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ニッキさんのレビュー一覧

投稿者:ニッキ

紙の本西洋絵画の巨匠 4 ルノワール

2007/02/11 02:13

自らの救いようもない優しさを絵で救っているような。

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「相田翔子とか桜井幸子とかに似てる顔描く人だよな〜子供の頃『なんかきれい』と思ったけどロマンチック系とか飾れないポストカードポイ」状態。
大人になって画集を見ると…。
「田舎のダンス 都会のダンス」…。
田舎の方は何故か日本の扇子持ってたり色々ぶち壊し…でも踊る女性は快活で美しい表情。
都会の方は全てが美しく。窮屈そうな女性の表情も悲劇のお姫様然。…美しいけれど幸せなの?
『私が美しく楽しんでいる』『周りが美しく思ってくれることが楽しい』どっちも捨て難い。
「ロメーヌ・ラコー嬢」。モデルの子は緊張で唇が強張ったまま。不自然に固く握られた手には持たされているだけのような赤い花。質素な衣装と人柄の美しさが描くことで壊れて行くようで…だからそのまま?
最も惹かれたのは「雨傘」。
雨傘を差す人の群れ。差していないのは帽子も被れないような身分の女性と着飾らされるままの子供だけ。彼女達の後ろにいるのは言い寄る男と手を引く母親。表情が不穏。
「これなかったら一人前でないよ」雨傘ですか?
「理解して雨傘の群れへ呼ばないで下さい」と言いたくなるが…彼女達はそれでは生きて行けなくなる。絶望縮図…なのに、二人の表情はどこまでも安らかで美しい。
創作物でしかできないこと。救いの画家。
『ありえない望みを描くのはくだらない?真剣でないから、それだけだよ!』と思いました。

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紙の本ねこ鍋 公式写真集

2008/07/01 03:00

この状態ねこ鍋と命名されたようで

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

庭の片隅の桶に、やっぱりこんな感じで猫が一匹でぎっしりになって寝ていた。
もうなんだかかわいいので衝動的に「もにゃ!」とか「なごなご」とか「ねぽ!」とか言いつつも「そんな狭いとこじゃかわいそうでしょ」と、ビッグサイズの桶に取り換えた。
…猫は来なくなった。どうもぎっしりしているのが幸せなようで、小さいのに戻すとまたやって来た。
当時その形状を(桶だけど)「たる猫」と呼んでおったがねこ鍋…ナイスネーミングねこ鍋…。
猫好き以外には分かんないかなこの幸せの感。
とにかく猫が好きなら一度は見ましょう。

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紙の本しろいうさぎとくろいうさぎ

2005/12/30 18:25

人の心を知る能力、表現能力を養う為に子供に読ませてください。

9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

文章だけを読むと「なぜこれが名作絵本なの?」と思うほど他愛ないものです。…表面上は。
しかし絵を見ると「とてつもなく深い」ことに気づかされます。
しろいうさぎとくろいうさぎが仲良くぴょんぴょん遊んでる。でも時々くろいうさぎは物思いに沈む。しろいうさぎは気づく。でもくろいうさぎは「なんでもないよ」と言いまた遊び始める。
何度も繰り返しやっと「物思い」が何か知る。ありふれたものです。…表面上は。
しかしそれを打ち明ける時のくろいうさぎの目を見て下さい。ただの心配性やためらいなんかじゃない。「もうすべてがズタボロになり救われないような」目をしています。
この「くろいうさぎの目」はもう一生焼きついて離れないでしょう。
心に住み着いて考え事をする時の大事なキーとなるような絵はいくつありますか?そんな絵はない?考え事すら何の意味があるか分からない?
もしそれほどまでに文化が衰退しているのだとしたら日本社会はおしまいです。
小さい子供に読ませて下さい。小さい頃は「二匹幸せになって良かったね」。それだけ。しかし何故か心から離れないあの目。
それがだんだんと心の奥深くで育ち精神が発達した時人の心を知る能力、表現する能力となるでしょう。
強い人は誰にも打ち明けず明るくしています。傷つき弱った人達はやっとの思いで悩みを口にし…「甘えるな」と言われ致命傷を受け…やはり気丈に振る舞う。…絶望の上にまた絶望を重ねて。
文章が無味乾燥なのは意図的なのだと思います。表面上はただ楽しい世界。しかし隣にいる友達の「物言わぬ悲鳴」に気づき苦しみを解き解くことを知らなければならない。そういうことでは?
もしかすると中年以降の大人にも読ませるべきかも知れません。少子化が問題になっていますが20代向けファッション誌のアンケートで9割以上の女性が「子供が欲しい」と言っている。それなのに同じくらいの数の女性が「でも持つのが怖い」と言っている。
社会の残酷さや自分の未熟さに立ち向かう力がない。
「着飾って欲しいものは何でもあってヘラヘラ笑って時には野蛮で残虐な若者」がそんなものを抱えていることを知っていますか。
その悩みが何故人へのいたわりとならず社会が凄惨さを増して行くのか。
やはり文化が衰退し人を救い上げる力や自らを救い上げる力を誰も教えないからだと思います。
※自サイトより転載

