MUNINNさんのレビュー一覧
投稿者:MUNINN

ジョーカー・ゲーム
2013/05/11 22:57
表裏一体 巧みな攻防戦
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戦前の軍隊物とか一番苦手なので最初にページを捲った瞬間ハズレだと思ったけど、 そんなことなかった!軍隊といえど、軍隊にあらず。陸軍内にスパイ養成機関を設立したところから、 実際に活動をするスパイたちの短編集。 いつ失敗するのかのハラハラ感と仕事達成した際、謎がとけた際の達成感が病みつきになります。

バチカン奇跡調査官 7 天使と悪魔のゲーム
2013/05/11 17:10
登場人物の過去がわかる短編集
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シリーズ最新刊は前作の続きではなく、登場キャラクターの過去にまつわる短編集でした。
◆◇日だまりのある所◇◆
ロベルトの学生時代の話。オチは読み始めの時点でわかってしまう感じですが、 最後の本に挟まってた手紙は泣けてくる。他人のためになにかできる人間ってすごいと思う。
◆◇天使と悪魔のゲーム◇◆
きっと次回作に続く一番の伏線なんだろうな。今まで謎だったローレンの姿が明確にされている。平賀とローレンが 出会った時の話。2人の関係性よりも、平賀の話した話の真偽が気になる。ジョンの本名を教えた 時のローレンの反応を見るとよく知ってる人のような雰囲気だけども・・・。
◆◇サウロ、闇を祓う手◇◆
ロベルトと平賀の上司?高名なエクソシスト、サウロの過去。まさか彼の短編まで収録されているとは。 まだ2人は正式な悪魔祓いをしてないから、悪魔祓いの場面はとても興味深かったなぁ。 サウロの義父さんの背中がとても大きくて、あのような人の背を見て育ちたかったな。
◆◇ファンタンゴ ◇◆
ジュリア司祭のお話・・・というのが裏表紙に書いてあったのでわかってましたが、謎は最後の最後に ならないと 明らかにならず、途中はどう関わるのかよくわからなかった。いやだって、ジュリア司祭の名前出てこないし。 ガルドゥネでは人体創生を行ってたんだなぁ。でも、この話を読むと2巻の結末に納得がいきます。 地下の子供部屋にいたのはジョナサンだったのだと。
とりあえず、本編続きが早く読みたい。
あれ、ビルの過去にまつわる話はなし・・・か?

ダブル・ジョーカー
2013/05/19 15:22
繰り広げられる攻防戦
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シリーズ第2巻は、D機関の設立者である、結城中佐の過去が語られる「棺」を含む、短編集。中でも「棺」と「ダブルジョーカー」がお気に入り。私は単純なので、やっぱり任務が成功したり、相手を上手く出し抜く話を読んで、ヨッシャー!!!って思いたい。第1巻よりは、ヨッシャー!!!が少ないけれどもこちらもなかなか面白いです。スパイは、見えない存在。全然登場してこないのに話が進むからすごいよね。
第3巻が文庫化されるのが、待ち遠しい。

姫は、三十一
2013/05/11 17:28
親しみやすすぎる姫様
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今話題の「妻はくの一」の姉妹編ですね。「妻はくの一」も途中まで読んだんだけど、まさか静湖姫が主人公になるとは。
私はこちらの方がおもしろくて好きです。気楽に読めるし。 今の世の中じゃ三十一で結婚してない人なんてざらだけども(かくいう私もそうだし)、江戸時代じゃ稀有な 存在だったろうに、 色々あけっぴろげ、かつ時々自虐的な姫らしからぬ姫のキャラクター性(父親もだいぶ変わった人のようだが、、) またその姫が三十八万年に1回のモテ期到来で言いよってくる男の一風変わったキャラクター性(みんなイケメンっぽいのにどこか残念な!)個性的とさらに謎解き物ということで心躍りますね。(ちなみに今のところ、私の一押しは薩摩屋さんか、春右衛門さんですね。笑)
新刊出るのが待ち遠しい。 「妻は~」も10巻くらいで完結したようなのでこちらもそのくらい出るんでしょうか?大みそかからス タートしたし、モテ期が終わる次の大みそかまでやるのかしら?最終的には岡田と上手くいきそうな気も しますけどね!
静湖姫と同じ名字のものとしてこれからも応援したいと思います。

脳男
2013/05/11 17:20
イメージと異なる内容
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映画見に行けそうになかったので原作読みました。想像してたのと全然違った。「脳男」自体がもっと凶悪な、大犯罪者なのかと思っていた。 話の展開としては、「脳男」よりも精神鑑定を依頼された女医が、徐々に彼の真実を探っていく、というような内容でした。タイトルの印象から結びつくグロテスクさもないし、映画見に行けばよかったなぁ。 終わり方がまだ微妙に続くようなニュアンスを残しているけれども、これ以上は続けないで欲しいな。 (映画とか人気出るとどんどん続編作っちゃうけどさ)全てが明かされるよりも、to be contenueで終わった 方がいい物語もあるよね。

幽霊詐欺師ミチヲ 1
2013/06/15 23:00
暗黒コメディ
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主人公の振り回され具合とか完全にコメディなんだけれども表現がかなりエグい。今放映されてるドラマもそうだけど、幽霊って見た目は普通の人間と変わらない状態で登場することの方が多いと思うんですけど、この本の中ではゾンビ並?死んだ時の状態?な訳で、挿し絵がない分、頭私はの中でその容貌を忠実に想像してしまい、食欲とかだいぶ減退しました(笑)さすが、ホラー文庫。
でも、内容としては、幽霊に詐欺を働くという斬新な発想が面白いと思います。笑える要素もなくはないし、涙を誘うこともある。エグいのが平気な方にはオススメです。

