たまに読者になるさんのレビュー一覧
投稿者:たまに読者になる
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紙の本アルジャーノンに花束を
2013/06/28 20:52
人よりも速いスピードで人生を駆け抜けていったチャーリー
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私はなぜか幼い頃から自分の子供が知的障害者だったらどうだろうかという考えがあった。つまりチャーリーの両親の行動というものが非常に興味深かった。母親はチャーリーが知的障害者だとは認めず他の子と同じだと言いはったが、知的障害ではない妹が生まれるとチャーリーを見放して家から追い出し施設に入れてしまうという行動にはチャーリーは可哀想だという思いつつもなんとなく母親の行動に頷ける自分が冷たい人間のように感じられた。私もチャーリーの母親と同じく世間の目を第一に気にする人間なのかもしれない。一方、父親がチャーリーに対してどういう思いを抱いていたのかということは正直私には理解することが出来なかった。母親がチャーリーに無理矢理読み書きを覚えさせようとするのに対して父親が「その子のことは放っておいてやれ」と言うのはどのような気持ちからなのか分からなかった。
そんな両親のもとで幼少期を過ごしたチャーリーは両親の期待に応えたい愛されたいという強い思いがありつつも精神遅滞のせいで思うようにはいかず家から追い出されてしまう。そんなチャーリーが手術を受けて頭が良くなっていく様は喜ばしいことではあったが、頭が良くなるのとは反比例して友達が減っていくのは私も思い当たる節があった。もちろん私はチャーリーのように頭は良くないが、小中高と友達はいたが大学に入ったあたりから友達を作るのが下手になってしまったなと思う。これは私の悩みでもあった。しかしチャーリーは「ひとにわらわせておけば友だちをつくるのはかんたんです」という答えを出しているの感動した。たしかに私は大学に入ったあたりから人に馬鹿にされたくない笑われたくないという思いが強くなっていた気がする。これからは人に笑われるように努力しようと思う。
チャーリーの人生の一部は皆それぞれの人生の一部に当てはまるのではないだろうか。アルジャーノンに花束を読ん思うことはたくさんありました。
紙の本ようこそ地球さん 改版
2013/07/13 08:25
短い時間で読めて面白い
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星新一さんの作品は本を読み始めるようになるきっかけになるような本の一冊でした。
ショートショートは短くて面白いので、楽に読めるというのが読書ビギナーの頃の私にはとても良い娯楽の一つでした。
しかし、ショートショートは意外性が重要な話が多いので、20代になるとある程度オチが予測できてしまったりするので、自分の中では今ひとつ爆発力にかけてしまいます。
「ようこそ地球さん」は星新一さんの本の中でも群を抜いて高評価のようだったので、読んでみましたが、爆発力という意味ではやはり少し物足りなさを感じてしまいました。そういう意味で評価3にさせて頂きました。
ただ爆発力は感じなくてもやはり面白いし、考えさせられるような話もあって満足です。
「ようこそ地球さん」に限らず星新一さんの本は、いつの時代でも10代の読者ビギナーには心躍る作品であり続けると思います。
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