サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. りんたままさんのレビュー一覧

りんたままさんのレビュー一覧

投稿者:りんたまま

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本小さな男*静かな声

2012/01/31 01:38

不思議な味わい

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作品は、「小さな男」と「静かな声」という二つの小説が同時収録されているのではなく、二つの小説が代わる代わる進行する、という一風変わった作りになっている。
しかも、それぞれが一人称と三人称が交互に使われるという、複雑さ。
でも、読んでいて煩わしさも、分かりづらさも一切なしだから驚いてしまう。
この作者の作品はみんなそうだけど、特別な才能を持っていたり、特異な状況に置かれていたり、特殊な機会に恵まれていたり、といったような人物は、全く出てこない。
どちらかと言えばマイナーな趣味を持った人、世間の周辺部でひっそり暮らしているような人が主人公である事が多い。
であるにも関わらず、そこにはありがちな嫌みや奢りや、けれんみは微塵もなく、ただ淡々とマイナーな日常が営まれている。
かといって、サスペンス性や臨場感がないわけではない。
むしろ、「小さな男」にも「静かな声」にも出て来る元ジァンジァンのもぎり嬢を軸に、二つの話がいつひとつに繋がるか、ぶつかりそうでぶつからない、二人の主人公の接点の微妙な距離感が、読むものを深みに引き込んでいく。
たとえ世間で価値を認められなくても、自分の机の引き出しの奥深く、一生大事にしまっておきたい小さな宝物、そんな雰囲気の本だ。

だから、ベカベカ光るダイアモンドより、手のひらにすっぽり納まる青いガラス玉が好きな人、血統書付きのブランド猫より、偶然であった野良猫に深い感情を抱く人、ハリウッドの超大作より、作家の手作り感が伝わる小品が好きな人などにお勧めです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示