サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. kakoさんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年6月)

kakoさんのレビュー一覧

投稿者:kako

113 件中 1 件~ 15 件を表示

かなり充実の内容です

43人中、42人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

アロマテラピーの本はここ5年以内に発行されているもののほとんどに目を通しているつもりですが、コチラの本はその中でも総合的にかなり高評価だと思います。
お勧めするポイントを抜いて下記に項目ごとに併記してみます。

*項目1*
まずアロマテラピーの基礎知識として歴史、メカニズム、作用などがかいつまんでわかりやすく書いてあります。
基礎知識もなく精油を使うのではなく、その背後にあるものを自分で理解することによって、心に対する作用というものがかなり違ってくると思います。
そして主要成分名がしっかり書いてあって、グループの効能注意点がまとめてあるのもポイントの一つです。
案外重要な部分だと思うのですが、コチラの併記していない本が結構あるんですよね。
検定試験を将来受けようと思っている方には必須の項目です。

*項目2*
そろえたい道具の値段と保存方法が書いてあるのが、とっても役に立ちます。
どれくらいの値段のものを買ったらよいかを判断できるので便利です。
そしてマッサージもそうなのですが、石鹸の作り方などが写真というのがわかりやすいです。
絵で書いてあるものと写真で説明がされているものとでは、実は全然解りやすさが違います。
これは料理本と一緒ですよね。

*項目3*
精油・キャリアオイルの章ですが、こちらはその情報量の多さにびっくりしました。
他の本で抜けがちな、価格帯、芳香成分(パーセンテージ付き)、ブレンドファクターがしっかり書いてあり、注意事項がかなり細かく書いてあります。(例・ブタクサアレルギーの方には注意が必要)
載っている精油の数自体はそこまで多くはないかと思いますが、一般的なものは大体カバーできていると思います。

*項目4*
アロマテラピーの醍醐味であるブレンド例が記載されていますが、最初から自分の好みで組み合わせることなんてできっこありません。
お手本として参考としてかなりの数が上がっていますが、お勧め精油から自分で選ぶこともできます。
かなりのレシピが充実していて、慣れてくると一番参考になる章かもしれません。


あまり難しすぎることも無く、お値段的にも内容的にも満足のいく一冊です。



このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本絞首刑

2009/09/24 05:44

理解を深める

16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「死を受入れる代わりに反省の心をすて、被害者・遺族や自分の家族の事を考えるのをやめました。なんて奴だと思うでしょうが死刑判決で死をもって償えと言うのは、俺にとって反省する必要ないから死ねということです。」
表紙をめくってすぐにあった確定死刑囚の手紙抜粋です。
読んでびっくりするというよりも、こういう考え方があるのだと素直に思ってしまいました。
これはその人との価値観の違いでしょうか?
この手紙を書いた人は「熊谷4人拉致殺傷事件」にて2007年7月に死刑を確定させています。

1 かくしてボタンは押される

短い章ではありますが、この章でまず死刑囚本人ではなく、死刑執行に携わる人たちの様子が描かれています。
現在日本で行なわれている絞首刑について周りの人の心情や執行の様子がリアルに描写され、いくら仕事であろうと手当てがでようと、その心にかかる負担の大きさが多大なものであることを垣間見ることができます。
死刑というものが存在する限り、その執行に携わる人達がいらっしゃることを改めて感じます。

2

2では実際に死刑判決となった人たちのことについて読んでいくこととなります。
まずは犯行当時18~19歳の少年で、現在は32~33歳になっている男性。
閉鎖された空間で14年間、死刑執行を待って過ごす日々。
ですが裏を返せばその少年たちによって命を失った被害者には、実際に奪われてしまった14年でもあると私は思います。
凄惨な事件を起こした時から年月を経て作者が出会い、インタビューを重ね、間に4つの事件を挟みながら5つの章に分かれています。
それはクリスマスの日に死刑執行された70歳を超える老囚や、「足利事件」にて疑問視されたDNA鑑定が、無実を訴えつづけた久間の事件にても実は当てはまったのではないだろうかという事例等、思わず読んでいて死刑という制度について考えてしまうものもあります。
そういう点で死刑について賛成・反対を問うというよりも、絞首刑とはいったいどういうものなのか?
その理解を深める作品だといってよいと思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本神去なあなあ日常

2009/07/01 15:07

ちきしょう、また楽しく読んでしまった!

