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garuhiさんのレビュー一覧

投稿者:garuhi

優しさのかなた

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

著者菅谷氏が大学病院の助教授という職を投げ打って、チェルノブイリに赴き、専門の甲状腺ガンの治療に携わった、貴重な診療記である。本書から伺いうるのは著者の患者さんへの限りなく優しい眼差しである。それは翻って、同僚や後進の方・看護師に向けられる暖かな眼差しと重なり合う。
一九八六年四月二六日のチェルノブイリ原発事故と二〇一一年三月一一日の福島第1原発の事故は人類史に深く刻み込まれた世紀の大事故である。チェルノブイリの10年後にベラルーシ共和国の高汚染地帯であるゴメリ州ではガン発生率が世界平均の100倍に達していると著者は書く。其れは福島の10年後を予言するものである。われわれはチェルノブイリに・歴史に多くのものを学ばなければならない。

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紙の本岩合さんの好きなネコ

2016/08/10 05:11

さすが岩合さん

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

猫ブームの昨今、ねこの写真はCMやネットにあふれかえっています。
そんな中でひと味違うねこの表情をこれまで提供してくれた岩合さん。
自信に満ちて「好きなネコ」を特集してくれました。
7月下旬に注文していたにもかかわらず、版元売り切れで、なかなか届きませんでした。
やっと手にした「好きなネコ」どのページも「このショットは最高」と思わず声を上げたくなるものばかりでした。特に表紙にもなっている神奈川県の太っちょのネコが好きになりました。岩合さんの好みがよく出ていると思いました。
山形・立国寺のスイカが個人的には好きです。
いずれにしても岩合ファンには「座右の写真集」であることは間違いないです。

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紙の本ふるさとのねこ

2015/08/22 03:13

NHKBSプレミアム「世界ネコ歩き」でお馴染みの岩合光昭さんの「津軽の四季」の写真バージョン

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

NHKBS「世界ネコ歩き」でお馴染みの岩合光昭さんの「津軽の四季」の写真バージョン。もう40年以上もねこをとり続けてきた岩合さんの「ねこもの」はねこ好きには堪らない。でもこれは特別。2014年5月以来1年間津軽でコトラ一家をとり続けた記録。21世紀の喧騒と多忙の「魂のない世界」で生活しているわれわれにとって、津軽というふるさとでいきいきとあそぶこねこたちの一瞬を切り取った写真たちは、どれもがこころを癒やし、その原風景に吸い込まれそうだ。

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紙の本男どき女どき 改版

2011/09/24 05:13

短編の名手

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

巻頭の「鮒」「ビリケン」が際だってみごとである。ありそうにも無い設定を、日常ごとのように読者を誘い込む筆者の筆力に驚かされる。それとは逆に、何の変哲もない日常の中に、人間の・男の・女の性を浮き彫りにする著者の作家としての眼は、尋常ではないことを実感させられた作品集であった。

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紙の本祭りの場・ギヤマンビードロ

2015/10/28 02:57

40年前には理解することが出来なかった

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1975年に林京子が「祭りの場」で芥川賞を受賞して、文壇にデビューしたとき、わたしはこの作品を読んでいる。でもその時、この作品の背後にある、のちに「原爆ファシスト」とも表されたという著者の凝縮された怒りを読み込むことは出来なかった。井伏鱒二の『黒い雨』も佐多稲子の『樹影』も素晴らしい作品である。けれども、原爆を体験してしまったもののみが知る「生体反応」とも言うべきものを、40年もの歳月をかけてやっと読み込むことが出来た。それは、筆者が後に「被曝していなければ、文章を書かなかった」と言ったことの真意に、少しだけ近づいたことを、意味すると思う。