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紙の本旅の絵本 1

2008/07/09 17:30

旅を相当楽しんでいるのかしら?

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

どこかで見たものがおかしな感じに紛れ込んでいてクスッ。
けれど世界の常識というほどではないので、大人でも見ても気づかず素通りしてるものがあるだろう。
奇妙な光景だなあと思いつつも旅の世界。「外国では普通なのかな?」小首を傾げて通過。
外国。国内でもどこか遠く。気になるものは非常識かも知れないし、あちらの常識かも知れない。
「へーやっぱり大阪だねー」「へーやっぱりフランスだねー」
…実はあちらでもびっくりな何かを偶然見ただけかもしれない。
旅の謎。旅の愉しみ。フシギ探しに疲れたら素朴な景色を眺めるだけでもいい。名所巡り疲れるイヤの感。
タイトルどおり旅の絵本です。

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ひとりオーダーメイド。

11人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

アクセサリー屋さんで気になる編みものなヘアゴム…ふぎゃ!1000円超!
「それくらいかわいいので、まあいいかな」と思うと同時に、毛糸&ゴムという材料費を考えると「技術と手間のことを考えても…」。
側にいる人達もあれこれあれこれ…「あ、私編み物できるこれ作れる」「「「作って作って~」」」
…というわけで、やりましょう。
少しづつ覚えて編み方80種もマスターすればアクセサリーからバッグから編みぐるみから…。
今まで高額で買っていたものを、毛糸代で済ませられるのです。
「これお気に入りだけど色がちょっと。いらない飾りとか。逆に足りない飾りとか。」
そんなものもあるでしょう。
一人オーダーメイド。やりましょう。
間違ったことを覚えていて少しいびつな…も直せる知恵入り。

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紙の本小川未明名作選集 2 野ばら

2006/10/22 00:19

この作家さんからは優しさより自立心学習した方がいい。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「なくなった人形」。確かに優しいけれど「そもそも法は人を守るためにあったはずですが?本末転倒!」という批判精神ものすごい。
「野ばら」。確かにまともな厭戦童話ですが当時は「それを言う人がまともな人」という意識があったのでしょうか。
中でもずごーんと打ちのめされたのは「負傷した線路と月」。自然が壊れる〜みんな苦しい〜一体誰の責任なの〜。
…辿って行くとなんとにっこり微笑む可愛らしい赤ん坊。
『それは守る、ではなく指導が必要。誰が石投げようと言い切る』?
子供から奪われたのは優しいハートでも親の愛でも自然でもなく自立心。
奪ったのはなあなあで優しさ強さ抜かすお偉いセンセ。
クソヤンは甘い社会に頼って甘甘極悪。
心療医だの古典宗教指導者だのになって合法的に人ぶっ潰す。
それで「更正しました」だそうで。
病んで色々やる?社会自体病んでるから病む方が自然。
克服するために創作だの学問だの色々抜け道あるのに。
それなしに楽しいことなんかなーんもねえのにだーれも教えてくんねえ。
案外それだけなんじゃないの?わあわあ言ってるいろんな問題って。

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紙の本深い河

2006/04/04 09:45

著者を排除する何かは大津を排除する何かに似ていないだろうか

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

文章が平易で読みやすい。なのに一文一文が素人が必死に悩み抜いて書き上げた作文のように濃い。嫌味なくらい小気味良い構成力も圧巻。
インドと言われて思いつくのは…悲惨なことばかり。
仏教徒の割合は非常に少なく多くは被差別身分とこれを読んで知りました。
作中にはいろんな世界の人間が出て来る。善良で平凡な女も純粋な童話作家も誰にも理解されず嘲られる男もそれを軽蔑する女も。
どんな小説にだっていろんな人間が登場するがこの人のすごい所はどの人種とも距離を置いていること。
弱いものいじめ嫌いな作家はワルを「嫌な奴です」と言わんばかりに描くし劣った人間が嫌いな作家は卑屈な人間を「イラつくでしょ?」と誘導するが…この作品ではすべての登場人物はただ克明に描かれているだけだった。
だからどんな奴が出て来てもそいつが嫌だと思うだけで「作者自身が嫌だ」と感じることはない。
私は大津いびる美津子が嫌いだが逆に「美津子にいびられてる大津の心情を書け」と言われればいともたやすく書いてしまうのでしょうね。それなのにあえて黙して語らず。作者自身という狭い箱の中に作品が収まらない。
「五章 木口の場合」…実際にそこでの地獄を経験した木口の回想を読んで私ごときが口を出していい問題じゃないのだと思い知った。
「彼はその苦しみをまったく無視してすべてを裁く日本の民主主義や平和運動を心の底から憎んだ」という文章が痛かった。
その後の塚田の様相は…医学用語なんか使ってしまったら彼らの苦しみは現実感なくなる。
もともと病を理解しようという思いからPTSDとか病名が知れ渡ったというのに経験や共感力の貧困のために逆に患者の生の苦しみをどこかに追いやる危険があるのかも知れない。
しかし人肉を食べたという罪業感から人生をボロボロにしてしまう塚田の気持ちは人間として当たり前だが共感はできん。
なぜなら私は「単に怖いから食べられないだけ。自分で殺したわけじゃなし誰か困る?」と思ってるから。
塚田と私どちらが悪人?
それなのになぜ宗教は悪人でなく自分を悪人だと思っている人にだけ目を向けるのか?裁くにしろ救うにしろ。
ガストンは「あなたの罪は赦されます」でなく「罪ではありません」と慰めた。この筆者の聡明さ。本当はこのような精神を持つことがこの宗教の真髄なのでは?
何故か三條夫婦を描く時にのみ作者の主観が顔を出した。人前でいちゃつく恥を忘れた若い世代(私も若いので何が悪いのかさっぱり分からん)。「こんな汚い所来るんじゃなかった」等々無神経な言動・振る舞いをする彼らだけはただ「不愉快」で終了。
クソ女美津子でもちゃんと描いているのに。
奴は悪人だけど中身あるからな。善人だろうが悪人だろうが薄っぺらな奴は描く価値もねえ。そういうことだろうか。
世間では「遠藤周作はクリスチャンが読むと喜ぶもの」と思っているようだが私の周囲のクリスチャンは嫌悪してる。三浦綾子は勧めるけどね。
遠藤周作はノーベル文学賞候補に上がったけれど審査員に熱心なキリスト教徒がいて落とした、という噂を聞いたことがある。
真偽はともかく作中で大津を排除した修道会のことがふと頭に浮かびました。
自サイトより加筆修正

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紙の本わたしのいもうと

2005/12/27 23:57

すべてあなたのものです。

12人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

レモン水晶をいつも机に置いている。悪夢を祓う力があるらしい。黄色をレモンでなく月に見立てた?月を掘ったら出て来るレモンキャンディー?
「金平糖っておいしいね」「ギブミーチョコレート!」月は子供達を見て思う。「甘いお菓子が好きなの?じゃあたくさん作るわね」
アポロ11号月面着陸。
「さあたくさんおあがりなさい」「そんなものいらないよ」
…ロケットなんか作るお金持ちは甘いお菓子なんてどうでもいい。
月は泣きながらお菓子を天の川に捨てる。どれだけ泣くの?お菓子が無限ならきっと無限。
いらない夢を捨てる子供はどれだけ泣くの?…きっと無限。だって夢も無限だったから…。
涙が出た。
救ったのはマザーグースだった。「僕は月を見る。月も僕を見ている。神様月をお守り下さい。神様僕をお守り下さい」…
人々を見守る月の痛みを思う子供がいるとは…。
先日この絵本を知って涙が止まらなくなった。翌朝になっても涙が溢れた。
子供の頃ある子の噂話を聞いた。「あの子猫の死体を撫でてたのよ」。その子自身はとても気丈で明るく幸せな大人になった。けれど私はその噂話が致命傷となった。
「動物を可愛がることも可哀想に思って拾うこともみんな誉めてくれるのに何故同じ気持ちのその子は変に思われるの?」
親には話せない。答えは分かりきっている。「人間は不完全で醜いからです。神様に変えてもらわなければ」。
彼女を奇異の目で見る子だって動物を可愛がったり何かを憐れんだりするし誰かに愛されているのにそれを醜い哀れな存在だというの?
私は怒りの感情を失った。解離。
威嚇軽蔑拒否嫌悪闘争心…自分を守るためのすべての感情を失くしたら何が待っている?…地獄だった。すべては昔のことだが。
この本を知り私は考えた。
「もし私がこうなった原因が猫の死骸でなくこの絵本の女の子の死だったら?」
皆に要らないと言われ続け死んだ子供。この子供のためにボロボロになったら…私にとってもその子供は要らない存在だったことになる。そんな悲しいことがある?
みんな彼女を忘れて笑って生きて行く。忘れられた子供。どれだけ家族が愛を注いでも癒されず助からなかった子供。
私がその子供に何か言えたら何を言うだろう?
「『僕は月を見る。月も僕を見ている。神様月をお守り下さい。神様僕をお守り下さい…』この歌を作った詩人にどれほど救われただろう。どれほど感謝したかっただろう。でも名前は残っていない。誰も知らない。『忘れられた』のよ?あなたと同じに。
あなたは忘れられたの?それなら忘れられたこの世の素晴らしい物はすべてあなたのものです。」
月は泣かない。月のために祈る子供がいるから。そして甘いお菓子を必要とする貧しい子供はたくさんいるから。お金持ちの国の子供にもたくさん足りないものがある。月は私達に何をくれるのだろう?
※自サイトより加筆修正

