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dsukesanさんのレビュー一覧

投稿者:dsukesan

184 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本アンと愛情

2021/11/28 16:45

旬は一度とは限らない

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ほっこりするお話。和菓子を巡る日常の謎にあたる、ミステリーを通して、人との関係、自然と美、仕事、恋愛、学ぶことについて主人公が気づきを得ていく。まるで悟りのような、禅のようなところも感じる。
正しい形は、一つではないということ。
そして、旬は一度だけではなく、部位によって変わるということ。
自分の弱みは強みにもなること。
和菓子が自然、季節をモチーフにしていて、言葉や行事を含めた文化を味わえるものであること。
少しずつ、主人公が逞しくなっていくのが、微笑ましく、温かい気持ちになる。

自分に引き換えても、何かと正解を一つ限定して、自分はダメだと思ったり、価値判断が固まりがち。柔軟に、視点を変えて、状況を見ていけたらと思う。そして、そんな、柔軟性の中で、自分の持ち味を発揮していけたらと思う。歳をとっていく中で、今まで強みと思っていたこととは、また違う自分の持ち味が旬を迎えることもあるかも知れない。そう、旬は一度とは限らないのだから。

そして、自然と密接に繋がる和菓子の側面が語られた『こころのゆくえ』。自然との共存を具現化して、風景と共に味わうことができたら、どれだけの幸せを感じられるだろうか。見て楽し、味わって楽し、そしてその来歴の風景、自然の恵みを感じ、物語を楽しみ、自分に取り込むということ。マインドフルネス的な味わい方を提供できれば、素晴らしい経験として売り出せるのではないだろうか。そうやって、料理を和菓子を味わい尽くす様な、里山生活を、いつかどこかで実現したいと思う。

読んだら和菓子が食べたくなること、間違いなし!

にしても、直球の告白を受けた主人公。その反応は、チト酷な気がするよ。

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紙の本

私にとっては、救世主的な本

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1.セルフ・コンパッションの概要
 セルフ・コンパッションとは、日本語では「自分に対する慈悲」「自分への思いやり」と訳され、伝統的な仏教の瞑想に関する脳科学的分析や臨床心理学を通して提示された概念である。セルフ・コンパッションは、「自分への優しさ」、「共通の人間性の認識」、「マインドフルネス(今、ここにあるものを、判断を差し挟まずに認識する)」の3つの要素によって構成される、様々な問題に対応するための実践する一連の技能・生きる姿勢と言える。
自分が何らかの問題に直面した時、人は往々にして、「自己批判」をして、「自分だけが苦しんでいるという孤独感」を感じ、「怒りや失望などの感情に過剰に支配される」という反応を示す。こうした、問題に対する反応の逆の反応を取ることが、セルフ・コンパッションの対応方法である。セルフ・コンパッション的な反応の仕方は次のとおり。
・自己批判で自分を厳しく問い詰めるのではなく、自分への優しさを持って、出来てい
る面は出来ていると認識するなど、自分の良い面にも気づき、経験を受け入れて、優し
く温かい気持ちを自分に向ける。
・苦しみや失望は、自分一人だけが味わうものではなく、人間誰しも失敗し同じような経
験をするという共通の人間性を感じ、他者とのつながっている感覚を持ち、孤独感を和
らげる。
・感情をマインドフルネスによってあるがままに受け止め、感情の暴走を収める。
 こうした概念に基づき、各種ワーク・瞑想を含めた一連の態度・技法がセルフ・コンパッションである。
2.感想
 「完璧を求める心理」を読んで、過剰適応をする完璧主義で問題となる「失敗恐怖」と「他者の評価懸念」を和らげるうえで、セルフ・コンパッションを高めることが課題解決につながると紹介されていたため、関心を持ち読んだ。読んでみて、自分がモチベーションを上げるときには、徹底的な自己批判「負け犬はどぶに濡れて死ね」という言葉で、鼓舞して頑張って来たことに気づかされ、モチベーションや失敗に対して自分に厳しくする方法しか持っていなかったことを改めて認識した。セルフ・コンパッションの方法でも頑張れるということに気が付き、新しい方法を得て、目からうろこが落ちた。様々な人から励ましを頂きながら生きてきたにもかかわらず、そうしたコンパッションに頼ることは弱いコトだと思って、今まで生きてきたということに気が付き、愕然とする。自分は強くならなくてはならないから、慰めや励ましに頼ってはならないなんていう、凝り固まった観念が自分の中に存在しているという事実を認識することができた。
実際に14日間のコンパッション・トレーニングを実施してみたら、睡眠の質が良くなり、また気分の落ち込みや認知のゆがみも抑えられ、落ち着いた気分を味わえる様になってきた。自分には、このセルフ・コンパッションの瞑想があっていたみたいだ。このため、今後もこのワークを継続し、日常にも取り込み、コンパッションを高めて生きていきたいと思う。
尚、瞑想にも目的や手法が色々ある様で、自分に合ったものと出会うのが難しく、自分に合っていないと逆に悪い効果が出ることもあるとのことなので、ワークを実践する時には、その辺りの留意が必要だと思う。そうした瞑想のやり方や、種類、付き合い方などについては、「悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門」(幻冬舎新書 魚川祐司、プラユキ・ナラテボー著)を参照することをお勧めする。