13人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前作のドロドロっとした雰囲気が一掃され、なんとまぁびっくりするほど「さわやかぁ~」で「青春の匂い」がする作品になっていました。よくもこう読者の心をかき乱すものです(笑)。もぅ本の装丁からして素敵じゃないですか!むかつくことに挿絵がまたがっつり本作にマッチしていて、心を和ませてくれます。

お話をものすごく簡潔に説明すると、高卒の世間を全く知らないといってもいい普通の男の子がいきなり林業に放り出され、文句を言いながらもまんまと山の魅力と田舎の引力にずっぽりはまっていくというものです。
文章はその男の子「勇気」が、パソコンに日記を残すという設定で書かれています。山のこと、田舎の村の恐ろしさを全く知らない彼にとって毎日が不可思議の連続。
山の神様のことを信じて疑わない村の人々の中に混じれば、勇気の疑問は心の中で叫ぶしかありません。
何故そんなことをするのか全く分からないけれどとりあえずやっている風習は、理由を聞いて誰もわからなければ結局参加するしかありません。
風よりも早く伝わっていく自分では秘密にしておいているつもりの片思い、何故か皆の話題に上がってしまい頼んでもいないのに親切にアドバイスを頂けます。
横浜で育った勇気にとって神去村は日本語の通じる外国のようなもの。とまどい不安だらけで最初はとんずらすることを考えていますが、びっくりするほど素敵な人たちにがっちり周りを囲まれてしまい、徐々に諦め・・・というより神去村を好きになっていく勇気。人類皆兄弟ではありませんが、村これ全部親戚のように濃く厚い付き合いに、彼にもなぁなぁの精神が浸透していきます。
なんでも「なあなあ精神」でこの「なあなあ」も作品の魅力の一つ。魔法の言葉でございます。
「ゆっくり」「おちついて」「しかたない」あらゆることに使うことができ、そう言っておけば間違いないという素敵な響きをもつ言葉。村の人々の言葉尻についていて、まあゆるやかな時間が会話の中で経っています。
勇気がこの「なぁなぁ」を口にすることができる時、そこには立派に山への愛情を持ち、林業に生きてきた男たちへのリスペクトを感じている男に成長していることでしょう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

真実は小説より奇なり

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こちらは古病理学のフィリップ・シャルリエさんが、歴史上の著名な方・名も無き昔の方の残存物を調査研究することにより、残存物を残した方の健康状態や病歴だけでなく、当時の生活や社会の様子を推測し記した本です。
歯、骨、皮膚、髪の毛など本の少しの断片からわかる様々な事実から導き出される事象と、そこにある歴史的背景。
徐々に紡ぎだされてくる憶測はまさに「真実は小説より奇なり」でありました。

第7章 「不吉さ」ゆえのローマの生け贄より
頭蓋骨・歯の状態より「少女と思われる被葬者の年齢は13、14歳という年齢に対し身長は7,8歳くらいの年齢を思わせる」といったように、残された過去の産物より導き出されていく被葬者。
そして頭蓋骨、肋骨など様々な箇所より「以上のことよりこの被葬者は21トリソミー症、つまりダウン症候群であることを強く示唆している」という一つの推測がなされます。
そこに歴史的背景を加えることによって、このような障害者は生贄に選ばれたのではないかというところまで導き出されます。
最後にこの章は「共同体が障害者を生け贄に選んだ理由は、彼らが珍しかったからなのか、普通でなかったからなのか、それとも特別な存在だったからなのだろうか ・・・」という言葉で締められています。
結局10ページにも及ばない章ではありましたが、余計な脚色が無く淡々と事実を記すことで内容がダイレクトに伝わってきました。

有名な方では「ルイ17世の心臓がたどった数奇な運命」や、「ジャンヌ・ダルクは三度死ぬ」などの章などがあります。
論理だてて見事に組み立てらていく過去。
あまり難しい内容ではなく、歴史がお好きな方にも楽しめるような内容でした。
全29章にも及ぶ様々な事象はどれも興味深く、大変読み応えのある一冊です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本こいしり

2009/06/03 05:34

待ちに待った続編

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

まんまことがでてから、本当に麻之助が結婚するのかやきもきしてずっと続編を待っていました。
続編ではいきなり結婚している状態・・・ではなく、しっかり前作の続きから。
しかもそうすんなりと事が運ぶこともなく、また新たなどうしようもない、切ない事件が起こってしまいます。
そんなすれ違いさせるんですかぁ。。。と思わずにはいられない。
というか、麻之助もお由有も、お寿ずもそれぞれがそれぞれに切なくて大人です。

好きな人がずっと身近にいて、互いの気持ちが微妙にわかるのも辛い。

昔好きだった人が結婚する相手がとっても良い人なのが辛い。

自分の夫になる人が昔からの友達と仲良く話しているのを、新参者として外から見るのもまた辛い。

周りは全部わかっていても、外から見ることしかできないのは辛い。

口に出すこともできず悶々と中に抱えながら、日々の生活を淡々と過ごしていく姿が本当に切ない限りです。
どうしてすっきり皆のものを気持ちよく幸せにしてくれないんだぁ!!!と言ってもそれはそれで「粋」ではありません。
いろんなものを抱えつつも、それを自分の中にだけに秘めて人のために考え行動していく麻之助ら。
このどうしようもない雰囲気そのものが江戸であり、その時代を書くのが本当に巧いと感じる一冊です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本プリンセス・トヨトミ

2009/04/02 18:40

本の帯は無しです。ネタばらしじゃないですか!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

正直に申し上げると鴨川や鹿男は、あまりぱっとした作品とは思えずそれでもなんとなく手に取ってしまったこの「プリンセス・トヨトミ」。
あまり期待もせずに読み始め、登場人物の名前を確認したら一気に作品の中に埋もれこんでしまいました。
大阪城を舞台としてこの名前、人物設定はツボを刺激しすぎです(笑)。
名前と登場人物の性格を照らし合わせて読むと楽しさアップ。
でもなんといっても心をわしづかみにされたのは、いきなりどぎもを抜くこの言葉「大阪国総理大臣」。
思わず目にして文字をまず二度見。
あまりの壮大なスケールに思わず吹き出してしまいました。
そしてこの言葉がでてきてから、急激にテンポよく話が進んでいきます。

読み進めていくと、辛い出来事や難しい悩みもちりばめられていきます。
そんな深刻な出来事を、逃げながらでも個々のもつ内面の強さで立ち向かっていく姿がとても印象的です。
会計検査院の調査官の三人、中学生の二人が紙の上でそれぞれ自己主張していて、誰が主人公なのかと解らなくなるほど。
作品を出すごとに文章を練るのが巧くなっているなぁと思います。


そもそも嘘って大きい嘘であるほど、大きく風呂敷を広げるほど面白いものになって人を楽しませるものですよね?
この作品にはとてつもなく壮大な風呂敷をしきつめておいて、ふんわりと心を包んでいくようなお話でした。
実際目にしてみたいな、あったらいいなそんな心を刺激する大人が楽しめるファンタジーみたいで、非常に爽やかな後味が残る作品。
友達の素敵さ、親子の愛の深さにじぃんときて、涙もろい私は号泣。
一度読み終わった後にラストの方だけもう一度読み直して、素敵な気分になりました。



このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ゆんでめて

2010/09/19 10:26

たいそう満足いたしました

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

しゃばけシリーズも既に9作目。
大変申し訳ございませんが、少々飽きが出てきたころ合いになります。
シリーズものは「あっ」とした展開が起こらないとどうしてもストーリに「慣れ」が出てきてしまって、惰性で読んでいってしまう感が私にはあります。
今回も「しゃばけシリーズだからとりあえず読もうか?」くらいのテンションで読んでいましたが。。。

松太郎が生まれて4年?
屏風のぞきがいない??
もしかして前作読んでいない???

