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たおるさんのレビュー一覧

投稿者:たおる

14 件中 1 件~ 14 件を表示

勉強法の決定版

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

勉強法に関するあまたの本が出版されていますが、そのほとんどが経験論に基づいたものです。自分がこうして上手くいったから君たち(読者)も同じ方法をとれば成績が上がるよというものです。本書は脳科学者が書いた最新の脳科学に基づいた本ですので、そういった本とは一線を画します。ですので、そういう経験に基づいて書かれた本、具体的な著者や書名は申し上げませんが、今すぐゴミ箱に捨てちゃって下さい。

 記憶のメカニズムを勉強に応用して具体的に書かれてありますので、何より経験に基づいてあーだこーだ書かれてある本よりも説得力が違います。私も、高校生のころがむしゃらに勉強しましたが、ほとんど成績が伸びず悩んだ経験があります。その原因が復習をしなかったことにあったのだというのが本書を読んでわかりました。それに、才能や能力のなさに絶望していましたが、少なくとも勉強に関した言えば、人間にはあまりその差がないようですので安心しました。
 
 この本の最後のほうにも書かれてありますが、方法記憶になるまで何度も復習するというのが正しい勉強法の答えです。効果が表れるまでは、3か月は時間がかかるようです。努力の継続が必要なんです。
 本書は、高校生を対象にして書かれてありますが、資格試験の勉強をする大人にも是非読んでほしい本です。いまや私のバイブルとなっています。

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紙の本砂漠

2010/08/15 14:48

伊坂が織りなす青春群像劇の金字塔

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本作は、最近やたらと作品が映像化されまくっている旬な作家、伊坂幸太郎の青春小説です。私は、伊坂作品をほぼ全作品読んでいますが、本書が一番面白く読めました。


舞台は仙台、おそらくは彼自身の出身校である東北大学です。タイトルの「砂漠」は、ちょっと突飛ですが、本書を読み進めれば分かります。が、タイトルだけで本書の内容が分かりにくい、もちろん、カバーからも分かりにくい点は損しているかなと思います。


本書の内容は、ネタばれになるので詳細は避けますが、鳥井、東堂、南、西嶋、北村はキャラがたっていい感じです。特に、鳥井と南、東堂と西嶋のカップルはうらやましい!!しかも、西嶋は、意外と(?)カッコイイじゃないか。自分も彼らのような大学生活を送りたかったです。


プレジデントマン、南の隠された能力…、前半に張り巡らされた伏線を後半で伊坂は鮮やかに回収していきます。伊坂作品を初めて読む人は、その鮮やかさに感動すら覚えると思います。伊坂の洒脱な文章、巧みなストーリー展開にぐいぐいと引き込まれていくはずです。伊坂幸太郎の著作をまだ読んでいない人、是非本書を手に取って下さい。


もうひとつ指摘しておきたいのですが、本書は、直木賞にノミネートされましたがある理由で落選してしまいました。それは、時間軸が分かりにくいこと。これは、私も思いました。最後まで読み進めていって、「おいっ、もう卒業かよ」って思いましたもん。そこをはっきりさせておけば直木賞とれたでしょう。それだけ完成度が高い作品です。

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誰もが手に取る要件事実の入門書

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

要件事実を勉強したことのある人なら、まず間違いなくこの本から始めているはずです(この本が出る前は別)。それくらいいい本です。おそらく、ほとんどの法科大学院における要件事実の講義は本書を教科書として指定していると思います。

初めて読む方でも、頑張れば一日で読めます。それくらい薄く尚且つ平易な説明で書かれてあります。

要件事実の理解があやしくなってきたら、本書に戻って確認してください。抗弁の定義って何だっけとか、これは否認か抗弁のどちらにあたるのかとか要件事実の勉強を進めるにあたって必ずぶち当たるところです。