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紙の本スーホの白い馬 モンゴル民話

2008/11/23 17:13

今の日本も大昔のモンゴルも全然変わらないんだなあと、とても安心できました。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

馬頭琴ができるまでのお話、民話。街中で見かけてなんとなくぱらり。
あら、まあ。
世の中で起こるいろんなことが痛ましく、「どうしてそこにいられなかったんだろう」「一言でも声をかけたかった」でメッチャメチャ。
もうどうしようもないから書いて弾いて書いて弾いて書いて弾いて…体力限界。眠れば悪夢地獄。
その間、ペットショップで一目ぼれしたウサギちゃんがつきっきりで「大丈夫ですか~(ToT)」声帯もないのにひゅーひゅーカジカジ。
あらまあスーホさんの馬も同じくらい大事みたい。それから周りは大変。
『大昔のモンゴルも同じくらい。何一つ変わりはしないんだ』で少し安らぐ。
自分のために、周りのために、弾く。聴く。愉しむ。
人ある世界はずっとこうして守られているんだなあ、と分かり幸せいっぱいになりました。

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紙の本津軽三味線ひとり旅

2006/12/21 16:39

何訴えたくて出すとか、あからさまでなくて良かった

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ただリアルで。
「若い人が弟子になりたがるのはありがたいけれどもこれはお金をもらう手段が他にないからという感じでやるものでね…」と苦々しげ?
それ違法ではない…?けどそんなことやったらまずい…?
モラルとか逆らってる暇もねえ本当の意味で無法。そんなぼろぼろひとり旅。
寒い〜ぐるじい〜地獄だぁぁ〜の中さまよいながら音が冴えて行ったのでしょうか。
他の人の生演奏聴いたことあるけどびっくり。
なんだかよくわかんないおんなじコードが規則的に鳴らされ反響が残り続け最後には凄まじい大音量。その中でひたすら熱狂トランス演奏。
こんな楽器だからもしかしたら繊細な音も出るかも。
一種類の音しか出ない楽器でここまでできるのはこれくらいかも、と。
もう廃れましたな文化人に「てめ門に入って欲しけりゃ頼みに来いこのやろ」と言いたくなること言われると「ぼろぼろだからやるものです」という意識がありがたく思えました。

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紙の本ねえだっこして

2006/05/24 11:19

表紙だけで泣きます。

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私は末っ子。ただそれだけで長女育ちの人に「ぜーったい可愛がられてるいいないいな」と言われる。
そんなにさみしい思いをしたことあるのか彼らは。
小さい頃から友達は長男長女の人ばかり。保護者の役割に慣れている感じだったので相性が良かった。
…でも彼らはこの表紙の猫だったの?
優しいお母さんと安らかに眠る赤ん坊。とても幸せ。
…でもその傍らには今にも泣き出しそうで…それもできず黙り込んだままさみしい目をした猫。
なんでこの顔見てると泣くのかな。覚えてないけどそんな気持ちになったことがあるのかな。末っ子ちゃんでも。
最初から最後まで悪い人なんて一人もいない。ただ行き場のない気持ちがあるというだけで。
「あかちゃんなんてひとりでかおもあらえない わたしはできるよほら」…。
顔を洗う猫。でも誰も見てない。
このページ見ると号泣するんですが。
一人でできるなんて得意がっているけど…そんな偉い子だから見てって言ってるだけじゃないかお前…。
文には何も書かれていないけれど絵で分かる。
赤ん坊と仲良くしてみようと試みても返って来るのは何も分からないがゆえの悪戯。赤ん坊はものすごくいやーな顔に描かれている。
ダメだと分かっててもそんな風に見えてしまう?やり切れない?
だけど「おおかわいそうに!もっと甘えなさい!」なんてこの本は言わない。
「どうにもならないことをよく分かっているね。妬んだりさみしがったりを堪えて自由な時を楽しんで…。自分で選んだことだね?なんて可愛らしい子でしょう!『ねえだっこして』なんて言わんでもむぎゅーってしたくてたまらんよ!」だ。
無償の愛を満足行くまで与えられる人間なんていねえよ。
強くなって…人気者になって…良い子になって…。
条件付きの好意を求めるのも人間の仕事。自然な姿。
ただ、それでも最後の「すこしでいいからだっこして」さえ叶えられないとどういうことになるか…だ。
自サイトより加筆修正

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紙の本いばらひめ グリム童話より

2007/04/27 23:02

この絵たまらん。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

古典メルヘンのストーリーなど幼稚園等で読み聞かせてもらえるので女は大抵知っている。男はどうでもいいのか忘れてしまうみたいだけど。
聞いてまず「ドレス髪型どうしましょ」描き描き。
「主人公が複数である場合どれが好きか」煩悶。
それから「あなたこの中のどの子好き?」と友人やご褒美くれる人の好みをチェックしたりに発展する(えげつないことは大人が教えているのではなく自然に身につくことです)。
このストーリーは大人になって読んでも初めて読んだ時と感想は同じでした。
「主人公や話の展開より紡ぎ車だの金の皿だの十三人の泉女様だのが気になる。全体の雰囲気が摩訶不思議だから好き」。
挿絵はその感にぴったりでうっとり。表紙もいばらひめじゃなくて泉女様方大行進図だし。
「どうやったらこれだけ不思議で美しいデザイン思いつくの」な人達。
何調べてもこの人達がくれたギフトは何ってはっきり書いていないので(そもそも人数等もあやふや)見た目で「この人こんなものくれそう」と考えて遊んだりする。
よく考えるとこれ最後まで「こんなことがありました」というそっけない書き方してるので主人公とか何が要点とかがなく、誰でも主人公にできていろんなことをこれで描けるみたい。

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神話や民間伝承の絵本みたいです。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

赤毛のアン、フラワーフェアリーズ、神話、グリム童話。この辺が好きな方にお勧めします。
みどりおばさんはの趣味はガーデニング。ちゃいろおばさんの趣味はお菓子作り。むらさきおばさんの趣味は手芸。
ガーデニングにお菓子作りに手芸!
「こんなんやってる子いたら素敵〜」が勢ぞろい!
おばさんとは言っても赤毛のアンとか大草原の小さな家みたいな服着ててかわいいのです。
おばさん方の性格は何も書かれていないが絵に描かれています。
みどりおばさんは眉間にしわ寄せてて常に不愉快そうで近づくのが怖い感じ。…リラックスのために緑を増やしてるんでしょうか。
ちゃいろおばさんはやたらにこやかで少しのことでは動じないすさまじいおおらかさ。…準備も後片付けもしちめんどくさいお菓子作りですからそんな性格じゃなきゃ楽しめないような。
むらさきおばさんは少女のようにかわいらしいナイーブさを持ってて、でも悲観的でクヨクヨ…。…ひっそり手芸でロマンを作っているのでしょうか。
何も言わずとも絵を見れば一発でそういう人だと分かります。風刺画のようです。
子供だったら「個性の違う三人」ってやつにすごい惹かれますよね。
パリスの審判…黄金乳香没薬…初期のセーラームーン…。
大人になってもメルヘン大好きという部類に強くオススメです。
自サイトより加筆修正