とあせってしゃばけシリーズを掘り返してみるものの、どうもそうでもないらしい。
あわてず読めばきちんとお話はつながり、思わず唸る今回。

そう展開するか!

屏風もどきがいなくなるという、シリーズにとっても大損失間違いなしな(というか私が一方的にショックだった)事件の収拾の仕方が見事としか言いようがない構成になっていました。
そこで「ゆんでめて」をこれから読まれる皆さんに一言。
「大丈夫です、シリーズは飛ばされていないと思いますから安心して読んでください」
というのも私の母も私の後に読み始めてすぐに「私一冊前読んでいないんだけど・・・。」と言い始めたものですから(笑)。



読んだあと、何かしら切ない気分になるしゃばけのシリーズ。
今回のゆんでめても、私には少々やりきれない思いが残りました。
何かを選択するということは、選ばれなかった何かをあきらめるということ。
でもそれは、いつもが選択を迫られているという自覚があるわけではなく、日常のほんの些細なことがそのきっかけにすぎないこともあります。

「もしあの時・・・」と過去を振り返り悔み続ける若旦那。
それは現実の世界でも誰もが思い、背負っている願いなのでしょう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本醜の歴史

2010/03/20 06:50

様々な「醜」

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あのウンベルト・エーコが編著したこの「醜の歴史」。
ずっと欲しくて欲しくてたまりませんでしたが、いかんせんお値段8000円。。。
ネットで情報を眺めては溜息をつく日々を送っていたところ、あまりに騒いでいたおかげでお友達よりプレゼントして頂きました。
あまりにもったいなくて1日2ページくらいしか眺めることができません(笑)。
1ページ読んでは本を閉じてうっとりし、一人でほくそ笑んでまたページを開くの繰り返し。
読み終えるのが怖くて、ずいぶん時間をかけて目を通していった次第です。
美術館に行って有名な絵画を見るのも楽しいのですが、こちらはあ~ぁ、なんて贅沢な時間。
好きな時間に自分の好きな絵画を眺めることができるんです。
しかも解説は絵画にそった多くの引用文献もともに記載してあり、読み物としてもかなり読み応えがあります。

実際に私が読んだことのある小説の一節を読んだ時は「ん?こんな素敵な文章あった???」と新たなる発見があったり、反対に自分の知らなかった世界がどんどん入っていく楽しみがありました。

さてこちらの作品の素晴らしいところは、有名な絵を見ながらウンベルトさんが解説をしてくださるところです。
薔薇の名前を読まれた方ならばその描写の細かさは解るかと思いますが、彼にかかれば一枚の絵画に無限の世界が広がるかのようです。
お勧めの読み方はまず絵をじっくりと眺めた後、デザートを食べるかのように解説文を読むという進め方です。
最初に文章を読むのはもったいない。
どうぞじっくりじっくりお読みください。

私のお勧めの章は第6章。
「古代からバロック時代までの女性の醜さ」
垂れ下がってしまった皮膚、落ちくぼんだ瞳、この世には存在しえない女性像。
様々な過去の人物が女性に対しての詩を描いています。
醜いものを醜いと単に言ってしまうのではなく、女性に対して賞賛したり、憐れんだり、恐れたり。
様々な表現で醜さをより堪能できますよ。

何回見ても読んでも飽きることのない素敵な書籍。
これは是非、以前に出された「美の歴史」も手に入れなければいけなくなりました。
今から欲しい欲しいと騒ぎ出し、二匹目のドジョウを得なくては・・・。




このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ひまわり事件

2009/12/24 08:52

なかなか読みごたえがありました

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

子どもには子どもの言い分があり、大人には大人の事情、腹グロには腹グロの思惑がある。。。

大枠をとらえると、老人ホーム「ひまわり苑」に入居した少し斜めに構えた老人と「ひまわり幼稚園」にいる問題園児三人の心温まる交流・・・のはずなのですが、まあ盛りだくさんと様々な問題と大人の諸事情がぐっと入れ込まれています。

子どもの目線、老人の目線、園で働く保母さんの目線、三つの目線で描かれた世界にはそれぞれの敵対すべき悪が存在します(笑)。
でもこの日本、正義が勝つとは限らない。
正しいことが通るとは限らない。
権力をもつものの意見が通り、一握りの真実を通そうとする者は「われ関せず」の大多数に疎まれてしまいます。
「うわ、やだなぁ・・・。」と思ってしまうような事象がどんどんでてくるのですが、「よくあることじゃない?」とも思えてしまう身近な出来事でもあります。

そんななかなか深刻な問題をいくつもおり重ねているのに、それほど重たさを作品に感じさせないのは、可愛い園児の行動と思いです。
ゲームに夢中なんだけどお受験競争にいる和樹くん、母親のミニチュアのような格好をしたおませな伊梨亜ちゃん、ちょっとメタボな秀平くん、お父さんが事故で亡くなってしまった元気いっぱい晴成くん。
それぞれ今時の園児を代表するかのような園児たちには、大人の事情なんか知ったことではないし、自分たちの可愛い世界の問題で精いっぱい。
でも子ども達にだって大切なことがあるんです。
大人の理不尽な態度に納得がいかないことがあるんです。
それを態度で言葉で表現しようとすると、めちゃめちゃになっちゃうんですけどね。
それが見事にこの重たい問題にワンクッション与えてくれているような気がします。
流石荻原さん。


自分がいざこういう問題に直面したら、大多数の人同様戦わずに日々穏便に済まそうとするでしょう。
しかし、この物語の主人公たちはもがいてなんとか努力をしていきます。
大人の決意とその世界にポーンと嵐のように入っていってしまう子どもたちの見事なコラボレーション作品です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本黒死病 ペストの中世史

2009/02/20 05:46

二度ほど読み返した一冊です

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

パンデミックとして人類を最も死に追いやったであろう黒死病。

ある学者はこの黒死病をしのぐ死と破壊と苦しみを人類にもたらしたのは第二次世界大戦だけであると語り、また他の学者は「地理的な広がり、予測のむずかしさ、犠牲者の規模という点で核戦争に最も似ている」のは黒死病であると本書に記載している。

こちらの本は長きにわたる黒死病の繁栄とその時代背景を深く掘り下げた本であり、黒死病の歴史を振り返ると共に、過去の時代、生活背景を克明に描いており、歴史書としても十分に通じる内容になっていた。
環境の変化、人口の変化、社会の変化が密接に関わりあって黒死病の誘発原因となっているため、これらの時代背景を理解することが必要だからであろう。
実際多くの文献を元に過去の情景を鮮明に描きながら、当時の人物を見事に本書に復活させている。
登場人物に名前を与えることにより、当時の行動や感情、恐れや不安などを垣間見、当時から現代まで深く根付いている流行病人対する差別、宗教による差別から人種差別まで多くの問題が描かれている。

現代の医学と過去の医学を往復しながら、死を日常に招き入れた恐ろしき黒死病を充分に語りつくしたであろう一冊だった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本虹の橋

2009/02/09 06:36

涙するでは生ぬるく、号泣です。号泣。

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

号泣です。。。
何回読んでも、むしろ読むたびにひどくなっていきます。
最初のページをめくって出会うイヌの表情と目のやわらかさ。
最近では一ページ目をみただけで涙がハラハラでてしまいます。
ペット愛好家が涙した詩にもれなく私も追随です。
なんとも優しい言葉使いに、太く濃い線が入っていないすごく柔らかい絵がとてもあっています。
まさに癒しの絵本。

イヌを飼っている私にとって、辛く切なくどうしても考えないようになってしまういつか。

ずっとずっと待っていてくれているんだね。

楽しみにしていてくれるんだね。

先にいなくなっても虹の橋の下で私を待っていてくれるかな?

