとげたものもいただろうし第九軍団のワシのコティアのように、ローマ人と連れ添って生きていくものもあっただろう。どのような生き方をしても、誇りだけは失わない人物がサトクリフ作品の骨になっている。

父の剣を最期までたずさえ、ケルト人の先頭をいくブーディカの姿が焼きついて離れない。

Yanのホームページ

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紙の本蟬しぐれ

2006/01/13 15:17

不思議な静けさ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ドラマや映画で話題になっていたけれど
さわりの部分しか見ていなかったので
文庫で読んでみた。
引き込まれるような、情景描写
かなりの緊張感を呼ぶ物語なのに
沈着冷静な少年がいる。
父を謀反の疑いで切腹させられた
文四郎は心の奥に悲しみも怒りも
しまいこんで、ひたすら剣の修行に励む
幼馴染のおふくが藩主の側室になっても
その苦しみをあらわさない。
剣の試合でも
お福を救出する場面でも
仇の家に物言いに出向く場面でも
その冷静さは不動のものだ
この静けさはどこから来るのだろうか
ひきつけるものはこの静けさだろうか

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紙の本ラストサマー

2005/07/29 10:45

自分の居場所はやっぱり家族と友達の中に

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

トラベリングパンツの最終作
今度は4人が大学へ進学するため
バラバラになってしまう直前の最後の夏だ。
家族と意見があわずに悩んだり、自分を偽ったり
傷つきたくなくて後ろ向きになってしまったり
そんな少女たちが最後はパンツの力を借りずに
自分の力で解決する。

レーナも、ビーも、カルメンも、ティビーも
家族と離れることは人生の中では当たり前と思っていても
心の中では自分の居場所を探し続けていることが
じわじわと伝わってきた。

レーナは父親と理解しあうことができた。
ビーは二年前のつらい経験から解き放たれた。
カルメンは2度目の父と母の間にできた子のことで
疎外感を味わうが出産を機に家族との絆を強くした。
ティビーは妹の怪我のことで悩んだが結果的に強くなれた。

自分が進学で家を出るとき、心の中に押し込めてきたもの
それを再確認できた。
自分の居場所は家族の中に、
友達の心の中にあるのだということを。

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紙の本幼な子の歌 タゴール詩集

2005/07/16 12:00

家なき鳥のコリーをひきつけたタゴールとは・・・・

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

インドの詩人タゴール
初めて聞いたのは「家なき鳥」を読んだとき
主人公の少女が持参金目当てに結婚させられ
夫はまもなく死に、せめてもの記念にと舅にもらったのが
タゴールの詩集。少女が姑にこきつかわれ、捨てられる
という悲惨な事件があった時でも、手放さなかった詩集。

どんな内容なのか知るまでに2年以上もかかってしまった
タゴールはインドの詩聖と呼ばれる児童文学者
自身は恵まれた環境に育ってはいるが、母親が
幼いときに死んでいて、母の愛を知らない。
自分の娘も幼いときに失い、妻もなくしたタゴールの
心の叫びが著わされている。

母を想う気持ち
娘を失った悲しみを乗り越えて
幼い子へのいつくしみ、親子の幸せが
ちからづよく描かれていて圧倒される。
子どもにこんなにも愛を注ぐことができる
親が今にも昔にもいるのだろうか
母を素直にいつくしむことのできる子が
いるのだろうか。
どこかに忘れてきてしまった、本来の愛の形を
感じることができた。
率直で前向きなそのまなざしが
「家なき鳥の少女」をとらえたのだと思った。

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紙の本ロビン・フッド物語

2004/08/28 20:33

血わき肉躍る調べはリュートのように上品

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

サトクリフの処女作
サイン入り
オリジナル以外の作品で面白かったのが少ないので
あまり期待していなかったが
本書を読んでロビンフッドの
少年、弓の名手、義賊
というイメージがかなり変ったような気がする。

義賊には変りはないが無法者のいわれはなく
正規の王リチャードに忠誠を尽くし
信義と友情に篤い、その上に冒険を好む
ヒーローだった。
知らなかったエピソードもたくさんあり
これって、どこかの有名なアニメとは全然違う
というところがたくさんあった。
もちろん本書の方が誠実で美しい。
ところどころ出てくるリュートの調べみたいに。
そして不滅だと思っていたロビンに
最期の時が訪れたときは悲しかった。
サトクリフ独特の情景描写
エメラルドのような輝き
息ひとつするあいだなど…が
所々にあわられていて
後にローマンブリテンを書き
カーネギー賞を獲得するのだなと思われる
そういう息吹きみたいなものがあった

ホッジズの挿絵は線画もいいし
陰影のある風景画もいい

Yanの花畑

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紙の本狐笛のかなた

2004/02/28 10:28

自分の心が自由であること

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

主に使い魔として使われるだけの霊狐野火と
聞き耳の能力を持った少女小夜と
のろいから遠ざけるため、離れ屋敷で育てられた
領主の息子小春丸

三人の出会いから始まるこの物語の
底辺にあるのは、呪い呪われる二つの家のしがらみだった
呪師である主が狐笛を吹けば、野火は命令どおりに
人を殺さねばならない。
殺す人は主の仕えている領主のいとこに当たる人物の息子
冒頭でであった小春丸だった。
小春丸を守るために動いている人物、大朗と接触し
自分の能力を敵に知られてしまった小夜も、野火にとっては
殺すべき相手となってしまう。

主に使われるだけの自分につらさを感じる野火
殺された母と、自分の出生の秘密を知った小夜
敵方に操られ、自由を失うことを恐れる小春丸

互いを助けよう、という強い気持ちが
主の呪力を打ち破ることになるのだけれど
呪いの力に、呪いで対しようとした人々に
そうではない、人を思う力で対した場面が心に強く残った

それは小夜の母花乃が、娘に伝えたかったこと
領主同士の土地をめぐる争い、恨み、呪いを
時間をかけて解きほぐしていくことは母の願いだったのだ
それを、小夜が果たしたときに
呪いは消え、野火は狐笛から解放され
小春丸は自由になる。
幸せとは、自分の心が自由であると言うことなのだと
読み終えて実感した。

呪いの基であった、土地若桜野と大朗の住む梅が枝屋敷の風景
小川の流れや菜の花畑、梅の香り……
春の野の風景が私の母に故郷を思わせてなつかしく、暖かい

Yanの花畑

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紙の本精霊の守り人

2004/01/28 17:36

ファンタジーと言うよりもアジア的な人物模様

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

100年に一度の日照りと
雨雲をつくり雨を降らせる精霊
精霊の卵を体内に宿らせて、卵を食う怪物から守る守人

守人シリーズの第一弾
何度も読もうと思ってためらっていたけれど
読んでみてよかった
いろいろな民族の神話が融合したような
話だけれど、全体を通して
アジア的な風景や、人々の暮らしが伝わってくる
この巻の守人はチャグムという皇太子だけれど
女用心棒のバルサや、呪術師のタンダに鍛えられて
たくましくなっていく場面がいい。
バルサが短槍を使いこなして敵と戦うシーンは
見事だけれど、チャグムとのふれあいの中で
養父とのこと自分のことを回想する場面が心に残る
用心棒としてではなく、人の子バルサの姿がさわやかだ。

Yanの花畑

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