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六月さんのレビュー一覧

投稿者:六月

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本小さいおうち

2010/10/16 16:43

その感情に名前をつけるとすれば

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

家政婦のタキさんの、昭和の初めから戦争中にかけての覚え書き。
美しい奥様とかわいらしい坊ちゃんと恋愛事件の話なので「家政婦は見た!」になりそうなんですがそうはならない。
彼女が矜持で一流の女中さんであろうとするからだ。そしてそのことが彼女に一生、自分の幸せを許さないほどの、決断をさせる。
恋愛事件にしろなんにしろ、ものごとというのは、すべからく、ある日突然幕が降りてしまう。どんなことでもだ。はじまったものは必ず終わる。それがなんどもなんども、繰り返し出てくる。一見能天気な女の人たちの楽しい生活の話だと思って読んでると、酷い目に遭いますよ?
私は遭った。気軽に読み始め、げらげら笑いながら読むつもりだったのに、だばだば泣いていた。本読んで泣くことは珍しくないけど、久しぶりに他人の人生にどっぷりつかっていっしょに泣いちゃう読書の快楽を味わった。
タキさんは戦争を「それは正しくは兵隊さんのこととかなんとかいうべきだ」と言い切る。この感性にしびれる。
同性愛も含めての恋愛が、ちゃんと愛おしくたいせつにたいせつにされているところが良い。自分の立ち位置がわからなくても、感情の種類がわからなくても、それが恋愛だったのかどうかなどわからなくても、大切だったって思うことってある。それがたまたま「そう」であったことを、あとで振り返ってしまう喜びと悲しみがていねいに描かれている。
女の人は場所につくと思っている。橋のたもとの幽霊は女の人と相場が決まっている、かもしれない。それくらい居場所とか領分とかを選んで自分で居着いてしまうところがある。それが仕事であろうと家族であろうと人であろうと誰にだってそう思う瞬間はあるものだ。戦争によって、あるいは自分の決断によって、その場所が奪われてしまうことの残酷さ。場所の記憶が自分の愛情と分ち難く結びついていることのこの切なさ。
それから作品を貫いているのは、作中である絵本作家が守りとおそうとしたとされる「イノセンス」である。誰かが守ろうとしなければ、容易く壊れてしまうもの。誰かが、言ってあげないと、持っていることを忘れてしまうもの。でも誰もがたぶん間違いなく持っているもの。それをを思い出させてくれる作品であるので、ぜひぜひ読んでくださーい!

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