私が先にいなくなっても、きっと待っているから。

一緒に橋を渡ろうね。。。



書評を書きながら現在号泣しています・・・。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

話題になってずいぶん経つのに今更ながらの購入。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

子どもの頃、おまけ欲しさにお菓子を購入することってよくあったと思います。
今回、大人ながらおまけ欲しさにこちらを購入してしまいました(笑)。
以前ランキングに上がっていましたが、その時は「こんなおまけが主体のものがランキングに上がるなんて邪道やわぁ~」としみじみ思っていたものです。
購入すれば「やっぱりランキングに上がるだけのことはあるおまけなんや~」と変わってしまっているのですが。。。

さて、雑誌の付録によくあるポーチやバッグは素材がペラッペラッ「無料でついてくるもんだし」という感がぬぐえません。
しかしこちらのセット、史上最も豪華な三点セットという評判通り、本当にしっかりとした生地で豪華な三点セットでした。
他のムック本は買ったことないので、比較はできないのでご了承くださいなんですけど。
それで1500円というお値段を出して買う価値があるのかどうか?
私はあったと思います。
柄や色は選べませんが、この三点が1500円では購入できないのがキャスの商品。
そう考えるとキャス好きにはお得だし、全く知らない人には手にとって見て可愛さに触れてみるにはお手頃な価格設定のようだと思います。
購入した人が満足してきたからこそ、長い間売れ続けていたんでしょうね。
雑誌や本の売り上げが低下してきている中、こんな形の本の登場は結構「あり」だと感じました。


付録についての説明をたくさんしたのでここでやっと本体の話。

この2010年8月、本体の2010年スプリング&サマーキャスが生まれる場所を読みました・・・いえいえ眺めました。
どちらかといえば、というよりも大部分の人が思うであろう、本体こそが付録だよなぁという感想です。
キャスを知らない人が、どういう品揃えがあってどの程度の値段のものなのかが把握できるようなカタログ本という雰囲気です。
キャスの商品がずらっ~とあるので、乙女が満載な感じではありますよ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本リスとはるの森

2010/05/07 07:01

周知徹底せねばっ

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ものすごぉぉく素敵な本。
絵もいいしストーリーも独特な雰囲気で楽しいのに、何故かそんなに話題にならないゼバスティアンさんの絵本です。
しぶとく書評を書き続け、皆さんに知ってもらわなくてはなりません。

今回はリスのお友達ハリネズミさんの淡い一目ぼれのお話、なんと57ページの大作です。
ファンとしては大満足なボリュームと内容ですが、絵本としては多少ページ数が多く感じます。
でも大丈夫!
字のあるページと絵のみのページで構成されているので、お子さんに読んであげるのに疲れることも無しっ。
自分で読んでいてだれることもありません。
心配ご無用です。
決してページ数に圧倒されないでください。

肝心のストーリーですが、ハリネズミさんのためにお友達のリスさんが協力してあげる形で進んでいきます。
リスは考えます。
おんなの子の心をつかむためには何をすればいいか?
リスの答えはとっても贅沢。
有名で勇敢で勇ましくて名誉と誉れをもつこと!
そのためにたくさんの危険な戦いに勝つことが必要で、自分を危険に見せる努力をしていきます。
それでなくても可愛いハリネズミとリスを危険に見せるためには、森の中のあらゆるものを使っていくのですが・・・。
その可愛さは文字で表現することがもはや不可能。
絵本ならではの間の取り方が際立つ、見どころのページになっています。
そんな中特に注目して見てほしいのはそれぞれリス・ハリネズミ・クマの目もと。
すっごく素敵な表情を醸し出しているんです。
眩しそうにしてたり、嬉しそうだったり、強そうに見せたりと表情が可愛すぎる。
是非是非じっくりお手にとって見てください。
最後の最後のおちに思わず悶絶です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本空の飛びかた

