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先月(2017年8月)

さーもんさんのレビュー一覧

投稿者:さーもん

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紙の本タイタンの妖女 新装版

2011/04/14 03:10

宇宙の広大さに包まれて

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

無限なる宇宙から見れば地球は、なんとも小さく、またその上で暮らす我々人類など、どれだけ脆くちっぽけなものだろうか。初めて読むSF小説としてまず感じるのは、そんな自分の"ちっぽけさ"だった。当然文明の進化の流れも、銀河の歴史に比べればほんの一瞬であり、こんな小さな我々が、知らないうちに誰かに操られていても不思議ではないし、気づきもしないだろう。もしかしたら、それはどんなに必死にもがいても変えることの出来ない運命なのかもしれない。

この物語の主人公は、その運命に従い、人類の本当の目的を果たすために土星の衛星「タイタン」へ飛ばされることとなる。
物語が進んでいくにつれ、運命から逃れられない人類に対してどこか惨めな思いを抱き始めていた私だが、彼が最後まで使命を全うし目的を果たす姿には感心する部分もある。その最終的な目的を達成したとき、初めて主人公は目的の"意味"を知ることとなり、その"意味"があまりにもくだらないということを知る。運命とは決して、重大な意味を持っているとは限らないのである。真実を知った後もタイタンで余生を送り、死ぬ直前に地球へ帰ってくる彼は、どこか幸せそうである。

どんなに自分が小さな存在で、生きている意味の重さを感じられなかったとしても、孤独を感じても、やはり広大な宇宙には無数の星があり無数の命があり、この瞬間も同じ運命を共にし、喜びも悲しみも共鳴している。そのことに対する安心感、温かさが印象に残る。

「人は何の為に生きているのか?」を問い続ける我々にとって、この物語が答えを出しているとは思わない。しかし、その答えのヒント、もしくは出口の見えないその問いかけから開放してくれるような優しさを感じた。

『遠い遠い星を見つめるのだ、地球人よ、そしてきみの手足がどれほど重くなったかを考えてごらん』エピローグより。
何度読んでも、作者のメッセージとは何かを、考え続けてしまう。

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