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110の王さんのレビュー一覧

投稿者:110の王

4 件中 1 件~ 4 件を表示

大きな問題がこの背後には……

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 不法就労の中国人が日本での犯罪数を劇的に増やしているのは、今や常識だが、こうして第一人者に、実際の事件を手がかりに、彼らの手口、内部構造、蛇頭のかかわり、警察の現状を分かりやすく、説明してもらえると、数々の点として存在していた新聞記事の知識が線で結ばれて整理される。
 彼らは日本で働いて、本国に送金し、赤貧に喘ぐ家族を救いたいと願っているのだ。しかし、簡単には就労ビザは下りない。したがって、学生として、就学ビザや留学生ビザで、日本に潜り込む。それらのビザには出席率95%以上とか、2年という年限とか、アルバイトは週28時間以内とか、風俗店でのアルバイトは不可、というような制限が多々ある。そもそも、入学するためには中国人の平均的な年収の1.5倍もの金がいるのだ。彼らが日本に来たときはすでに、巨額の借金をして(残された家族の命が借金の質となって)やってきているのだ。こうして、彼らは、その借金を返すべく、アルバイトに精を出す、やがて、出席できなくなり、除籍される。そうなれば、不法就労者だ。短期間で金になる危ない仕事に手を伸ばしはじめる……。
警官を増やすというようなやり方では、何も解決しないだろう。

こうした問題の本質的な背景は、

・中国と日本の賃金の差
・就労ビザ獲得の難しさ

の2点に尽きるような気がする。前者は一朝にはどうにもならない。変えられるのは後者だけだ。さて、どうしたものか。
どんどん受け入れれば、中国人もビザの消滅を恐れることなく、普通に働けるわけだ。普通に働けるなら、危険な犯罪に手を出すこともないだろう。中国と日本の賃金の比は、6:100といわれているのだ。
しかし、日本人の雇用は大丈夫だろうか。ただでさえ、不況に喘ぎ、毎日のように失職する日本人がいるのだ。
一方で、日本人の労働者人口は減っていく。少子化の影響だ。当然、税収は激減するだろう。誰かが働いて、税金を納めてくれないとこの国はやがて立ちゆかなくなるのは目に見えている。

ここは考えどころだ。

官僚の皆さん、ご自分の天下り先ばっかり探してないで、この問題、本気で考えてくださいな。頭いいんでしょ、そう聞いてますよ。

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悲しい力作

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本書は戦後史最大のミステリーと呼ばれた「下山事件」をめぐるノンフィクションである。
1949年7月5日、国鉄総裁下山定則が日本橋三越で忽然と姿を消し、15時間後、常磐線の線路上で、礫死体として発見された。この怪死が自殺なのか他殺なのかで警察・マスコミ・法医学界など国中がまっぷたつに分れた。
新鋭ジャーナリストの著者は、ある知り合いの証言を微かな手がかりに、50年前のこの事件を再び、取材しはじめる。
多くの証言者はすでに鬼籍に入っている。亡くなっている重要人物の証言は先人ジャーナリストたちのこれまでの仕事の引用という形で追っていくしかない。
著者独自の新しい糸も、か細く、ようやく生存していた証言者も、何かに怯えて、固く口を閉ざす。
その取材失敗の山を読者は追体験させられる。うんざりするような艱難辛苦。
しかし、その「うんざり」が、決して、読者として辛いものではないのがこの本の実力である。読者はいつしか、この若いジャーナリストと自己同化しはじめ、そのぬかるんだ道を著者とともに歩いていることに気付く。その道のりは苦しいのだが、読むのが苦しいのではない。読むのは楽しいのだ。
明確に真犯人を特定したり、自殺説の根拠を新たに提出しているわけではない。
しかし、大きな陰謀と戦後日本の政治的状況の闇が、その事件を引き起こしたことは、十分に伝わってくる。著者は一言も特定はしていないが、読者には、その犯人が見えるように書いている。
大いなる力作である。そして、そこに悲しさがつきまとうのである。

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これは使える!

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世界三大○○とか、日本三大△△がクイズ形式で左頁に出題されて、その頁をめくると、ウラに答えと蘊蓄が載っているという形式。
先日、夜の番組で爆笑問題の太田光さんが「日本人は三大〜が好きで」と前振りし、「世界三大料理」「日本三大がっかり名所」などを出題して、ゲストとともに盛り上がっていましたが、この本がそのネタもとだったんですね。
「三大名城」「徳川御三卿」「世界三大がっかり名所」「世界三大悪妻」などなど、難問奇問がもりだくさん。解説もわかりやすく、結構勉強になります。
この本の利用法は、おそらく、

1)家族や職場で出題して自慢
2)行きつけ飲み屋で出題して自慢
3)「我が社の三大ハゲ」とか「法学部の三大オカマ」などとその所属グループで新たな三大○○をみんなで考え出してひと盛り上がり。

と3ステップは考えられ、それぞれに盛り上がれそうです。
実際に先日、寿司屋で「蘊蓄板前おやじ」を完全に制圧できました。

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紙の本打撃投手

2003/12/22 16:12

労作!

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仕事を早めに切り上げて、球場に乗り込む。
敵チームの打撃練習に間に合う。
内野スタンドはまばらだ。
敵のクリンナップがフリー打撃を行う。投げ込む投手は、三桁の背番号を背負っている。手元のスポーツ新聞社が刊行している文庫サイズの選手名鑑にはその三桁の背番号の選手たちの情報はない。
この三桁の背番号を背負った投手たちが、「打撃投手」だ。
味方打者の調子を短期的にピークに持っていくための相手をするわけだから、極めて正確なコントロールが要求され、球筋は、ストレートはあくまで真っ直ぐ(スライドもシュートも沈むこともホップすることも許されない)、腕の振りも打者にとって見やすい位置からのリリースが要求される。コントロール以外については、その投手がこれまで教えられたことの逆を達成させないといけない難事なのだ。
中学・高校・大学とエース番号を背負ってチームを引っ張ってきた投手たち。そのほんの一握りが、プロに入団することを許され、そのほんの一握りが、一軍の戦力として登録され実際にマウンドに立つ。
プロにまではなった。しかし、1軍のマウンドから漏れてしまった投手たち。彼らの中から、上記の投手としての条件を満たし、なおかつ、精神的には、選手としての誇りを裏方としての滅私に、コペルニクス的に切り替え得た者のみが、「打撃投手」たりうるのだ。
その人生に迫ろうとしたのが、本書だ。
何人もの「打撃投手」にこの著者は会い、話を聞いている。
その誠実さは、読む者に、居住まいを正させる厳しさがある。その視線の優しさに読者は、心地よさを感じるであろう。
そこが、本書の最大の魅力だ。

しかし、もっと人生という物語が読みたかった。
あるいは、もっと下世話な、プロ野球の世界の裏話や、豆知識的な投球技術論が読みたかった。
本書は著者の誠実さゆえに、取材対象を一人に絞ることができなかった。それは物語を紡ぐことを困難にした。
また、著者の「打撃投手」に対する真摯で高潔な姿勢が、「打撃投手」という対象そのものへのコンセントレーションを高めてしまった。そこに豆知識や裏話を拒否する文体となって表れた。

著者のその得難い資質のせいで、多くの元野球小僧の読みたいものから少し、ずれてしまったのだ。少し、狡猾になった後での、この著者の作品を是非、読みたい。

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