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紙の本原発のウソ

2015/09/30 00:48

科学者の誠実さとは何か

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本の内容を紹介するためにはその全てを引用しなければならないと思うほどである。それは不可能なので、索引から拾い上げてみる。
「すでに原爆80発分の放射能が拡散している」「若ければ若いほど死ぬ確率が高くなる」「原発を作れば作るほど儲かる電力会社」「原発100年分の『死の灰』をため込む六カ所再処理工場」「廃炉にしても大量に残る『負の遺産』100万年の管理が必要な高レベル放射性廃棄物」「原発が生み出した『死の灰』は広島原爆の80万発分
少しでも今回の福島第1原発の事故がどのような事態であるのかを「原発村」の御用学者の非科学的な発言に疑問を持つ方。真に科学的に考察することを感じていらっしゃる方にはぜひ一読して欲しい本です。

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紙の本えほん障害者権利条約

2015/09/23 05:38

多くの人に読んでもらいたい

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障がい者制度改革推進会議議長代理・日本障害フォーラム(JDF)幹事会 議長・ 日本障害者協議会(JD)常務理事・きょうされん常務理事の藤井克徳氏のめずらしく柔らかい絵本。それでも、不思議なことに藤井氏の誠実さとこの障害者権利条約にかけた祈るような気持が至る所ににじみでている、と思う。版画の絵がまた素朴で愛着が湧く。出来るだけ多くの人に読んでもらいたい。

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人間が信じられなくなったらねこを愛でよう

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おそらく世界中で、一番ねこを愛し、そしてねこを一番長く、多く撮り続けている写真家岩合光昭の、ねこに対する限りない思い入れを語ったエッセイ。ミュウミュウが桜吹雪に包まれているシーンから始まる「津軽の四季」は飽きるほど見た。わけてもコトラとそのこどもたちに対する思い入れは尋常ではない。岩合さんが何を思い何を感じてファインダーをのぞいているのかが解る、心温まるエッセイである。「だけどふと、立ち止まる時、ぼくは深い郷愁と共に降り返るだろう、あの1年4ヶ月を。あのネコたちは、まぎれもなく『ふるさとのねこ』だったと。

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紙の本ねこ歩き

2015/08/23 03:40

Always go with cats. ねこと歩けば...。

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NHKBSプレミアム「世界ねこ歩き」でいまや、動物写真家ではなくねこ写真家の第一人者になった観のある、岩合さんの写真集の文庫版である。ねこちゃんたちの魅力的な姿態を求めて、世界中を旅する写真家の視線はどこまでも穏やかで優しい。もっとも、岩合さんにしてみればそれはねこちゃんたちの方だと言うことになるのだが。特に、飼いねこだった海ちゃんたちの写真が良い。

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紙の本ねこ

2015/08/22 04:26

There is no room to swing a cat in. ネコのいない世界はとても息苦しくて・・・・

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この小さな本の中には、日本中のネコが・世界中のネコが、集合しています。岩合さんが撮る写真は背景がとても美しい。でもね。やっぱりネコがいとおしい。1ページ1ページ、本当にページをめくるのがもったいないっていう感じでした。

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紙の本錨のない船 上

2016/07/03 04:04

暗号は解読されていた

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第二次世界大戦(大東亜戦争)の勃発の直前にルーズベルト大統領・ハル国務長官を向こうに回し、平和交渉を行う外交官来島平三郎の苦悩を、ノンフィクション的フィクションという手法を通じて書き上げた大作として、本書は重厚であり、重い主題が畳みかけるように読者に迫ってくる名作である。それとは別に評者は、以前より、真珠湾攻撃・パールハーバーアタックがアメリイカ=ルーズベルトによって仕掛けられた謀略であるとする説をとっている。その根拠として、日本軍の暗号がかなり以前よりアメリカ軍によって解読されていたとする説を真実と考えている。なぜなら、ヒットラー・ドイツの宣戦布告は常に電撃作戦の後になされていた。にもかかわらず、日本軍の奇襲だけが卑怯なジャップの行為として非難されるのは、歴史的事実として不自然である。参戦に消極的であったアメリカの世論を一気に開戦に持って行くために、ルーズベルトは真珠湾攻撃=奇襲に日本軍が出てこざるを得ない経済制裁等の環境を作り、その奇襲を暗号解読を通じて重々承知していたにもかかわらず、わざと日本軍に攻撃させて、アメリカ世論を一気に開戦に持って行くための策謀であったと、評者は信じるものである。勝手な言いぐさだが、本書によってそれが多少裏付けられたと思うものである。いわゆるリアリズムの勝利である。大東亜戦争を再考する上での良書である。

