高田知二さんのレビュー一覧
投稿者:高田知二
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
2012/04/14 08:26
著者よりコメント
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
4月10日にこの本を上梓しました。精神鑑定について,私がこれまでに経験してきたことを基に,その全体を分かりやすく解説しました。また,この本は,精神鑑定の基礎的事項,実際を紹介するにとどまらず,そこから見えてくる現在の精神科診療,精神医学にまで話しはおよんでいます。振り返れば,クレペリンが最初の教科書を書いたのが27歳の時です。その時,彼は犯罪心理学の本を書くつもりでしたが,ヴントの勧めで『精神医学提要』になったとのことです。犯罪心理学の中から,精神医学の体系化の礎ができていったともいえます。元より,私の浅学非才をクレペリンと比べるべくもありませんが,図らずも精神鑑定の観点から,現在の精神科医療を振り返ることができたのは得がたい経験でした。社会と精神科医療を連続したものとして考えていくといった視点を再確認した次第です。こういったことも含めて,この本にはたくさんの注を付けました。ありきたりの用語解説ではなく,いささか独断が混じっているとは思いますが,なるほどと思っていただける内容にしたつもりです。巻末の索引と併せて利用していただければユニークな用語集としても活用いただけるものと思います。多くの人の手に取ってもらい,ご意見を伺いたいものです。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |