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プチトマさんのレビュー一覧

投稿者:プチトマ

42 件中 1 件~ 15 件を表示

ローマ帝国の建築家の真面目さに大爆笑

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

まず奇抜な設定の大勝利!でも登場人物の転がし方がさらに秀逸。
表紙と帯の案内文だけで買いましたが大当たり。
設定だけであとはつまらないそこらの凡作とは大違い。

ローマ帝国の誇り高き帝国民であり、勤勉な風呂建築家のルシウスは
ある日発想に行き詰まり、公衆浴場で悩んでいたところなぜか
現代日本の風呂にタイムスリップ。

風呂絵、フルーツ牛乳、露天風呂・・・・
他民族の優れた文明にローマ人の自信を失いかけながらもそれを
元の時代に取り入れる。斬新さから彼は一躍「天才風呂建築家」に。
その名声は賢帝ハドリアヌス帝の耳にも。

「顔の平らな民俗」の風呂文化に真面目に驚愕し真摯に取り入れる
ルシウスと周りの反応が笑いのツボにはまりまくる。

タイムスリップという非現実にさえ目をつぶれば、
人物描写は奥深く、時代考証にも手抜きはない。

朝日新聞の書評に載るのは確実と見ますが。

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お笑い欧州財政破綻ツアー

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

運用に携わる者として、
ギリシャがデフォルトするのかECBが救済できるのかは
極めて重要なファクターで、
片っぱしから情報を集め、専門家に聞きまくっていたが(2012年2月時点)、
本書であっさり分かった。
「お金は返ってくるはずがない」
そして、誰が返すことになるのかも。

狙っているのか?と思うほど予想を外してくれる
大手投資銀行の著名エコノミストやストラテジストの
話を聞く位なら、とくかくこれを早く読む方が有用だ。
この先あなたのお金を守ってくれる訓話も豊富。

読み始めたら止まらないのは、「マネー・ボール」や「世紀の空売り」と
同じなので、期待は裏切られません。安心して冒頭から読んで下さい。
金融の規律がとことん緩むと、
こんなに面白い(信じられない)現象があちこちで起こるとは知らなかった。

ギリシャ、アイスランド、アイルランドそれと「まぬけの数が突出していた」ドイツが
安易な信用供給の津波に悪乗りして財政を荒廃させ、
この先、相当期間苦しい難路をたどるしかなくなったが、
確信犯だった米国投資銀行には心底ぞっとした。


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電子書籍経理から見た日本陸軍

2021/10/12 08:52

最高傑作92式重機の値段も

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

会計から見る堅苦しい内容かと思いましたが、
途中に入っているエピソードがとても面白いです。

原価計算方式を陸軍に初めて根付かせた意外な有名人物、
今日と変わらない大蔵省との予算折衝の矢面にたつ軍人課長や、
上司(東條英樹!)の梯子外し。

なかでも秀抜なエピソードは、壊血病予防のための抹茶を全て海軍に押さえられ、
入手できなければ島しょ防衛の将兵の命に係わる、
その危機的状況のなか「奇想天外な」方法でたんまり手に入れることができた
大尉の話。

主な装備一覧表で重機、軽機、重砲、三十八式、九十九式の現在の
値段も分かりました。92式はけっこうします。

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紙の本海戦史に学ぶ

2015/09/27 11:40

名著復刊!シーレーン防衛に警鐘

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

故著者は武蔵、瑞鶴に乗り組み、終戦時は大尉であった海軍エリート。
「海戦史」が新書でまとまっているのは、シーレーン防衛に
徹底的に絞っているから。
軍令部がシーレーンを軽視し、輸送船が次々と無駄に沈むのを
見ていた著者にとっては悪夢の再現は是非とも避けたかったのだろう。

日露戦争時、数隻のロシア艦のおかげでシーレーンが容易に脅かされ、
それが国民生活にどう影響したのか(船舶保険の暴騰、物資に隠匿)
その深刻さが具体的に分かった。
米国がいつまでも守ってくれるわけでない。