テストなどで間違えたところは、実は本書にさらっと書かれてあったところで、自分が注意深く読んでなかった若しくは理解が浅かったなんてことはよくあることです。簡単なようで実は深いことが書かれてありますので、本書を何回も読んで下さい。そして、間違えたときは、必ず本書に戻って下さい。本書は、それくらいいい本です。

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分かりやすさを追求した本

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

民事訴訟法学者の中では、もっとも説明が分かりやすい学者なのではないかと私が思っている和田吉弘先生の要件事実に関する本です。書籍のタイトルどおり、民事訴訟法を意識して要件事実について基本的な事柄を説明していくというスタイルです。

言葉による説明の理解を補うために、図を多用しており、これがまた分かりやすく、この点は、従来の要件事実の教科書にはない点だと言えます。本のレベルとしては、問題研究を読み終えて、一応要件事実がどんなものかを理解している方、たとえば、要件事実の講義を受講している法科大学院生を対象としていると思います。

従来の要件事実の本があまり説明を加えていなかったところについて、説得的な説明がされており、なるほど、そういうことだったのかというところが読み進めているうちに何箇所か出てきて非常に有益でした。

要件事実は、最初のほうで和田先生がおっしゃっている民事訴訟法における3つのレベル(権利、事実、証拠)をしっかりと理解して勉強していくことが、学習を進める上で一つのポイントとなってきます。ですから、必ず3つのレベルを念頭に置いて要件事実の勉強を進めてください。それを再確認するために本書を手に取るのもいいと思いますので、ある程度学習が進んだ方にもお勧めです。

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紙の本要件事実論30講 第2版

2010/07/17 16:48

要件事実の演習本の最高傑作

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は、実務家と学者が一緒になって作り上げた要件事実の演習本です。30講というタイトル通り、講義スタイルとなっています。法科大学院生や司法修習生の多くが本書を持っているのではないでしょうか。


第1講~第9講までは、要件事実において知っておかなければならないことについて詳しく書かれてあり、第10講からは比較的長文の事例を用いた演習となっています。


レベルとしては、問題研究と紛争類型別を一通り読んだ方を対象としていると思います。初めて本書を読む方は、一読しただけでは、おそらく何が何だか分からないと思います。でも大丈夫です。みんな分かりませんから(笑)。何回も読むうちにこれは、類型別でも出てきたな、これは出てきてないから難しいところだなとかが分かってきます。


私が特に、本書で理解して欲しいと思うところは、「許されたa+b」についてです。これ、なかなか理解できませんから。ある程度理解が進んでも、別のきき方をされれば答えられないところです。この点については類型別は殆ど説明がないところで、尚且つ重要なところです。何回も読んで絶対に理解してください。


あと、アスタリスクのところも3回目くらいからは読んでください。結構いいこと書いてますので。

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紙の本ガリレオの苦悩

2010/08/14 19:48

遂に内海薫登場

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本作から、遂に内海薫が登場し、その代わりに草薙刑事の出番が減ってしまいます。ドラマの影響からか、どうしても内海が柴咲コウに、湯川が福山雅治に思えてきます。きっと、私だけではないはず。

さて、本作ですが楽しく一気に読めました。ガリレオシリーズは、内海の登場で、草薙がミスリードをし、内海がそれを正すが真相までは辿り着けず、湯川が解決というパターンになってきました。おそらく今後も続くでしょう。いいか悪いかは別として。


短編という制約があるにせよ、この作者の筆力を持ってすれば、長編並みの読み応えがある作品になります。特に第二章の「操縦る」が本作では一番良かったかな。どことなく容疑者Xの献身に似てますがね。しかし、泣かせるなぁ。

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伊藤先生の要件事実論、初の理論的体系書です

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は、伊藤先生の要件事実論、初の理論的体系書です。平成12年12月31日刊行ですが、全く古さを感じさせません。当たり前ですが、口語になった民法においても通用します。

内容的には、問題研究や類型別のように紛争ごとの要件事実について述べられているわけではなく、要件事実の考え方について深く掘り下げるとともに、著者の長年の持論である「裁判規範としての民法」について、熱く語るというものです。

