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先月(2017年6月)

がくさんさんのレビュー一覧

投稿者:がくさん

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本電車屋赤城

2007/06/05 14:21

電車屋赤城

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 元ひきこもりの青年、子どもを事故で失った同僚、下請け工場の社長、まだ見ぬ父を捜し求める金髪とんがり青年、それぞれに視点から語られる無骨な電車整備職人、赤城についてのオムニバス長編小説。各話の主人公たちはさまざまな困難に遭遇しながらも、赤城にさりげなく、あるいはぶっきらぼうに、背中を押されて人生の次のステップへ進んでいく。そのあとをさわやかな青春の風が吹き抜ける。人情のぬくもりにくるまれる。
 「電車整備」と「職人」との言葉が現在では不釣り合いに感じられるように、電車業界は車両の近代化が推し進められている。舞台となっている神奈川電鉄でも最新鋭3000形車両の導入にともなって、赤城のような職人を必要とする旧式車両1000形が廃車になっていく。そのとき、車両整備は誰にでもできる作業となり、働く者のプライドも働く喜びも奪い去られていく。2000年代の時代の閉塞感の根本原因が、この中にみごとに凝縮されている。しかしながら、これを赤城は「時代が変わった」と、しぶく受けとめている(ように見える)。
 ラスト第7話に1000形と赤城の運命を左右する大事件が起こる。ここでオムニバス小説は長編小説へと変貌を遂げる。この結末に作者の並々ならぬ力量が感じられた。

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