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江戸の凄艶さ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

江戸物としても秀逸。
「百日紅」や「江戸釣百景ぶらり百竿」ファンなら
細部にも手抜きのない考証の正確さには気付くはず。

それよりも評価したいのは推理物としての秀逸さ。
キャラクターが薄いコミック、小説が多い中、
人間の豪の深さや、歪んだ性的倒錯のリアルな描写は一読に値する。

業が結果として凄惨な被害者となり、

仕事熱心な定町廻り同心の主人公北沢の勤勉さはネクロフィリアと紙一重であり、
そこをからかう監察医玄海は房事マニア。

北沢を手伝う絵師お月は無惨絵嗜好。
リアルにはうぶで「男」には警戒感も興味もなかったのだろうが、
その分一気に目覚めた展開は読み手を悶えさせる。

数々の事件を解決できたのは、どうみてもお月の人相絵のおかげだから
お月が迫れば北沢は窮地に。
それが巻末の好対照な困惑顔と得意顔か。

早くどろどろの続きが読みたい。

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紙の本転がる石は玉になる

2022/05/08 21:09

OBICの驚異的な利益率や強みの由来が良く分った

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

旧社名「大阪ビジネス」の頃に、「オービーさん」と呼ばれていたことや、
トップが出社してくる社員の様子を向かいのホテルや喫茶店から眺めていること、
さらになぜ今日まで中途を採らず新卒主義なのか、
興味深い沿革や経営スタイルの背景を楽しみながら一気読み。

モノでなくサービス、成果を売ることを創業の頃から経営の目的としてきたことが
今日の高い営業利益率となっていることに納得。
日本のモノ作り企業の大半が低い利益率に喘いでいるのと大違い。

社員を汎用品と認識する企業が多くなるなか、
京橋の本社に石垣と竹を敷設した創業者の想いをこれからも持続して欲しいものです。

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電子書籍無能の鷹(2)

2021/06/15 22:28

シリーズ最高傑作! になりそう

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

うーん!2巻以上の面白さは難しいのでは?

絶対読んで欲しいのが、「コロッセオ?」と「アップル?」。
大人になってコミックで爆笑させられるとは・・・

社内の新人にすすめたら、
「先輩もクライアントも実はたいしたことない、と分かり
 毎日緊張せずに仕事できるようになりました」。

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紙の本一刀斎夢録 上

2015/08/24 20:40

斎藤一伝の最高傑作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ラストに近い西南の役の回想は心に重くのしかかる。
明治になってまで生き残らざるをえなかったのは、
ここで死ねなかった責務からか。

新撰組を描くなら斎藤一を軸に据えるのは有り。
ただし浮き上がってくるのは新撰組の暗い「裏面」と
それを飄々とこなした斎藤の居合。

氏の与えた冷酷なキャラクターは、長年の史実に則った斎藤ファンをも
充分唸らせる隙のなさ。
だから会津戦争後も生き残り、西南の役でも斬りまくって生き残った
唯一の隊長だったわけもわかる。
それらを毎夜の回想で語らせるとは秀逸な設定。

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珠玉の短編集完結編

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

爽快な読了感。学舎なんですね。世の中は。
直接学校でなくても、巣立ちする一家の最後の朝食、
国際列車、家族経営の宿屋、カフェ・・・。

だからどの作品も、別れと新しい始まりで終わっている。

本書のお愉しみはマージとライダーの続編がこっそり入ってるのと、
ラストのオールスター再登場のおまけ短編。
好きだったキャラクターが全部揃っていました。

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人間の「業」をたっぷりのぞき見

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

仕事場へ出勤する電車内で人間を観察し
その人の生活を想像していたという藤子不二雄(A)先生の
妄想ワールドがMAXに展開。

真面目そうなサラリーマンが実はとんでもない趣向を持っていた、という
お話の展開は愉悦ですが人間のどうしようもなさを感じます。

初めて知ったのが「番外社員」シリーズ。
夕方から出勤するグータラ社員が実は会社の裏の仕事を請け負うプロフェッショナル。
美女ありカジノあり酒あり冒険ありと、見た目は太ったおっさんですが
007のようで楽しめました。