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紙の本

文化人類学っておもしろい

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ポッドキャストを元にした対談集なので、とても読み易いけど、内容は濃くて面白い!
文化人類学の物の見方も概要が分かり、かつ仕事や人間に対する見方を崩してくれる良書。これだけ、枠組みが違う世界があるということを知れて、ホッとするとともに嬉しさが込み上げてくる。文化人類学って、固定観念や規範を打ち破り、豊穣な世界を知り享受して、自分も楽になれる、新たな価値創造にも寄与する知的活動なのかもと思った。言葉が合っているかが分からないけれども、反骨とアナキズムに繋がるフラットな視座と思考に繋がるのかもしれない。そうして揺れながら見る見方の先に地域通貨やら、コミュニティやら、社会保障、セイフティネットのデザインといった社会のあり方、生き方、サステナビリティにつながる話も出て来るから面白い。

本当、ニマニマの止まらぬ読書体験。それは、自分の社会にある規範だけが絶対じゃ無いというところに、自由と笑があるアホになれるゆとりを感じられて安心を感じたからだと思う。
其れにしても、自分はこうした多様性の話が好きだと言うのに、他方で武士道とかそういうものも大好きでこだわっていて、ともすると他人に押し付けがちな自分とは何なのだろうと、大いに自己矛盾を感じたりもした。

続編もポッドキャストで企画されている様なので、聞いてみつつ、続刊が出たら購入したい。

以下、この本を読んで面白いと思った事柄をメモする。
・不確実な社会、環境、人間観に対して、自主自律しつつ繋がる人間関係が気持ち良い。『胃が違う』として、相手が自分の思い通りにならないことを仕方ないと受け入れつつ、関係は切れないという関係性は理想的。
・現代資本主義経済下での専門性の特化に対する『一つのことをする奴ら』という揶揄には、自分にも刺さり面白い。
・ルールを決めて、皆んなで守るのではなく、裏切られることも含めて都度判断していくバイタリティ。
・ルールに縛られることが少なさそうな社会を構成しているブッシュマンの自然資源コモンズの管理は、どの様にサステナブルなのか、調べてみたい。マタギとか、ネイティブ・アメリカンの様な狩における信仰などの形での保全ルールは無いのか?
・価値観や規範を他者と比較して、相対化することが文化人類学の醍醐味の一つと知る。この相対化というのは、南直哉の本で書かれていた、視野狭窄を避ける言う仏道の効用にも繋がると思った。
・確実性を前提とすると、努力が一貫して積み上がる右肩上がりの成長モデルが出来上がり、アカウンタビリティーと一貫性が重要視されて、それが保たれずに脱落すると死んでしまうというのは過酷で、日本社会にはそうした過酷さがあるということ。
・文化人類学の手法 エスノグラフィとデザイン思考が相性が良く、ビジネスや行政でも使えるとのこと。不確実な中で手探りでプロジェクトを進める手法として紹介されており、是非身につけたい。

