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ケンちゃんさんのレビュー一覧

投稿者:ケンちゃん

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斗満の河 関寛斎伝

2009/01/19 18:52

貧しい患者を北海道開拓で救おうとした「人間愛」に富んだ医師の生涯

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 久々に読み応えのあるまともな小説に出会った。損得勘定を抜きにして、「正しいものは正しい」とする、かっての日本人が持っていた正義感、道徳心、崇高な精神性、それに、理想に向かって突き進む情熱が、主人公の関寛斎を通して随所に語られている。漢語調の難しい言葉や難解な資料があり読みにくいところもあったが、それが逆に、この伝記小説の風格を高めている。また、結末が哀れであったが、「どうして、なぜ?」と思って、そこを繰り返し読んでいると、関寛斎が理想を求めて生きてきた「志」が、自分に忠実に生きようとする武士の潔さと通じ、古きよき時代の日本人が持っていた意地や気骨が感じられる結末であった。だが、正直、読者としては生きていて欲しかった。しかし、読後感は悪くなく、爽やかさと温かさとが残り、心が洗われるようであった。
 人生50年と言われた時代、なんと73歳で極寒の地、北海道を開拓しようとする関寛斎の意欲と情熱に脱帽。しかも、栄養失調で死んでいく貧しい患者たちに食糧を与えようとして。その動機が凄い!頭が下がる!
 本の前半は、医師として「医は仁なり」をモットーに貧しい患者たちに愛の手を差し伸べ、本の後半は、北海道開拓の苦闘がみごとに描かれていた。また、徳富蘆花を通して、トルストイの文学や思想が綴られ、松村介石や二木謙三との対談で主人公の関寛斎の思想や自然観が語られていた。読後に、温かい余韻の残るすばらしい内容の小説で、実に感動した。
 それから、戦国時代の英雄や幕末の志士、新撰組隊士など、世間でもてはやされる人物を取り上げるのではなく、関寛斎という無名の医師をクローズアップして光をあてた作者の視点にも敬服した。この作者は「斗満の河」を読む限り、一本筋の通った作家だ。兎も角、久々に出たすばらしい伝記小説なので、ご一読をお勧めしたい。

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