ところどころなるほどと思わせるところもあり、刊行から10年たった現在でも興味深く読めます。ただ、いきなり本書を読むのではなくて、問題研究や類型別を読んでから本書を読んでください。そうでないと、「要件事実の基礎」と題名がうたれていれも、理解があまり進まないからと思うからです。一通り、要件事実を勉強した方が読むのにも、適していると思います。是非、一読を。

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紙の本要件事実講義

2010/07/05 06:13

要件事実の何故がわかる良書

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は、著者が従事する創価大学法科大学院の講義を基にしてつくられています。内容は、問研や紛争類型別の解説、要件事実の考え方を懇切丁寧に説いてくれます。著者が提唱する「裁判規範としての民法」についても、わかりやすく書かれており、どうして抗弁ではなく、否認なんだ(逆もしかり)など、請求原因と両立するか否かは事実レベルで考えるなど初心者が陥りやすいことについて分かりやすく書かれてあり、非常に理解が進みました。

本書に興味を持った方は、同著者の「要件事実の基礎」も読んでみると、より理解が深まると思います。

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入門者向けの良書です

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

要件事実の権威の伊藤滋夫さんの書かれた入門書です。
本書は、
第1章 裁判官の判断の仕方を考えるための例題の提示
第2章 例題を題材としての要件事実論の説明
第3章 事実認定
第4章 例代を題材としての訴訟書面の作成
第5章 類型別要件事実論
第6章 和解手続きにおける要件事実論・事実認定論的思考
第7章 要件事実論・事実認定論から学ぶ法的思考方法
からなります。

事実認定入門と本のタイトルに入っていますが、事実認定については、かなりあっさりであまり期待しないほうがよいです。それよりも、比較的長文の事例を用いた要件事実の説明にかなり説明を割かれていますので、そちらのほうが勉強になります。

 また、一見見慣れない第6章ですが、そういう考え方もあるのだなと参考になりました。ただ、私は、このような考え方を他では見たことも聞いたこともありませんのであまり、メジャーな考え方ではないかもしれません。ただ、いわゆる事件をすわりのいいものにするためには、このような考え方もありだろうと思います。むしろ、裁判官は和解を進めるにあたってこのような考え方をしているのだろうと思います。
 
 いずれにせよ、入門者にはぜひ読んで頂きたい本です。

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プリズン・トリック

2010/08/31 00:26

なかなか面白く読めた

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

巻末の選考委員の評価が全てだけれどの、良かった点と気になった点を幾つか。

まず、やはり、視点がころころ移って、主人公だと思った人間が死ぬとか、そのせいもあって登場人物に感情移入が出来なかった。
もう一点、ラストだけれども、途中で展開が読めてしまった。故に、ラストは必要なかったように思う。最後で全てを種明かしするのだけれど、あまりにもつじつまが合いすぎて、逆にご都合主義的になってしまっている。トリックの核になるところだけを残して、あとは中盤で徐々に明かしていく方法のほうが、中盤が間延びしてしまわずに良かったように思う。

良かった点は、交通刑務所に関して実に良く調べてあること。実際に本書のトリックが出来るかどうかはわからないが、トリックに説得力があった。動機も私は、納得できた。今後が楽しみな作家になった。

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紙の本デパートへ行こう!

2010/08/15 22:06

有頂天ホテルのデパート版?