ローマ帽子の秘密
2013/05/11 16:36
ザ・推理小説
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表紙と帯の文句に踊らされて購入した1冊。 社交界とは、夜会服とはなんぞや?という知識で読んだので犯人を探す楽しさよりかは物語を読む楽しさでした。
普段読んでる本が割とライトな分が多いせいか、それとも書かれた時代背景なのか、文章が堅いな、と 思ってしまいました。気楽に読む気でいたので若干頭を働かせた感が・・・。登場人物紹介 が3回も載っていて、余計わからなくなる、という・・・ (笑)
内容は気に入ってるんですけどね。発想もおもしろいし。シリーズ化してまだ出版されるようなので、 ひとまず他の作品も読んでみようと思います。

レベッカ 下
2013/05/10 23:16
スピード感あるストーリー展開
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上巻では、「わたし」がマンダレーの地主マキシムと結婚し、亡き先妻の影に怯えながら生活している 様子が、卑屈すぎていまいち面白みを感じなかったけれども、下巻で先妻である、レベッカが生前どのよ うな人物だったのか、その本性が暴かれていく部分から、物語が急速に展開していき、謎に迫っていく感 じとそのテンポの良さが面白い。

よろず占い処陰陽屋の恋のろい
2013/07/06 20:29
だんだん面白くなってきた
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最初読み始めたときは、「ふーん」くらいだったけど、今回はちょっと不覚にもおもしろいと思ってしまった。陰陽師とは名ばかりで事件?も術に全く頼らないんだけどね。

オランダ靴の秘密
2013/05/25 21:50
難問推理
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今までスマートに事件を解決してきたエラリーが珍しく苦悩。前回登場少なかったジューナがまさかの活躍!
いつも推理は得意ではないからトリックはみやぶれないけど、犯人は当てられる、感で。しかし、このシリーズ犯人当てられない。だから、おもしろいのかも。ただ、毎回終わり方が、、足りない気もしなくはない。

症例A
2013/05/11 16:57
引き込まれるストーリー展開
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読み始めは病院サイド(榊)と博物館サイド(江馬)で視点が交互になっているのが、どういう関係なのか予 測できず、 微妙な感じだったのですが、2者の関係性が表れ始めてから、また広瀬の秘密が暴かれてからは急展開、 内容に引き込まれて、先が気になって仕方がなく一気に読んでしまいました。回想録もまさかの内容、そして、入手先がまた・・・おもしろいです。分厚さ気にならないくらい。
だけれでも、結末が・・・。 榊に電話してきた亜左美の姉は、亜左美の交代人格と見ていたんだけれども違うような感じだし、 結局彼女がどうなるのかは不明だし、沢村の死因も判明したけれどもその先が・・・ あとは読者の想像におまかせします、ということなのかしら? 私としては曖昧に濁されるよりも、明示した結末が欲しかったな。 一気読みしただけにあまりにも結末が簡素すぎて、一瞬ポカンとしてしまいました。

マリア・プロジェクト
2013/05/11 16:15
現実に起こり得る話
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胎児の卵子には巨万の富が眠っている―読みごたえのある作品。妙に現実味を帯びていて、考えるだけでも恐ろしい。 胎児の卵子を使って、生命を作り出し、臓器バンクに利用する。 資産のある人間が、ない人間を踏み倒す。
でも、実際問題どうなんだろう。戦後の日本も血?臓器?を売って生活していた人がいるって聞くし、 実際に囚人が腎臓と引き換えに刑を軽くしてもらったりとかあるのでしょうか。 医療の進歩は目を見張るものがあるけれども、引換に人間はなんだか残念になっていく気がしてならない。

ドグラ・マグラ 上
2013/05/11 17:14
永久無限ループの不快感
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なんというか、感想書くほど内容理解できてない。 上巻は正木先生の論文の内容?で全くおもしろいと思えず、下巻で徐々に謎がとけていって 少しわかったような気になるんだけれども、最終的になにが真実でなにが虚構なのか、 現実と夢の境目が曖昧すぎて、ふわっふわする。
読んだ人は精神に異常をきたす、と裏表紙に書かれていたけれど、下巻の最後が上巻の冒頭と繋がる無限ループな感じが妙な不快感。 ここまでくると、ある意味素晴らしい。

ビブリア古書堂の事件手帖 1−4 栞子さんと二つの顔
2013/05/11 19:50
乱歩尽くし
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なんだかんだで4巻も買いました。ついにお母さんの登場で少し話の盛り上がりがあり、意外とおもしろ くなってきました。
にしても、電話で声真似する母親ってどうなんでしょう? 今回は複数の謎ではなく一貫した依頼で乱歩の小説が色々登場するタイプでした。 依頼の顛末よりも巻末で母・智恵子と連絡をとってた人物が意外すぎておどろきました。 最初に出てきた時まさかこんなに今後も登場する人物だなんて想像もしなかった。井上さんもですけど。まあ、私はしのぶさん夫妻が好きですが。 五浦さんの洞察力もだいぶ磨かれてきたようなので、今後の展開にちょっと期待ですね。 最後は栞子さんのために一人で謎解きしたりするのかなぁ。