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電子書籍やすらかに今はねむり給え/道

2015/11/24 04:31

やすらかに今はねむれない

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「通称三菱兵器大橋工場」へ学徒動員された「N高等女学校」の少女たちの昭和二〇年五月二一日から八月九日までの「日常」が淡々と再生されている。妙子の日記と無田先生の工場日記に基づいて、原爆投下前の人々の意識に寄り添って、選び抜かれた硬質の言葉だが、ごく普通の描写として淡々と綴られている。それは、あの悲劇と呼ぶにはあまりに酷たらしい破局に向かう地獄への道。現在から見れば、米国による原爆投下は狂気である。そして、現在で言えば中学生、一四・五歳の少女たちを、兵器生産に動員せざるを得なかった「神国日本」もまた、尋常ならざる日常の中にあった。それを林京子は、ごく普通の言葉で淡々と書いた。それもあの日から、三五年も経ってから。
 それは、悲劇と言うよりカリカチャーに近い。違和感を抱えながら読み続け、読み終わった。
 読み終わった直後には、それほど強かったわけでもない胸の中に澱んだ得体の知れないものが、時間の経過に比例して大きなものに、無視し得ないものに育っていく。それはなんだろう。
 林京子自身も言っている。「自分は原爆に遭わなかったら文章は書かなかった」と。中上健次に「原爆ファシスト」と命名されても、それを敢えて引き受けて書き続けざるを得なかった、林京子の「何か」を引き受けて生きていきたいと思う。

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世界はどうしてこんなにも矛盾に満ちあふれているの

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一方では、アメリカの軍事費が「二〇〇七年の数字で、なんと五五三〇億ドル(約五〇兆円)」「さらに二〇〇九年の数字ではイラクやアフガニスタンへの派兵の影響なので、アメリカの軍事予算は六六五〇億ドル(約六〇兆円)に増加しています。」P106。他方では、コンゴ共和国では「15歳以上の国民のうち、、文字が読めない人の割合は約33%。国民の三人にひとりが、生きていく上で大切な『文字を読む』という行為ができません。」「また安全な水を、住んでいる場所から一キロメートル以内で得られない人の割合は、五四%。そうした人々の多くは、日常生活の多くの時間を、重い水を運んで歩くことで費やさざるを得ません。こうした作業のほとんどは、女性や子どもの役割とされていることがふつうです。」P163。こうした現実には、驚きよりも怒りがこみ上げてくる。人類の年代記には、二一世初頭は貧富の格差の極大化、戦争と抑圧の狂気の時代として書き記されだろう。