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紙の本

紙の本アロハで猟師、はじめました

2020/12/17 07:39

どこか違うところへばっくれる

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

半農半Xを地で生きている著者が、自身の狩猟や米づくりの経験をもとに、生きること、経済、戦争・平和などについて思索をしたものをまとめたエッセイ。実際の狩猟や精肉の描写やコメ作りの実際の体験談から、半農半X(ライター)、自然資源を活用した生き方、贈与経済による人間関係の形成、物質文明へのアンチテーゼの提示・人間の能力の維持、資本主義から半歩ズレた生活、オルタナティブな生計手段を複数持った生活の提示などなど、内容は多岐に渡る。著者は、正に私が実現したい生き方を実践している人だ。
他方で、この生活のアプローチだけでは、開発途上国の環境問題や社会問題、地球規模でのエネルギー問題、国家間の戦争・安全保障の課題を解決することはできないということもよくわかる。例えば、アフリカのマラウイでは、エネルギー革命が起きていないための薪炭利用による森林破壊や、生産性の低い農業や産業がないことによる労働人口の農業への集中による土地の乱開発、産業がないことによる高等教育人材の受け皿がない問題とそれによる教育の不振などなどの課題がある。これらには、やはり産業の育成、生産性の向上、ガスや電力といった代替エネルギーのインフラ整備など、経済発展による課題の解決が必要だ。また、地球規模の環境問題の解決のためにも、イノベーションによる再生可能エネルギーの開発・普及なども必要だと思う。また、戦争抑止力の観点からは、経済成長による武力の維持なども必要だろう。こうした課題に対応するには、資本主義経済による経済発展を持続可能な開発に変えていくことが必要であり、その手段が、SDGsやESG投資、持続可能な調達なのだと思う。
著者のような、半農半Xの生き方を是として憧れているし、自分も実践したいと考えているにも関わらず、持続可能な開発による資本主義経済の発展に相当拘っている自分がいることに気が付かされた。
だがしかし、本当にSDGsやESGなどの仕事に、自身はこれ以上関わりたいのだろうか。なんだか胡散臭いし、やりがいを感じられなくなっているのが本音なのではないのか。そうした資本主義・成長モデルに自分がこだわっている一方、その中で生きることに、違和感を感じてそりが合わなくなり、いい加減、辟易してやる気をなくしているのが自分の本音ではないのかとも思う。
正直、悩む。二つの価値観の中で、身が割かれる。まだ自分の生き方を決めきれない。このままでは、動けない。どうすればよいのか。
そんな中、著者の提示してくれた「ばっくれる」という姿勢が、自分の道を示してくれるような予感がする。そりが合わなくなったその場から、逃げる(180度違う方向に進む)のではなく、真面目さや真剣さを放りだして、明後日の方向へ鼻歌を歌いながら、ふらふらと進む「ばっくれる」という姿勢。「ばっくれる」ということは、目的地への地図など持たず、自分でもわからぬままどこかへ向かうという姿勢だと著者は説く。そんな姿勢で、自分も次の生き方を探ってみたいと思う。
半農半Xの、Xを何にするか。願わくば、何等か持続可能な開発に少しでも貢献できるXを見つけて、今の仕事と東京から「ばっくれたい」と思う。

それにしても、こうした半農半X・田舎での定常経済での暮らしの本には、文化人類学が出てきて、贈与論が語られるのが興味深い。資本主義の貨幣経済へのアンチテーゼとしての贈与経済が、周縁の田舎ではまだ生きているということなのだろう。

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紙の本

紙の本落日燃ゆ 改版

2020/06/21 23:33

自ら計らわず

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

日本が太平洋戦争へと踏み込んで行った経緯がよくわかる。決して一枚岩で戦争に突き進んだのではなく、天皇、首相、外務省、様々な立場が時に平和主義者として振る舞い、ある行動が戦争を促進に繋がったり。軍部の暴走に牽引された、大きなうねりにとなって戦争に陥入って行った歴史が紡がれる。
その、大きなうねりの中で、翻弄されながらも個人として、平和への志を失わずに、働き続け、死んで行った広田弘毅という人物の人生が静謐な筆致で描かれる。物来順応、自ら計らわぬ生きかた。決して真似することができないし、何故、他者にあれだけ邪魔をされても、自らの命を賭けてまでも、戦犯という汚名を着せられても、その様に在ることができたのか。全く理解ができないが、責任を果たすということ、意志を強く持つ人の姿にこの書を通じて触れることができたことは、自身の駄弱さを痛感し自らの来し方を省みる上で、僥倖なのかもしれない。

