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Azumaさんのレビュー一覧

投稿者:Azuma

5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本春の数えかた

2008/04/04 20:34

人間と自然の関わり方

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「どうして」「なぜ」、そういう言葉が所々に出てくる本。
この本を読み終え、そのような印象を受けた。
著者の日高敏隆氏は動物行動学者であり、「どうして花や虫は春を知るのだろう」というような疑問を、本書では専門家としての分析なども交えつつ、書いている。
専門家として、と書いたけれども決してそれが難しくなることはなく、素人である自分も楽しんで読むことができた。

著者は作中で、自然は果てしないシェア争いの場であり、調和のとれた場所では無いと述べている。
よく「共生」という言葉を聞くが、それについても言及してあり、人工的な自然への嫌悪感も読み取れた。
人間が自然を征服してしまってはいけないし、だからといって人間が自然を作り上げてしまってもいけない。
数年前に書かれた本ではあるけれども古さを感じないのは、この問題は今でも真剣に考え、取り組んでいくべき問題だからだろう。

また、本書で印象に残っているのが「街のハヤブサ」の話だ。
ハヤブサが、人工の孤島と断崖絶壁、そして餌のあったニューヨークに住み着いたと言うことに関する話である。
動物たちがきちんと条件さえ整ってさえいれば街の中でも住んでいけるという話は興味深かった。
案外動物たちは人間のことなんてどうでも良いと思っているのかもしれない。
また同時に、アメンボにとっての表面張力のような、「それぞれの動物にとってのこのキー・ポイントは侵してはならない」という言葉の重みを感じることができた。
ここでも人間と自然との共生について考えることができる。

柔らかく、読みやすい文章で語られるこの本には、私たちが考えねばならないことがしっかりと書かれてあると、そう思った。

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どこか、でない現実世界の物語

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。


これ、全然「おまけ」なんかじゃない!
と、本書を読み始めてすぐ思いました。

と、いうのも自分にとって本書は『図書館内乱』とリンクした作品であるという認識しかなかったのです。
『図書館内乱』を読んでから時が経ち、たまたま書店で見かけて購入した本書を読み進めると、その認識が変わりました。

これは、二人の男女の恋物語です。
物語の始まりはネットで、出会いのきっかけは一冊のライトノベル。
メールによって繋がった二人が、互いに惹かれあっていく様が書かれています。

ここでミソとなるのが、この物語のヒロインが聴覚障害者である、ということです。
そしてこのヒロインが、決して「キレイな」面ばかりを持っているのではない、現実味のあるリアルな人物であったことが個人的には良いな、と思えました。
障害のことで卑屈になったりすることもある、リアルな、等身大のヒロインなのです。
主人公とヒロインは障害のことでも多くぶつかりあいます。
これが普通だと思うんですよね。
互いに、互いの状況を真に理解し合えることはないのですから。
この小説には、こういった「普通」がきちんと書かれていました。
それでいて、そのぶつかりあいを乗り越えて、近づきあう二人がとても愛おしく思えます。

読みやすいテンポの、主人公とヒロインの(メールやチャットも含めた)会話。
聴覚に障害を持つからこその、ヒロインの丁寧な言葉の選び方には、主人公でなくとも惹き付けられるものがあるでしょう。
少なくとも自分は惹き付けられてしまいました。

軽快に読み進めることができ、そしてそっと微笑みながら読み終わることのできる、そんな本です。

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ソラの物語のはじまり

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

よしづきくみちが描く、魔法遣いに大切なことシリーズ第三弾の一冊目、それが本書です。

この「魔法遣いに大切なこと」シリーズは、魔法遣いが当たり前にいる世の中の話で、作中には魔法士という魔法を使い依頼を解決する公務員が出てきます。
本作の主人公である鈴木ソラも、そんな魔法士を目指して一人上京し研修を受けることになった一人の少女です。
彼女は授業を受けつつ、依頼人の依頼を解決するという実地研修をすることになります。

この「魔法遣いに大切なこと」シリーズで自分が気に入っているところは、魔法が万能ではないと言うことです。
今作の主人公であるソラは、前作の松尾ナミと違って魔法自体が使えないと言うことはありませんが、それでも魔法はただ便利な物として彼女に利益ばかりをもたらしてくれるわけではありません。
彼女の担当指導員である原誠一郎の言うように、「人の心に寄り添った魔法」がプロの魔法士に求められる魔法です。
そしてそれは簡単にできるものではないからです。

例え魔法が使えたって、色々な問題が上手く解決することはないと語りかけてくるこの作品は、個人的に価値があると思います。
魔法が自由に使えてドキドキわくわくのファンタジーも良いのですが、魔法が使えるのに問題は解決しないと言うところに一種のリアリティーのような何かを感じます。