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恋を恋する人の境地

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ドイツのリートが大好きだがドイツ語で歌ってもポエムのハートが響かない…では日本語にしてみよう!
と替え歌に凝り始めた。
で…「百合のうてなに私の心を浸したい」という…タイトルからしてアレなハイネさんよ…。
それでも「まずタイトルでハイネの精神になってみよう!」と試みる。
(百合は食卓に置いてはいけないのです…。何故なら芳しすぎて食べ物の匂いを消してしまうからです…。…ロマンだ…。何故なら…食事も喉を通らないくらいあの子に惚れているからです…。あの子は百合の花だ…。手折る?No。傷つけたくはないのさ…。愛でる?No。それくらいじゃ足りないのさ…。讃える?Yes。そんな感じだ。讃える境地を極めれば…「あなたを頼りたいのです」?だから「百合のうてなに私の心を浸したい」のさ…。僕は強い男さ…でもあなたを讃えたいばかりに…ロマンだうっとり…)
…なよなよ。だが…この思考は男性性から発したものです。それなのに私は女である。
そして気づいてしまった。
あの…萩原朔太郎さんの一度発禁になったあれ。恋を恋する人。
内容はだね…まあ…読んでからのお楽しみということで。
「あんたなんですかそれは!」と爆笑していたが…笑えなくなってしまった。その境地を理解してしまったからです。
音楽もポエムも極めていくうちに男性女性中性魔性聖性母性残虐性色々色々使い分けて行くことになります。倒錯趣味やヒステリックな要素はあった方が有利です。
で、恋を恋する人は悪趣味でもなんでもなくただ白樺が美しいので感動してみようと思い…詩人であるから適切に言語化しなければと思い…するとこれは女性性で感動しているようだと気づき…そういうことでしょう。白樺の方でなくわざわざ自分のそれを語ることになったのは「これは発見だ!芸術論として訴えなければ!」だからでしょう。
…それが発禁やギャグ扱いなのだから笑えるよ。
何が笑えるって…笑う方も笑われる方も。
へえ…ゆえに躍起になってそれを語る羽目になったのか。そりゃ当然だ。
よく「美術館に行ったり音楽を聴く前にお勉強の必要はありません。ただ見て感じ取ればいいのです」と言われますが私は「No」と言いますね。
まず無知では異を唱えるどころか感動の仕方さえ分からないではありませんか。それをインテリお嬢様なりきり趣味などと侮辱しおって猿どもめ!と憤りを感じました。
ゆえに「何か聴いたり見たり読んだりする前にはこういうの読め」と訴えます。
自サイトより加筆修正

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紙の本人類大図鑑

2009/06/22 03:10

どこかの世界の常識は、どこかの世界の非常識と知る。今年の大収穫本。

5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルと表紙を目にして、てっきり人種図鑑かと思った。
だがぱらりとめくると、人体のしくみなどのページが多かった。
それから、人種やら社会やらの項もたっぷりあった。
いろんな分野のライターが集まって、いろんな感じで「人類」を捉えたよう。

「風習とか『なんとか人はみんな目が青いので夜は目が見えない』級わけわかんない噂で埋め尽くされてない?」(←国によっては教科書がそんな感じなので「…」)
「どうせ日中韓違いわかんない一まとめでしょ」
「日本って、モンゴロイド大半ってだけでごちゃごちゃ混血なんだけど、お国の人すら単一民族などとのたまうことあるよな…」

一番気になる極東コーナーぱらっ。
…凄すぎる。
一つの国でも、どうたら族とか、顔立ちの傾向がはっきりしていればそれが分かるような写真入り。
日本についてはやっぱりそういうことで、和装の写真のみ。しっかり「十二世紀のこういう身分の人の」と説明入り。
アイヌ民族についても触れており、それがまた日本のいつの時代の政治体制がどうたらとか今現在の文化復興の動きまで。
『日本人より知ってる…たぶん全世界緻密さ正確さこのレベルひいい』。

日本の現代社会についての記述を読んで、世界が引っくり返ってしまった。
抜粋ではないけど、確か『この国では職業がアイデンティティとされており、職がない人間は非難される』とか。
…ど、どの国がこの国でないっていうのええー!!
もちろんやらないけど、五分前に通り過ぎた、「引きこもりいっぱいどうしようかね」本平積み場に、この図鑑ぶん投げて全部飛び散らせたくなった。

細々調べてプレッシャーかけてねえで吹っ飛ばせ。
人の目人の目人の目人の目デメキン金魚鉢にピラニアぶち込め。
金銭問題以外は一切合切わけわかんない何かだったの!?
図鑑一冊でかち割れる板ガラス程度の社会が何様のつもりだ貴様の身分を証明せい、と今頃気づいてモーレツに腹が立った次第。

『社会の存在を重く見る割に、その中にいる者どもについてはまったく気を払わない国である』と。

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