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

真保裕一の書き下ろしが出たと紙面広告に掲載されていて、ずっと気になっていたので一気読みしました。読後の感想は、書評のタイトル通り。というより、多くの読者も、そして、ほかならぬ著者自身そう思ったんじゃないだろうか。

創業100年祭が終わる前日に、様々な背景を持った登場人物たちが地場のようにデパートに引き寄せられていく。当然、その背景は後々明らかにされていくんだけれども、私にはいまひとつしっくりこなかった。

ラストが予定調和的なものになってしまっているのにも真保氏らしいなとは思った。が、誤解を恐れずに言えば、本書は、彼が得意とするミステリーではなく、コメディである。やはり、彼にはコメディは似合わない。重厚なミステリーを書いてほしいのである。登場人物が多すぎて、しかも、彼ら一人一人に登場する意味を持たせているために、一人ひとりの描写が説明的になってしまっている。今までの彼の手法は、登場人物を深く掘り下げていくもので、それがストーリーに重厚さを与えるものだったと認識しているが、本書ではそれがない。章が変わるたびに、視点がかり、読者を慌てさせる。


私は、登場人物にどうしても共感できなかった。著者が、デパートという箱に無理やり登場人物を押し込めてしまったせいで、小説としての深みや厚みが出なかったせいではないだろうか。やはり著者には、コメディは似合わない。

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これ一冊だけでは駄目です

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は
第1章 はじめに
第2章 事実認定の対象となる事実の確定
第3章 証拠から事実を認定する判断の構造
第4章 間接事実から要件事実を推認する判断の構造
第5章 事実の認定ができたとする判断の構造
からなります。

 事実認定をするにあたって、裁判官がどのような点に気をつけているのか、そして、どのようにして事実認定をするのかについてその構造が書かれてあります。
 ただ、それらのことについて書かれているのは、主に第4章までで、これだけで本書の半分くらいです。あとの半分は、第5章が占めますので、欲を言えば、私としては、第4章までをもっと厚く書いてほしかったなという気持ちがあります。ですから、これ一冊だけではなく、たとえば、法曹会の「民事訴訟における事実認定」をメインにし、こちらをサブにして読むといいのではないでしょうか。

本書の刊行から既に10年以上がたちますので、アップデートを期待します。

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紙の本あるキング

2010/09/08 23:14

今までのものとは毛色が違う作品

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

結論を先に簡単に述べると、正直詰まらなかった。王求の誕生から、を時系列に書いて、最後は輪廻転生(と自分は読めたが…自信なし)を思わせる感じで、終了。要するに伝記的物語だと思った方がよさそうだ。


特徴的な点は、主観が色々と入れ替わること。第三者的な立場で書かれてあるところと、乃木の語り口で描かれてあるところなど。これは、一貫させた方が良かったような気もするがどうだろうか。

伊坂作品の特徴である洒脱な表現や、伏線を張りめぐらし、後半で一気に回収するということがほとんど見られなかったのは残念である。他の作品は、伊坂作品だと言われなくても伊作作品であることが分かるが、この作品は伊坂が書いたとは思いにくかった。

200ページ強しかないけれど、まぁ、値段相応でしょうかね。今後に期待します。

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紙の本最愛

2010/08/14 20:02

限りなく失敗作に近いが一気読みできる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

しばらく音信不通の姉が事件に巻き込まれ危篤の一方が主人公に入る。主人公である弟は、姉との離別後に、姉がどのような人生を送ってきたかを探る…。

書名の「最愛」の本当の意味は最後に分かります。しかし、この作品は、綿密な取材力で読者を作品に引き込む真保氏にとって限りなく失敗作に近いものになってしまった気がする。

とにかく、弟が姉が一般人の感覚からは不可解な行動を色々とっているのに、この時姉はこういう気持ちだったのではないだろうかと思いを巡らせ、遂には姉を全肯定してしまうのである。うーーん、これはないですよ。ましてや、十何年と姉と音信不通だったわけだから、姉に対するはっきりとした人間像が主人公にあること自体がおかしい。しかも、主人公の姉像はことごとく当たります(当たり前のことですが・・・)。ここに強烈な違和感があるわけですよ。

読み進めるうちに結末も大体想像できますが、読んでみてあぁやっぱりと誰もが思ったはず。しかも、読者としては、今までずっと真保氏の著作を読んできた私のような人間には受け入れがたいですね。もう少し、ストーリーをいじって、他の結末にした方が良かったと思う。筆力はある作家さんなので、尚更そう思いますね。

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