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先月(2017年4月)

東京のへレニストさんのレビュー一覧

投稿者:東京のへレニスト

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本新約聖書ギリシア語小辞典

2008/01/26 14:45

日本のへレニストによるギリシア語辞典

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 概してドイツ語、英語圏で学んできたという新約聖書ギリシャ語学者は、単語の意味論、文章の統語法の数学的知識には精通しているが、ギリシャ人たちの生活の中で話されてきた、躍動する、生きた言語としてのギリシャ語に関する知識は殆どない。それは、とりもなおさず、その生きた言語の中に身を置いて生活したことがないからだ。それ故、時に、新約聖書時代からだけ抜き出した数学的データのみに頼り、珍妙な誤解をする。ギリシャ人の中学、高校生にすら一目瞭然の勘違いを、世界の新約聖書学をリードする碩学たちが犯すのである。学者たちは便宜上、古典期ギリシャ語、コイネー期ギリシャ語(新約聖書時代)、ビザンチン期ギリシャ語、現代ギリシャ語などと区分けをするが、本来、言語は常に変化し続ける生き物であって、ひとつの時代だけを抜き出してなす、数学的研究など成り立とうはずはない。新約聖書ギリシャ語の全体的把握は、その前(古典期)と後ろ(現代)を見ないでは到底期待できないのである。
 その点、日本人初ギリシャ国立アテネ大学卒業生、という肩書きを持つ織田昭氏の「新約聖書ギリシャ語小辞典」(第四版)は、一味も二味も違う。織田氏は生きたギリシャ語の中で実際に生活し、数学的には決して説明し切れない、生き物であるギリシャ語の持つ微妙な呼吸を体得された数少ない日本人である。しかも、数学的データと生き物であるギリシャ語の学研が上手く調和された、ギリシャ語研究機関世界最高峰のアテネ大学の言語学教室で研究をされたのである。だから、その織田氏により第四版まで重ねられたこの「新約聖書ギリシャ語小辞典」は信頼に足りる。しかもサイズはポケット版だから、携帯に大変便利である。本書を、清い心と正しい良心(ギリシャ的表現)から、新約聖書の学徒は言うに及ばず、古典ギリシャ語、現代ギリシャ語の学徒にも自信を持ってお勧めする。

なお、本辞典の特徴は前置詞の詳しい説明と約音動詞の表記方法である。大方の辞典が非約音型で約音動詞を表記しているのに対して、織田氏の辞典ではすべて約音型の表記で統一されており、約音の型は単語の後ろに括弧書きで記されている。それはとりもなおさず、新約時代には非約音型は既に廃れており、新約聖書のどこを探しても非約音型の約音動詞はひとつも出てこないという事実に基づくものである。
 もうひとつの特徴としては、エラスムスによって類推、提唱された古典式発音と現代式発音の違いが、アペンディックスで詳述されている点である。編者はそれらを取り上げながら、古典期からコイネー期、そしてビザンチン期から現代へと、ギリシア語の発音がどのように変化していったのかを、チャートを用いて、明瞭に解説している。本文の内容の質の高さもさることながら、アペンディックスが充実しているのも辞典としては頼もしい。

 同氏によって執筆された1000ページにも及ぶ大著「新約聖書のギリシア語文法」(教友社)も、新約聖書ギリシア語小事典と共に用いられることを強くお勧めする。邦文で書かれたギリシア語文法書で、これほど詳しいものは嘗て存在したことがなかった。まさに本邦初の大著である。

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日本の生んだへレニストによるギリシア語文法書

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

新約聖書ギリシア語小事典の編者でもあり、アテネ大学の言語学教室で研鑽された、織田昭氏によって執筆された1000ページにも及ぶ大著。邦文で書かれたギリシア語文法書で、これほど詳しいものは嘗て存在したことがなかった。

内容は、既存の文法書とは異なり、これでもか、とうくらいに懇切丁寧な説明が施されている。たとえば一見不規則に見える動詞の変化の背景が歴史的に詳述されていたり、音韻論、語形論が、歴史的背景に加えて、他の言語との関わりにおいても説明されている。とりわけ統語法の論文は、これだけでも独立した書籍となり得るくらいに質が高い。

既存の文法書は「独習書」というよりは教室における「教師向け」或いは「教師付き生徒用」の教科書と云った向きがあり、大方のギリシア語学習者にとっては不便なものであった。だがこの文法書は、初級者から上級者までもが自分のペースで、挫折せずに学べるように工夫されている。たとえば、初級者や中級者には専門的でややこしい説明は各セクションの後半に設けられている注に入れられている。

もう一つの特徴は練習問題の多さである。独習者は練習問題をこなしながら、各単元の習熟度をチェックできる。また、希和訳の問題だけではなく、和希訳の問題もあるので、ギリシア語から日本語への一方的思考だけではなく、日本語からギリシア語を考えるトレーニングもできる。この訓練により、邦訳聖書を読みながらギリシア語原典のニュアンスを類推する癖と力量が培われるであろう。

なお、ロバートソンにも引けを取らない学術的大著であるが、織田氏の文法書は、ユーモアに溢れた、物語調のギリシア語の歴史話から始まり、誰もが世紀を通じて話され続けてきたギリシア語の躍動感を感じ、自然と、今尚生きている「新約聖書のギリシア語世界」に入っていけるように配慮されている。学習者は著者のユーモアセンスを、込み入った説明の中にも随所で発見するであろう。

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ひらがな探訪

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「漢字は比較的バランスを取り易いになぜ平仮名は上手に書けない・・・」、これが私の積年の悩みだったのですが、この本は懇切丁寧に平仮名のバランス、書く上での注意点を、見本をなぞることから教えてくれます。また、読者が飽きないように「やまとことば」の詩歌と絡めながらコースを進めてくれています。似通った本はあまたありますが、この作品は「出会えば善い出会い」といっていいでしょう。
ただ一つ難点は、紐とじの部分がほんの中心にいけばいくほど寄れますので、恥の文字は書きにくいです。

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