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あき さんのレビュー一覧

投稿者:あき 

8 件中 1 件~ 8 件を表示

紙の本光の帝国

2002/02/23 13:33

最高っ!な短編ファンタジー集

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 もうね〜、本当に本当に本当に面白かった!なんですか、これは!? っていうぐらいに! 短編小説集で、基本的には一作ずつ主人公が変わるのですが、主人公が変わる度に雰囲気も変わり、読みどころがたくさんありました。特に、表題作になっている「光の帝国」は、ひときわ印象に残りました。「光の帝国」のあらすじを少し…。

 超長寿命の「ツル先生」は、常野の長老的存在。ツル先生が、常野の能力を持つ人々を守るつもりで分教場をつくり、そこには数人のちからをもった人たちと、行き場のない「普通の」子供たちが暮らしていました。細々とながら、毎日を楽しく暮らしている人々。
 ある日、その人々のもとに、一人の脱走兵がやって来ます。聞けば彼は、日本軍でも特殊な部隊にいたらしく、ツル先生は、彼が訪れたことに不気味な予感を覚えます。そして、哀しくも、その予感は的中し、運命の日がやってきます。ある日突然、分教場が、見知らぬ男たちに包囲されてしまったのでした。いつしか、戦争に狂っていた日本軍に目をつけられていたのです…。

 哀しくて切なくて、ヤリ切れない気持ちになる作品でした。気づいたら涙がこぼれていました。でもね…このツル先生をめぐって語られる話は、これだけではなくて、そして、切ないままで終わるわけでもないのです。今ここで、それを語るのはネタバレになるのでやめますが、最後の短編では、先に流した涙とは別の意味を持つ涙が流れました。
 読んで良かった! 買って良かった! 何度でも読みたい! 読み終わった後、しばらく呆けてしまったのは久々でした。

 あとがきに、「また一連の作品を書きたいと」あったので、シリーズ化の可能性も?! 期待して待っています。恩田先生、(心の底から)よろしくお願いします!

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紙の本シュリ ソウル潜入爆破指令

2002/02/23 13:46

使命と愛情と…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 大ヒットした韓国映画のノベライズです。
 壮絶な訓練に耐え、北朝鮮の特殊部隊に入った美女「イ・バンヒ」。彼女は、部隊からの命で、仲間と共にソウルに潜入し、要人を次々と暗殺していきます。このバンヒを追うのは、韓国情報機関員の「ユ・ジュンウォン」と「イ・ジャンギル」。バンヒを追う日々のなかで、ジョンウォンは「イ・ミョンヒョン」という女性と出会い、二人は恋に落ちます。しかし、捜査を進め、バンヒ逮捕までの距離が近づくにつれ、恋人、ミョンヒョンにも魔の手が迫りそうになり…。

 シュリは、傑作の映画だと何人もの人に言われ、テレビ放映で見ようと思ったんですが、少しみたら、あの血の多さとリアルさにあっけなく挫折。それならばせめてノベライズでも…と思い読みました。
 見事に圧倒されました。それはまるで、頭を押さえつけられたかのような読後感。壮絶とも言えるアクションの描写。胸を打つジュンウォンとミョンヒョンとのロマンス。
 心臓を鷲づかみにされたようです。これほど読後に余韻が残り、また似たような作品を読みたいと思ったのは珍しいくらい。ノベライズなので、正直甘く見ていたのが大きな間違いでした。もっと早く読めば良かったです…。

 追記:北朝鮮と韓国の友好的な関係が望まれるこの時期に、なにもワザワザこんな作品を…と思った感も否めません。上の感想は、それらの国際情勢を考えずに、ただひとつの作品として読んだ場合の感想です。

