市民重視さんのレビュー一覧

「業務で使える書籍」で自治体職員必読の好著

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　専門書なのに引き込まれて一気に読み上げた。公共サービスの重要性、自治体マーケティング戦略の必要性とその戦略体系が学習できる。ドラッカーやコトラーの引用も、自治体でのマーケティング必要性を確認させる。
　自治体マーケティングの意義は、「行政サービスを提供するだけではなく、市民の認識、行動、習慣、価値観を変え、推奨する社会行動を喜んで採用してもらうことにある」といった記述は衝撃的であった。我々の政策策定が、いかに市民軽視の生産者志向であることが反省させられる。
　また、自治体マーケティング戦略の策定方法が４章から９章まで手順的になっている。分析から順に進めていくことで、自治体マーケティング戦略に基づいた政策・施策・事務事業が作成できる。実践的でもある。
　事例も多く、自治体マーケティング戦略での「東京多摩地域の各自治体の競争戦略」、行政サービス戦略での「生活習慣病とスポーツ大会の施策事業事例」は、実際の作成時に参考になる。手元に置いて、行政サービスを考えたり、事業計画を作成する時に参照したい「業務で使える書籍」である。
　市民生活の向上に貢献できる行政サービスの企画が実現できそうである。自信が持てた。多くの自治体職員に読んで欲しい好著といえる。