とんちゃもんさんのレビュー一覧
投稿者:とんちゃもん
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紙の本容疑者Xの献身
2008/10/14 15:19
期待を裏切らない一冊です
10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は
一人娘と暮らす隣人の靖子に密かな想いを寄せていた。
彼女たちが前夫を殺害した事を知った彼は二人を救うため完全犯罪を企てる。
だか皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、
その謎に挑むことになる。(カバー裏より)
ドラマ化に次いで映画になった本作は、あまりにも有名。
既に読み終えた方もおおいと思いますが。。
さすがの東野作品です。
最近は読書にさえ集中できなかった私ですが、一気に読んでしまいました。
内容は上記の通り、これ以上詳しく書くとこれから読む方にネタバレになってしまうので書けません。。
あらすじでもわかるとおり、殺人事件が起きて犯人は明白なんです。。が、!!
最後の最後になるまで、本当のトリックには気付かなかった私。。
「靖子」が真実を聞かされたときにさえ頭の中は「???」だらけ。
その後の詳しい説明で、「!!!!」となりました。。
そこまで一途になれる人がいればいいな。。
想ってくれる人がいればいいな。。
自分がどちらの立場であっても、ここまでの人にはきっとめぐり合うことはないだろうな。。
彼にとっては、それは当然のことであり そうでなければいけない事。。
でも彼女にとっては、夢にも思わなかったこと。。
「靖子」の気持になると、何も知らなかったことの愚かさと
とてもその重さに耐えられるものではない事実がとても哀しくて切ない。
彼女の最後の言葉がとても胸に沁みた作品でした。
殺人という罪を犯すのはあってはならないことだけれど、
ここまで純粋に人を愛せるのは 幸せなことだと思います。。
東野さんの作品はどれを読んでも読後感の爽やかなものが多くて好きなのですが、本作も決して期待を裏切らないものだと思いました。
紙の本赤い指
2008/10/19 09:10
よくある家族設定。
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
最初に、事件に係わる刑事さんの話が少し書かれています。プロローグとはちょっと違いますよね。
生い立ち、と言えばいいんでしょうか?
で、いきなり事件が起こります。
良くある家庭の、良くある家族構成。夫婦と一人息子、夫の母。
この一人息子が 起こした事件をかばおうとする夫婦と、それを暴こうとする刑事たち。
そして、被害者とその家族が主な登場人物。
それぞれの心理描写がとてもよく書けていて、一気に引き込まれていきました。
同じ年頃の子どももいるので、とても他人事には思えなくて。
終盤の心理戦には泣けてしまいました。
刑事さんの本心にもね。
読後感も良くて 私的には☆5つ!良かったよ~と友人にも勧めたい一冊です
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