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紙の本わたしが幽霊だった時

2002/02/23 13:30

ファンタジーブームだからこそ、読んで欲しい!イギリスの人気作家の良質ファンタジーです

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「なんで体が浮いているの?」「なんで壁を通り抜けてしまうの?」…急に、幽霊になってしまった「あたし」。「あたし」は確か、あの家の4姉妹の誰かだったはず…。でも、「あたし」は誰? とりあえず、あの家に行ってみよう。大嫌いな姉妹たち、厳しい父さん、母さん、「あたし」が誰かを教えて…!
 …と、いう具合のファンタジーですが、実は↑のように、切羽詰ってはいません。全体的に流れる雰囲気は、どちらかというとホノボノとしています。とはいえ、中盤で「黒魔術」に関わるあたりから、様相は一変してきます。
 「あたし」が誰なのかということをメインに話が進みますが、もう一つ、モニガンというキーワードがあります。モニガンは、一見ただの人形ですが、「あたし」を含めた姉妹たちにとっては、偶像なのです。モニガンを女神に捉えて、黒魔術的な儀式を姉妹が遊び半分で行うのですが、このモニガンが、遊びの魔女ではなく、本当に呪いを発動していた…という展開には驚きました!
 驚きの連続があり、純粋に面白い作品でした。「あたし」の正体が絞られると、次の候補が現れて…という事が幾たびか続き、終盤まで分からない「あたし」には、イライラするやらワクワクするやらで、すっかり踊らされてしまいました。
 イギリスで大人気の作家であり、日本にも熱烈なファンを獲得しているダイアナ・ウィン・ジョーンズですが、人を惹き付ける要素の一つに、子供たちの描き方があります。必要以上に飾り立てず、あくまでも等身大の子供たちには、親しみを持って読むことができます。幽霊になってしまった「あたし」にしても、「あたし」が嫌いな姉妹にしても、「あたし」が恋した男の子にしても…。
 ファンタジーにありがちな「清い子」ではなく「優しくあり、正直でもあるが、意地悪で、ずる賢くて、悪戯に関しては天才的」というような。それだけに「意地悪でずる賢い」時には、歯軋りをする思いでしたが(笑)。
 この作品は、何度か読み直してみたいですね。その度に違う発見がありそうです。

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紙の本奇跡の島

2002/02/23 13:24

切ない奇跡

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 メキシコに暮らす日本人の「マリア」。いつも影を帯びている表情の彼女を気遣う「ホセ」。二人は寄り添い暮らすが、夫婦でなければ、恋人でもない二人。正確には、マリアの心の影にホセが踏み込めないでいます。マリアの心の影の原因は何なのか? それは、哀しく切ない奇跡によってもたらされたものだったのですが…。
 わずか100ページ程に、メキシコの写真が効果的にふんだんに使われていて、一遍の詩を読んでいるような感覚で味わえる作品でした。
 切ないんです! これは、ありきたりの愛情を描いた小説とは違います。切ない恋愛小説というと、傷ついた恋愛の末の涙…というような事を連想するかもしれませんが、この作品はそういうものを払拭しています。
 自分が生きているという証を投げ打ってでも、愛する夫を守るマリアの姿が淡々と語られています。その切なさを劇的に大げさに書くのではなく、あくまで淡々と書いているのが、すごく印象に残りました。
 良い本読んだな〜っていうのが正直な感想です。こんな愛の形もあるのだな〜と、しばしボ〜ッとしてしまいました。「切ない奇跡」がキーワードです。是非、女性に読んでもらいたいですね。

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紙の本ユキの伝言

2002/02/23 13:39

切ない親子関係を読むならコレ!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本には、三作品が収められています。ここでは、表題作になっている「ユキの伝言」に焦点をあてて…。

 主人公の女性、「ひさか」のもとに、毎日遊びにくる「ユキ」は、まだ二歳六ヶ月の女の子。それなのにも関わらず、時計は読めるし、言葉もしっかりしている。それは、母親の「放ったらかし」による、いわば生きる為に大人になったユキの、一種哀しい「特技」だ。
 ひさかのところで、2時間程遊んだあとで家に帰るのだが、母親はユキを置いて、男を追いかけて家を出て行ったきり。まだユキが小さい頃から、ミルクが欲しいといって泣く我が子の側で平然と化粧をしているような母親を知っていたので、出て行ったことにも、さほど驚かなかったひさか。
 だが、ある日、いつものようにやってきたユキの様子がどうもおかしい…。これまでにないような、狂ったような泣き方…?

 子供にとって母親はあくまで母親であり、愛情の対象。でも、当の母親は子供に見向きもしない…。もう、そんな話も珍しくなくなってしまった昨今ですが、この作品は、その「母親」の犠牲になってしまったユキを通して、問題を投げかけています。
 「子供が子供を産んだ」とは言い得て妙の表現ですが、この母親はまさにそんな印象。読んでいて、その無責任さ加減に憤ります。主人公のひさかの方が、よっぽど母親らしい。母親は、ひさかや、ひさかの母親に小言を言われても暖簾に腕押しの様子。イライラして仕方なかったです。
 親子の情…そんなものは欠片も感じないのですが、せめて、人間としての情ぐらいはあって欲しいと思う作品でした。

 「愛を乞う人」で驚愕させられた下田さんですが、短編もなかなか面白かったです。この方は、親子の少し歪んだ関係を書くのが上手ですね。そういえば、エッセイも数冊出されていますが、こちらはどうなんでしょう? 小説とは違って、どうやら明るい雰囲気のものらしいですが…。今度読んでみようかしら。