2009/06/17 05:31

哀愁漂う絵本

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ゼバスティアンさんの絵本が出ました!
今回は本当に「大人の絵本」と言って間違いはないのではないでしょうか?
ストーリー・絵ともにかなりのクォリティーです。
むしろお子様には少々難しいかもしれません。
必要最小限の文と、前作よりも更にゼバスティアンさんらしさを前面に押し出した感のある絵。
余白の美しさが際立っていて、そこにユーモアが巧く載せられています。
そしてラストではやっぱり絵本、夢がつまっているんですよ。

ある中年男性が散歩の途中で一羽のペンギンと出会います。
自分は空が飛べるのだと信じているペンギンに。
そして男性はペンギンが空を飛べるように、一緒に協力して試行錯誤を繰り返しながら様々な方法を模索していくのですが。。。

あらすじはこのような感じでしょうか。
そこにいるのは、とってもひたむきな印象を与えるペンギン。
やみくもに一生懸命で自分を信じて疑わない姿が、なんとなく切なく感じてしまいます。
大人になってどっかに落っことしてきてしまった何かを、ペンギンは未だ胸に大切に持っているような気がします。
そしてどこか空気の抜けたような雰囲気を醸し出している男性はかなり脱力感があり、なんとなく哀愁感すら漂っています。
仕方ないなぁという気持ちでいた男性が、「一肌脱ぎますか」とばかりに、でもどこかちょっと楽しそうにペンギンが空を飛ぶための方法を模索する姿が少し可愛い。。。
どうぞ時間が空いているときに、ゆっくり時間をかけて一人で読んでみてください。
そんな絵本だと思います。

私は
一作目では「可愛い」と興味をひかれ
二作目では「すごい」と心をわしづかみにされ
三作目の今回では「間違いない」と魂を引っこ抜かれてしまいました。
早くも次回作に期待ムンムンです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本五月の独房にて

2009/04/11 06:12

エグイ!

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

エグイ!
なんて岩井さんらしい作品なんでしょう。
読めば読む程ひんまがった人間の感情が露わにされていきます。
自分が持つ自分の評価と他人から見た自分の評価。
見事に食い違っていく自分の像を、頑なにプライドをもって守っていく主人公が、だんだん落ちていく様を読んでいくと微妙に快感。。。

「あぁ、私もひんまがってるわぁ」

と正直思います。

作品の前半ほとんどは刑務所内での生活と、主人公による事件の回想です。
バラバラ殺人事件を行った女性としてなんとなく周りから孤立し、皆から一目置かれているような、拒絶されているような立場にいる岡田彩子。
そんな主人公が自分の人生と起こした事件を振り返っていきます。
母親からの干渉。
なんとなくした不倫。
あてつけで結婚した夫。
社員旅行での出来事。
殺したいほど憎かったあの女。
それらのことがいかに自分が優秀な人間であったかを織り交ぜながら、岩井さんの独特の文章で語られていきます。
しかし、彩子の周りにいた事件の当事者、家族の話が語られる時微妙に事実が異なっていきます。

彩子の高いプライドがそれを許さないのか?
事件の当事者が彩子の優秀な人間性を許せなくて嘘をついているのか?
彩子を許せなくて真実を語らないのか?
自分の心の中で嘘が真実となってゆがめられて存在してしまっているのか?
明らかにされない真実は最後までわかりません。

はぁ~岩井ワールド。
堪能させていただきました。

最後に。。。
女性が浮気された場合、浮気した男性よりも相手の女性の方をより深く許せないことが多いそうです。
彩子もまた女性の典型的な考え方に支配されてしまい、あの結末へと向かっていくのでしょうか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

113 件中 1 件~ 15 件を表示