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電子書籍思い出トランプ

2015/09/30 01:16

向田さんの芸

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「かわうそ」から始まるこの13編の向田作品。三〇年以上も前にも『父の詫び状』と共に読んでいる。それは向田さんが直木賞を取る前であったか後であったかは、もう定かではない。どの作品も充実していて、独特の向田ワールドを形作っていて読むたびごとに鳥肌が立った。今回中学生までに読んでおきたい日本文学の中にたまたま「かわうそ」だったか「ビリケン」だったかが入っていて、もう一度読み返してみたくなり、新たに買い求めて読み返してみた。やっぱり何度読んでも凄い物は凄い。三〇年間自分のなかで埋もれていた作品のなかでも、「大根の月」が僕にとっては忘れられない作品だった。昼間見る月が大根の薄切りにそっくりだというたとえが昼間に月を見るたびに僕のなかで、向田邦子を連想させていた。なんて比喩のうまい人なのだろう。そして物語の展開も水上勉言うところの「向田さんの芸」であり、生中にまねのできる物ではない。向田邦子の文章、小説にせよ・エッセイにせよ、日常の中のふとしたことをきっかけとして人生の・人間の機微を鮮やかに切り取ってみせる「芸」は正しく絶品であり、他にまねのできる物ではない。
学生時代に読んだときもそうは思ったが、筆者がこれを書いた歳になって読み直してみると、その感慨は一層である。最近の小説にこういった深みを期待できないのは当然のことである。今宵、良い小説を読んだ満足感に久方ぶりに浸っている。

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紙の本福島 原発と人びと

2015/09/30 01:11

怖れていた核破局が他ならぬ日本で起こってしまった

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優れたルポルタージュであることに間違いはない。3.11直後に現地入りをしてそこで苦悩し煩悶している市民・漁民.農民を写真入りで発信している希有の書である。地震・津波の破壊力のすさまじさもさることながら、福島第1原発の大爆発がもたらした災厄が生々しくリポートされている。しかし本書は『DAYSJAPAN』の編集長として多忙を極めているにもかかわらず、「チェルノブイリ子ども基金」のメンバーとして多年にわたってチェルノブイリを報道しまたその子どもたちとの交流を通じて、原子力発電所事故の取り返しのつかない壊滅性・残虐性を身をもって体験した筆者ならではの危機感と焦燥感と怒りが随所に散りばめられている。かくして本書は「二つの世界を描こうと試みてきた。一方には土地を守り続けてきた人びと、生命につながる作物を作ってきた人びと、土地や森や海の恵みを大切にしてきた人びとがいる。その人びとは今、その地から引きはがされ追放されていく。そして子どもたちをどのように守ればいいのか何を食べればいいのかうろたえている。/もう一方には原発事故後が放射能という牙をむいてあらわにした、この世界を支配する原子力産業という巨大な構造がある。その力に操られる医学者たち、メディア、政治家たちがいる。特に医学者たちの罪は大きい。彼らは自分たちがこれまで行ってきた医学調査が、多くの限界を持つことや、また異論を持つ多くの医学者たちがいることを無視し、限られた経験と知識とを絶対の真実であるかのように振りかざし、安全と危険の線引きをしている。そしてまだ結果が現れていない領域を、無理に『安全の領域』に組み入れようとする。」p210あとがきより。福島第1原発の大惨事は広島級原子爆弾の死の灰の三〇発分を一挙にまき散らした物であり、その災厄は将に計り知れない。チェルノブイリの今日が福島の明日である。このことを彼は渾身の怒りを込めて暴露し、既成ジャーナリズムの腐敗を弾劾する。
そしてついには、「放射能から自分を守るということは、何を意味するのであろうか。それは、放射線医学の権威者から身を守ること、原子力産業の発展を目指すIAEAから身を守ること、原子力推進施策をとる政治から身を守ること。推進ではないけれども結果的に妥協を繰り返そうとする政治家やメディアから身を守ること、放射能は安全だという学者から自分たちを守ること、そうした機関によって封じられた『事実とデータへのアクセスする権利』を得る手段をなんとかして手に入れること。そして、それを妨害しようとして『風評、デマに窓わかされるな、安全だ、ただちに健康への影響はない。』などの言葉を用いる人間たちから身を守ることである」p189という驚くべき?!!結論に到達したのであった。
おそらく、どちらが正しいかは歴史が明らかにするであろう。けれども、人間はモルモットではない。歴史がそれを明らかにるまで待ってはいられない。世紀の核惨事を透徹した理性で見通しているジャーナリスト広河隆一の身を投げ打った警鐘に我々もまた、真摯に向き合うのでなければならない。

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