yasさんのレビュー一覧

【事前レビューに携わった感想として】　現段階でのGTKの詳細良書

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

[事前書評]

そこのあなたは、GUIアプリケーション作りたいですか？
C言語を学び始めのあなた、画像ビューワでも作ってみませんか？
普段、Linuxで開発してるのに、デモはWindowsでやってくれ、なんてこといわれたことありませんか？ Win32APIだの、.NETFrameworkだの、ころころ変わるプラットフォームに飽き飽きしてませんか？

そんな要望を解決するのがGTK+であり、その基礎から濃ゆいところまで手がとどくのが、
本書になってます。
私は本書の発刊前レビューワとして、参加させていただきました。本書を読むにつれて、GUIアプリケーションを作りたいという思いに駆られるとともに、これ一冊で、自分が作りたい、基本的な部分は完結できるものであることを確信しました。

　
【GTK+とは】

GTK+は、 (The GIMP Toolkit) はGIMPの実装のために開発されたGUIツールキットで、Gimp Tool Kitの略です。オープンソースのGUIツールキットの中での品質の良さに注目され、GNOMEデスクトップ環境のツールキットとして採用されています。

GTK+を利用したアプリケーションには、
# GIMP
# Inkscape
# Mozilla Firefox
# Mozilla Thunderbird
# Sylpheed (メールソフト)
# Epiphany (Webブラウザ)
# 風博士 (Webブラウザ)
があります。そう、FirefoxもGTK+を使っているのです。

オフィシャルサイトでは、クロスプラットフォームと呼ばれ、
* GNU/Linux and Unix
* Windows
* Mac OS X
で動作可能です。現在の大多数のＯＳで動作可能ですね。

GTK+は、メインはC言語で使われてますが、オブジェクト指向のパラダイムで普通デザインしてます。ただし、C++ (gtkmm), Perl (gtk2-perl), Ruby (Ruby/Gtk2), Python (PyGTK)、C#(Gtk#)、 Java (Java-GNOME)、 PHP(PHP-GTK)といった言語でもバインディングを用いることにより開発が可能である。というように、一つGTK+の作法を覚えれば、あなたが得意な言語への移行も容易に行えるでしょう。

【本書について】
さて、GTK+を使いたくなったあなたに、実際の本書の中身についてレビューです。
本書は、GTK+を使った画像アプリケーションをメインとして、GTK+での各種機能の使い方について、述べられています。
さらにGTK+を利用する際に有用となる、GConf, Glib, Pango, GdkPixbufなど、リファレンスとともに、利用例も記述され、単なる解説書ではなく、実際にプログラミングをされている立場から書かれたものになっています。

また、本書では、Linux, Windowsともに、インストール、設定方法も記載されており、
一からGTK+プログラミングを行う人にも優しいつくりになっています。

サンプルプログラムを追っていくうちに、自然と、本格的なGUIプログラムができあがるようになります。GTK+は、イベントドリブンなGUIプログラミングが、わかりやすく記述されるため、初めてのＧＵＩプログラミングとしては、GTK+が分かりやすいという意見も多いのではないでしょうか？

WindowsGUIプログラミングに挫折した方は、今一度本書でGUIプログラミングに挑戦してみては、いかがでしょうか？