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先月(2017年6月)

tapaさんのレビュー一覧

投稿者:tapa

1 件中 1 件~ 1 件を表示

共に住むことによって見えてくる暮らしの姿

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、著者が岩手県のある山村を長年に渡って調査研究してきた成果をまとめたもとである。そして、その最も特徴的なのは、実に20年に渡って調査地に居住しながら、データを収集したことにある。人類学、民俗学、社会学などでは、調査対象地域に行って、そこに居住する人々にインタビューすることを基本的な方法論としているが、ほとんどの場合、どんなに長く滞在したとしても1~2年が限度でないだろうか。しかしながら、著者の型破りな調査方法-居住しながらの調査研究-こそが、本書の序文で京都大学名誉教授・掛谷誠氏も指摘するように、「村人との深い交流と、それゆえに持ち得た問題意識と資料の探索・集積が、質の高い記述と分析を可能にした」のである。そして、その内容は、専門書にありがちな敷居の高いものではなく、誰もが岩手県の一山村の姿に引き込まれていくような、平易で、かつ山村の文化を深く理解できるものとなっている。昭和初期の大恐慌に迫る不況が世界中を襲うなかで、本書に記述されたような山村も世間の荒波にもまれ、そこでの暮らしは、都会を遙かに超えて困難となりつつある。しかし、著者が目にし、肌で触れ、本書に記述する山村の文化は、お金では計ることのできない、極めて「豊かな」文化であることを実感できたし、それが今や風前の灯火となりつつあることを深く憂えざるを得ない。また一つ我が国から「豊かさ」が消えていこうとしているのである。

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