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奥井 智之さんのレビュー一覧

投稿者:奥井 智之

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訳者コメント

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ジグムント・バウマンの思想ないしは理論はかれの著作の翻訳を通じて、わが国でもポピュラーになってきている。たとえば「固体的な近代」から「液状的な近代」への移行に関する議論やホロコーストに関するかれの固有の解釈などが、それにあたる。かれの著作の訳業に従事する者として、そのこと自体はたいへんうれしく思う。

しかし反面、わが国におけるバウマンの理解が多分に図式的なものにとどまっていることに不満を覚えないこともない。というのもかれの著作には独特の魅力があり、それは思想ないしは理論の図式的な理解で回収できるものではないと思うからである。たとえば「難解」あるいは「晦渋」と評されることの多い、文体の問題がある。

目下かれの著作は、英語で書かれている。しかしポーランド出身のバウマンにとって、英語は元々外国語である。したがってかれの英語は、そう「流麗」あるいは「優美」なものではない。しかし面白いことに、それがかれの著作の独特の魅力となっている(おそらくポーランド出身の英国人作家、コンラッドの場合と同じである)。

バウマンの著作に登場する人間の群像は、総じてよそ者(stranger)である。いや全員がよそ者である世界というのが、かれの昨今の関心であるといってもよい(いうまでもなくグローバリゼーションが、その社会的背景としてある)。そのようなかれの関心にとって「外国語」で書くという条件は、案外適合的であるようにも思う。

もっとも訳者にとって、これほど厳しい条件もない。というのも訳者は、さして滑らかでない原文を「読める」訳文に置き換える責任を負っているからである。その責任がどこまで果たされたかは,読者各位のご判断に委ねるほかはない。しかしかれの文体は、かれの思考のスタイルそのものであることをまずはご理解いただきたい。

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