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先月(2017年8月)

POPPOさんのレビュー一覧

投稿者:POPPO

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本三国志 1

2004/09/18 05:42

三国志初心者として。

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

余りにも有名すぎる話、「三国志」。
そして三国志といえば余りにも有名すぎる「吉川英治」。
私ははるか長江を臨むように「全八巻」という文字を片手を目の上に
かざすように本屋の棚を眺望し、一巻を手に取る。
通勤時間しか読書タイムが取れない自分にとって、天竺ははるか彼方だ。

と思いきや、読み始めたら何故か止まらない。
あまりに多い登場人物に辟易しながら止まらない。
せっかく覚えた勇猛な登場人物が次のページで軽く首をはねられて
しまってがっかりしても、止まらない。
ずっと前に出てきた名前がはるかな間をおいて出てきたときに、
「これ誰だっけ?」と思い出せないまま、止まらない。
違う人物と途中で混同してても、止まらない。
ミステリーのように次へ、次へとは急かされずに、でも止まらない。
凄い人物の死に様が超あっけなくてがっかりしても、止まらない。
劉備がデブだったという事実にプチ失望しても、止まらない。
魏呉蜀の地図の境界線が書かれてなくてイライラしても、止まらない。
途中でヒーローがほとんどいなくなっても、止まらない。

ゆるやかに確実に、私は完結まで流れに乗っていく、その理由に気付いた。
吉川英治の見事な文章で、私は長江の流れに浮き沈みする人間の営みの
魅力に引き込まれていたのだ。
何遍となく繰り返される殺戮や裏切の中で大小に輝くはかない命たち。
勇者でさえ歴史の流れの中ではひとつの小さな渦に過ぎない。
さすがです。

しかしさすがは人口世界一の中国、白髪三千畳の国。昨日3万の大群が
戦で100に減っても、ちょっと時間をおいただけで以前より増えてたり、
曹操なんか強烈な敵の軍勢に何度もボロボロにされながら、
何故か不思議に生き残る。
この大ざっぱさも、実は三国志の最大の魅力かも!

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紙の本夜間飛行 改版

2004/09/18 04:44

文体にも魅力。最高の書です。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私は堀口大学さんの文体が大好きです。
原文に忠実すぎるのかも知れませんが、全体的に見られる倒置は絶妙です。
それによって生まれる散文的な流れが心地よく、でありながら使われる
語句は哲学書っぽく、いかにもフランス人っぽい霧がかったような
軽く物憂げな語り。
そんな文体で綴られる飛行士の話は、張り詰めた緊張感の中にどこか
醒めかけた夢を見ているような客観をも併せもって、まったく独特の世界
を創りあげています。
堀口大学はサン=テグジュペリの詩的な魅力を、その文体でフランス人的な
感性からも表現しているのではないでしょうか。

その魅力が発揮されているのは、文庫の書評にもありますが
むしろ収録されている処女作「南方郵便機」で満喫できます。

命を賭けた仕事に従事する人間の誇り、私情を滅しようとするストイック
さと、それに拮抗するやわらかく暖かい感情。
「形式」に与うべき「心情」。「心情」を律すべき「形式」。
これは勤勉な一人のパイロットの話ではなく、
「人の生き方」の物語です。

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