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紙の本墨攻

2002/02/23 13:21

墨子という人を知っていますか?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 中国に実在した墨子という思想家の思想を掲げた墨子教団「墨家」。本書は、墨子の思想を土台に作ったフィクションですが、読み応えが有って、史実だと言われてもコロッと信じてしまいそうです。
 主人公は、墨家の革離。これから攻められようとする小国「梁」に使わされた革離は、数千の兵力で、二万の敵から守るというもの。

 勉強不足の私は、墨子という人を知りませんでした。本書は墨子の教えに少し触れているのですが、守ることで「勝つ」という思想には驚き、関心しました。攻めずに守ることで、少しでも流れる血を少なくしようという考えが根底にあります。もっとも、教団が拡大していくにつれて、その形を変え、好戦的な集団に変容させようとする人も出てきたことは、避けられない事としてあるようですが…。
 この話の主人公「革離」は、墨子が伝えたかった思想を汲み取っての行動というよりも、ただただ、教団のルールにのっとって敵と戦う、どちらかというと好戦的な人物に思えました。女子供など、いわゆる非戦闘員をも動員させ、秩序を重きに置いたが故に残酷な処刑などをしている事などから、そういう印象をもったのですが…あまり好ましく思える人ではありませんでした。
 とはいえ、城を守る方法や、本来の墨子の思想などは大変興味深く読めました。本格的な戦国時代の中国の話を読んだのは初めてですが、ナルホド、この時代を書いた作品が多くの人を惹きつける面白さに、人の思想論などがあるのかな〜と感じました。

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紙の本淋しい狩人

2002/02/23 13:16

「本」をキーワードにした連作短編集

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 古本屋「田辺書店」の店主イワさん。アルバイトを兼ね、イワさんのお手伝いに足しげく通う孫の稔。二人が探偵もどきとなり、本をきっかけに起こるちょっとした事件や謎を解いていく連作短編集です。
 一番印象に残ったのは「うそつき喇叭」でした。まだ幼い男の子が「うそつき喇叭」という絵本を万引きしようとして見咎められます。この男の子の体には、誰かに痛めつけられた跡がところどころにあり、イワさんがそれに気づき、男の子の悲しい胸の内を紐解いていくのですが…。虐待を「絵本」にかけたあたり、してヤラレたという印象です。
 嘘つき喇叭というのは、嘘をつきつづけた喇叭が、真実を語る他の楽器を押さえつけて、最後まで大勝利を収めるという、後味が非常に悪い絵本なのですが、これとの絡め方がなんとも上手い! 男の子がどんな思いでこの絵本を万引きしようとしたのか…それが明かされた時というのは、胸がちょっと痛かったです。
 真実の声よりも、大げさな嘘が世間の「真実」になることも時にはあります。そうなって良しとすることもあれば、害があることもあります。この作品は、まさに「害」があることの方で、嘘をつきつづける人の為に、良識ある人が無実の行為を疑われるのです。
 こういう内容の本を書くと、宮部みゆきは一枚も二枚もウワテですよね。意味が深いと感じるお話でした。

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紙の本巷説百物語

2002/02/23 13:37

怖いのは「妖怪」よりも「人」なのです

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 江戸もの短編小説集です。闇夜にうごめく魑魅魍魎に人々が恐れおののいていた江戸時代が舞台です。この時代って、本当に人々が魑魅魍魎に戦々恐々としていたらしですね。この作品は、題名からも想像がつくように、魑魅魍魎を題材にしていますが、いわゆるホンモノの「妖怪譚」とは違い、あくまでも人の悪事を妖怪になぞらえているお話です。
 数人の小悪党たちが主人公になるのですが、これがまた小気味良い連中で「世直し」だなんて大仰なことは言わず、スタンスはあくまで「人の良い(?)小悪党」。なんだか憎めない連中なのです。…と、いうと、ドジな連中を想像されてしまいそうですが、この連中はキレ者。まあ、京極さんのミステリーなのですから、キレ者で当然といえば当然なのかもしれませんが…。
 最後に収められていた「帷子辻」という話は、特に印象に残りました。闇夜に、崩れ落ちた女の死体が突然出没し、突然消え去る…。そんな恐ろしい事件が続けざまに起こります。その変わり果てた姿となった女性を愛していた男性が現れるのですが、臆することなく、崩れた死体に口づけをします。…と、こう書くと、なんだか感動もののようですが、なんのなんの、その描写の生生しさは鳥肌ものです。
 勿論、怖いだけの話ではなく、裏にある屈折した人間の愛情という、抑えどころがしっかりとあるのですが…。
 数々の「江戸物ミステリー」がありますが、これはなかなか…! 続編が出ているようですね。読むのが楽しみです。  

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