話の内容に関わってくることなので詳しくは言えませんが、「言葉尻をなぞった解決」ではなく、「依頼者の心をくみ取った解決」が必要なのだとそう言う話があります。
また、ソラは依頼を解決するために敢えて「依頼された魔法を使わない」という判断も迫られます。

また、上京したばかりの主人公は魔法を使うことに白い目で見られることが多いのだという事実にも遭遇します。
実際に世の中で何か特別な力を持った人がいたとしたら、人々はその不可解な力を見るたびに冷たい視線を浴びせるのだろうなと納得したり。

上のような要素が、このシリーズを普通の魔法物の漫画と一線を画しているものにしているのだろうと思います。
「魔法遣いに大切なこと」シリーズと描きましたが、実際にはこの「魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~」だけ読んでも十分楽しめるので、既刊を読んでいない方でも手軽に手に取ることが出来るでしょう。

まだ一巻と言うことで物語がどう転ぶかは分かりませんが、続きが楽しみであるシリーズです。
正直、前作より好きかもしれないと思っています。
ソラの夏が、どういう風な終わりを向かえるのか見届けたいとそう思わせる第一巻でした。

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一夜漬けは不可

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「受験生のための」という言葉をみて、ああ、私の事じゃないかと思い本書を手に取ってみた。

“「漢文? パス!」という多くの受験生に送る苦手克服虎の巻。漢文は日本語堕胎浮き本を押さえれば、センター試験レベルなら一晩で楽勝。効果絶大の個人授業。”

 本書の後ろにはこのような謳い文句が書いてある。
 一晩で楽勝? と疑問に思う方も多いだろう。私の見解ではこの言葉は正しくはない。
 少々本をめくると分かることだが、この本は父(高校国語教員)と娘(漢文が少し苦手)の会話形式という形で進んでいく。一方的に説明していかないと言う点において、既存の参考書などよりは親しみやすいだろう。
 本書は日本における漢文の歴史の説明に結構な紙幅をさいている。何となく知っているようなことばかりだが、これによって「漢文は日本である」という本書の主張をすんなりと受け入れられるようになっている。

 さて、肝心の本書の分かりやすさだが、微妙に分かりにくい。本当に漢文が苦手な者なら、理解するのに結構な労力と時間を使うだろう。
 確かにこのポイントを押さえていれば、多くの問題に対応できるのでは……と思うことも書かれてあったが、如何せんここに書かれてあることを理解し、覚える時間があるなら漢文句法を少しずつでも覚えたほうが手っ取り早い気もする。
 少なくとも、一夜漬けではどうにもならない。

 漢文の学習としてはそこまで役に立たなかったと個人的には思う。
 しかし、一種の教養書としては(特に第一章は)なかなか面白いものだった。
 漢文に親しみを持ちたい! と言う人は是非。

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紙の本リヴァースキス

2008/01/13 21:46

目指せ身体奪還! ドタバタテンション高めの主人公

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ある日目覚めたら自分の身体が見知らぬ男に乗っ取られていて、しかも自分は女になっていた。
主人公、善の身体を乗っ取った男(トモヨシ)はどうやらやり残したことがあるらしく、それが好きな子とのキスだという。
しかも、トモヨシは美少女になった善に一目惚れをしてしまい、もしかしてトモヨシ(=自分の身体)とキスをしなくてはいけない? どうするの俺!? というところからこの話は始まります。

自分はこの話を楽しんで読めたのですが、その理由の一つが話の語られるテンポが良いところにあります。
主人公の善が物語を語っていく、そのテンポが非常に心地よい。
これは人にもよると思いますが、個人的には主人公、善の無駄に高いテンションが面白いなと思います。
語りだけではなく会話でもテンションは高いですが、こちらは少々疲れを覚えます。
ただ、会話の方はトモヨシの返答や軽いつっこみが面白かったり。

話のオチは、はぁと言う感じですが、別に悪くもない。
ただ、語り部の善が語っているように、「口の軽い魔王」のような「軽さ」が目立ち、いまいち納得できない感じでもあります。
そしてドタバタコメディーの流れを引きつつも、ラブへと持って行ったトモヨシは素晴らしい。
また話全体を見てみると、その話は本当に必要だったのか? と思うところもしばしば。
「死亡フラグ」の使い方は個人的には良いな、と思いましたが。
一つ一つの話のつながりも、つながっているのか切れているのか微妙。
短編としてみるにしてもつながりが深いような気がするし、長編としてみるにしてもつながりが浅いような気がする。
構成自体には色々と疑問が残ったりもします。

内容的には、今読み終わった後考えてみると、そこまで面白い! とは言えない小説だったような。
けれどそれでも飽きることもなく最後まで読み切れました。
やはりそれは話のテンポの良さの賜物であると思います。
またこの作者さんの本が出たら、買うかどうかはともかくとして読んでは見たい、そう思わせる作品でした。

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