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先月(2017年8月)

川本三郎(評論家)さんのレビュー一覧

投稿者:川本三郎(評論家)

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ミュージカル映画の輝き

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 戦後、アメリカのミュージカル映画が輝いていた時代があった。
「イースター・パレード」(1948年)「踊る大紐育」(49年)「二人でお茶を」(50年)「アニーよ銃をとれ」(50年)「巴里のアメリカ人」(51年)、その他たくさん。
 華やかなその世界は、終戦後の貧しい時代を生きる日本人にとっては大きなカルチャーショックだった。
 本書で大林宣彦が回想しているように、ミュージカル映画(とそして西部劇)を通して、多くの日本人は、ついこのあいだまでの敵国アメリカが好きになってしまった。
 本書は大山恭彦が長年集めてきたミュージカル映画のポスターを中心に編まれた、ポスターで観るミュージカル映画史。
 その数約300。実にカラフル。「未完成交響楽」(33年)「たそがれの維納」(34年)「天井桟敷の人々」(44年)など往年のヨーロッパ映画の名作も入っている。
 ミュージカル映画の黄金時代は1946年から59年までという。
 第二次大戦に勝利したアメリカの国力がもっとも充実していた時代。その自信が陽気なミュージカル映画を生んだ。
 巻末にある98歳になる双葉十三郎と立川談志の対談がすごい。
 双葉の元気な様子に驚くと同時に、談志がミュージカル映画に実に詳しいのに圧倒される。
 ファンでもあまり知らない、ジェームズ・キャグニーとルビー・キーラーの「フットライト・パレード」(33年)について語ったり、フレッド・アステアの振付師ハミーズ・パンに触れたり。評論家も負けてしまう。
 ミュージカル映画を心底楽しんで見てきたことがよくわかる。
 双葉は「マイ・フェア・レディ」(64年)でオードリー・ヘップバーンが吹き替えを使ったことを批判する。確かにあのころからミュージカル映画は変質してしまった。アメリカの夢が終わってゆくのと同じように。


*掲載元・共同通信

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