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電子書籍海の市街戦

2021/12/25 09:31

海戦ドラマの最高傑作

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

もちろん、黒井先生の全作品が最高傑作です。

「市街戦」も大いに楽しめました。もう何度と読み返したことか。

手書きのセリフ、艦の細かな書き込み、登場人物の心理描写、戦況の思わぬ変化・・・
出だしはたいていのんびりですが、とたんに生死を分ける戦場と激変。
のめり込まないはずがない。

司令(トップ)の気の緩んだ思い込みが取り返しのつかない事態につながったり、
艦長のギリギリの勇断が部下を救ったりと、
今の作り物のドラマとはえらい違いだな。

コルモラン対パースですが、パースは本当に誰も見つからなかったんですね。

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元気のない日本人のために書かずにいられなかった

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

と、冒頭に書かれていました。

お亡くなりになる前に出演したNHKラジオ深夜便でこの本を知りました。
「植木の親父さんよりは長生きしたい」がかなわなかったのが残念。

読み出すと一気読み。
「あれこれ考える」よりもまず「行動」の人生。

人との縁でブル(自動車販売会社部長)に誘われ自動車セールスに。
特に印象に残ったのは、
「なんでお店の女の子のスキルを習わなかった」と怒られたことと、
顧客への鋭い観察眼とグリップ。
あと、昭和の「元気」を支えた周りの人々の温かさ。

令和の日本人に元気がいま一つない理由も分かった・・・

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意外とピュアな好人物

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

英国の底辺近くから、常人離れした集中力と「自信」で
数千万ドルをトレードで稼ぎ出したインド系移民のナブは、
フラッシュ・クラッシュの犯人とされて逮捕されるが、
それまでの半生を読んできた読者にとっては、
人付き合いが下手で、稼いだお金で贅沢もせず、
それどころか財産管理者にカモられる彼には同情してしまう。

市場はますますHFTになるので、個人トレーダーにもう活躍できる余地はほぼないし、
大金に寄ってる詐欺まがいの企業家が逮捕もされないことには皮肉を感じる。

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紙の本永続敗戦論 戦後日本の核心

2015/08/29 16:08

「永続敗戦」状態ももう限界

2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

疑問が氷解。
なぜ安保法制を急ぐのか。
なぜ日本人もイスラムテロの対象になるようになったのか。
なぜここにきて国家が強権を隠さず行使するようになってきたのか。

アジアで台湾、韓国が引き受けてくれた防壁をいよいよ日本も担う羽目に。
経済が更に衰退し、アジアでの相対的地位が下がれば
次に何が起こるか見えてくる。

しかし、吉田茂がせめて台頭な条件にしようとしたのに、
従属的な条件で軍隊駐留を米にお願いしたのが誰だったのか分かって愕然としました。

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二年経っても質は落ちず。その原点から傑作揃い。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「死を呼ぶ大観覧車」
間一髪のシーンは漫画史に残る凄惨さ。じわっと恐怖を感じる。

「死人」の醍醐味は、ストーリーの面白さとキャラクターの際立った個性。
メインの登場人物は最新6巻でも一人増えた程度と絞り込まれているのに、
物語は縦横無尽に展開され、「似たのがあったな」は無し。
もちろん、ユルイ作品もあるが、総じてレベルは高い。
作者の引き出しの多さの賜物。

なかでも不気味で怖いのはぼっとしているような主人公。
冒頭で死人が見える自分の性格を知っていながら、行方不明の幼馴染が
自分だけに見えていることに別に驚く様子もなければ警察にも届けない。
その後、その死人の早川さんに何度も命を救ってもらっているのに。

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