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たむ さんのレビュー一覧

投稿者:たむ 

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本学寮祭の夜

2002/03/07 22:12

奇跡のように完璧な傑作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 もしも恋人が名探偵だったら、と考えてみる。ホームズに心を読まれるワトスン君の気分。すべてを見通されているのだ——問題点1。しかも、かつてその心を見通す能力で、命を救われている——問題点2。さらに、ことはいっそう単純ではない。ハリエットは断じて、愚かで善良なワトスン君などではないからだ。
 ワトスンならざるワトスンというハリエットの個性は、事件そのものにも深く関わることになる。探偵とワトスンという関係、男と女という関係、ピーター卿とハリエットの関係、すべてが徹底的に考察され、しかもそれが実は事件そのものなのだ。
 もしかするとセイヤーズは、『毒を食らわば』でハリエットを登場させたとき、ピーター卿を結婚引退させるつもりだったかもしれない。けれどピーターとハリエットの個性が、小説家としてのセイヤーズが、それを許さなかった。その結果が、今ここにある。
 恋愛、探偵小説、人生、キャラクター小説、どの角度から読んでも失望させられることはなく、またどの一行も無駄ではないという、奇跡のように完璧な傑作として。

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紙の本鳩笛草 燔祭/朽ちてゆくまで

2002/01/19 00:25

超能力があれば

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 超能力が特殊だ、と思うのは、ぼくらには超能力がないからだ。手があれば物をつかむだろう。眼があれば物を見るだろう。念力放火能力があれば、物を燃やすだろう。そういうことなのだと思う。
 あるいは、足がなくなれば歩けない。心臓がなくなれば死ぬだろう。では超能力がなくなれば…。
 超能力が、超能力者自身にとっては特殊でもなんでもないからこその、苦しみや哀しみもあるのだ。そう気づいたとき、この本をSFとは呼べないようになった。

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獄門島を分解して、

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 霧舎版「獄門島」と謳われています。『獄門島』というと、封建的な雰囲気ばかりが頭に浮かびますが、著者はあえて雰囲気ではなく、散りばめられたキーワードをもとに、オリジナルの『獄門島』を組み立てなおす、という方法を取ったようです。「孤島もの」の代表作品であり、封建的な村社会であり、見立て殺人であり、と、いろいろなキーワードが思い浮かびます。著者が『獄門島』の中からキーワードを選ぶ際に、何を捨て何を選んだのか。そしてどんな物語に仕上がっているのか。「孤島もの」ではなく飽くまで「獄門島」であるのもうなずけます。

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紙の本歴史にはウラがある

2002/03/17 12:28

歴史の認識

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「歴史にはウラがある」とは、一見ありきたりなタイトルのように見えます。また、まえがきには「客観的な歴史などありません」とあります。これもよく言われるありがちなことばに思えます。でも、著者は同じ文章の中でこう書きます。

 「歴史」というものは、基本的には過去に起きた出来事ですが、それは出来事そのものではありません。出来事そのものであれば、一万年の歴史は一万年かからないと話せません。だから、歴史は要約されたものです。そして要約の仕方によって、いかようにも書き換えることができます。ということは、歴史は、それを語る者の主観に左右されたものなんです。

 だから「客観的な歴史などありません」と、著者は続けます。

 これまで多くの歴史家や小説家、エッセイストたちが、前段を省略して単に「客観的な歴史などない」とだけ書いてきたのを目にしました。けれどわたしにはそれは、わかったようなことを言っているようにしか思えませんでした。著者は、なぜ客観的な歴史などないのかを、わたしにも納得できるようにわかりやすく説明してくれました。

 これが本書の基本的な姿勢と言っていいでしょう。なかには一度や二度は耳にしたことがある有名な説も出てくるかもしれません。けれど著者は有名の一言で済まそうとはせず、世間ではなぜそういう結論になっているのかを初めから掘り起こします。

 ちょっと親しみやすすぎるくらいの文体や、いかにものタイトルとは裏腹に、本書で語られているのは、どんな歴史書に書かれていることよりも大事な、根本的なことなのかもしれません。

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