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月鈴子さんのレビュー一覧

投稿者:月鈴子

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紙の本イン・ザ・プール

2011/11/14 12:33

可笑しくも愛おしい人間達に

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 強烈にヘンテコなキャラ。治療してくれる(いや、くれない)精神科医の伊良部先生も、いつもいる看護婦も訳が分からない。こんなのが本当にいたら大変だ。
 でも、もう笑うしかない状況に患者達がどんどんはまり込み、読者は半ばあきれながら大笑いしたあと、不思議な哀愁と共感が、ふわりと降りて来ないだろうか? 気がつくと、伊良部の常識はずれな言動に、なぜだか安心感を覚えていないだろうか?
 奇妙きてれつな主人公や患者やストーリーで煙にまかれそうになりながら、浮かび上がって来るのは、可笑しくも愛おしい、男の、女の、あまりにも人間らしい営みと本質である。ヘンテコな状況に笑ったあと、しみじみと見つめることのできるのは、普遍的で、そしてとても上質に歪んだ、普通の人間の私達の姿なのだ。
 人間はその知性でもって様々なものを手に入れて来た。とても便利な道具、宇宙の真実にせまるような知識、そして哲学や芸術を初めとするとても美しいもの。。。だがその知性が、同時にほかの動物にはなかなか経験できないような精神的な悩みを、苦しみをもたらす。天にも昇るような幸福感、もう生きてはいられない絶望感、時には狂気の域まで達してしまう、そんなものに振り回されながら右往左往して今日も生きている私達。なんと哀愁に満ちた、愛おしい存在なのだろう。
 また、いろんなてんやわんやが、変人伊良部に巧みに導かれた、治療である可能性も捨てきれないではないか。実は全て最初から計算された見事なセラピーである気もしてくる。変人というベールに隠されていて、本当は洞察力に優れた名医ということではないの? 何も治療らしい治療はしてないように見えて、実は患者が自ら解決しなければいけない状況に持って行ってしまう。「自ら助ける」という真の治癒のために。もしそうなら、伊良部のセラピー(?)と、奥田英朗のストーリーテリング、とっても重なる。読者は、二重に煙にまかれるという経験をするのである。

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