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紙の本

紙の本明るい夜に出かけて

2019/06/23 14:41

孤独の壁に悩む時に読む薬

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

自分では、どうしても、自分を許せなかったり、みとめられなかったり。自信が無くなって、越えられない壁の前で、ウロウロせざるを得ないこともある。そんな時は、人目を避けて一人になりたくなる。
でも、そんな時、自分を見ている人から、ありのままに受け入れてもらえた時、初めて許されて、自分で自分を受け入れて立ち上がることができる。
自分でなんでも出来る訳ではない。自分自身すら、自分ではコントロールできない。
一人でいたいけど、人は、一人では立っていられない時があるかも知れない。

人を傷つけるのも人だけど、人を救うのも、人なんやと思う。

お互いに、見守れるような仲間や相方ってやつが居るといいなぁと、しみじみ思う。

人は、一人ではいきられぬ。パンと水だけでもいきられぬ。お互いに響きあって、心が動いて、身体が動いて、また、それが誰かの心を動かして。そうした連鎖、相互作用の中で生きていくもの。
そうした響き合うことは、クリエイターや表現者の原動力となるのだろう。でも、そうした表現の世界だけでなく、日常の人の営みの中でも、どうせなら、心地良く響合わせて、行けるといいなと思う。

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紙の本

レファレンスサービスってすごい

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ただもう、単純に楽しめる。面白い。思わず笑ってしまう、覚え間違い。その覚え間違ったタイトルで、どんな物語ができるかを想像するのも楽しい。
こんな質問から、該当する本を見つけ出すというレファレンスサービスってすごい。司書の方々はどの様にそういう情報収集力を身に着けるのだろうか。自分もそういう力を身に着けて、本や情報を紹介できるようになりたいものだ。

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紙の本

もろに当てはまった

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ミッドライフ・クライシスという概念を知ることで、自分の陥っている状況を客観的にみることができた。自分だけの個別の異常な事例ではなく、誰でもなりうることと捉えて安心することができた。また、自分が変化するための機会ととらえることができ、誰かの言葉「ピンチはチャンスだありがとう」を思い出した。この状況をある意味でチャンスととらえ、じっくり自分をmodifyしていけたらと思う。また、食事の改善、筋トレ、生活リズムを整え、外界と新たにつながるといった、対応方針も明らかになったので、粛々とできるところから動いていきたいと思う。行動変容を積み重ねていきたいと思う。

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紙の本

今の社会にモヤモヤしている人におすすめ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本で問われている現代資本主義社会への違和感や、そうした巨大なシステムに対してどの様なスタンスで生きることが、より楽しく生きられるのかという思索は非常に心地よく、分かりやすかった。
自然と人との共存というのを、ずっと私自身のテーマにしていたが、その中で社会のシステムをサステナブルに変えていくことと、そのシステムのオルタナティブにして社会の外側に立つことの意義というのを、この本を読んで改めて具体化することができ、また、著者の言う様に両者を行ったり来たりしたいと思った。
持続可能な調達やCSR経営は、資本主義社会を持続可能なシステムに変えていく取り組みで必要だし、他方で、東日本大震災の被災地を訪れて感じた資本主義経済のシステムのもろさとオルタナティブとして地方分散・自給自足の的生活が必要と感じた直感も大事だし、そうした両方のいずれかではなく、両者の間を行ったり来たりすることこそ、自分がしたいことなのだと、この本を読んで理解できた。システムは大切だけれども、システムから弾かれる存在は必ずあって、その弾かれたものが生きるオルタナティブな場が必要であり、そのオルタナティブな場が、システムを相対化していきやすい社会をもたらす。だから、一つの正解・合理性だけのシステムだけではなくて、オルタナティブが必要になるのだ。
こちらの本は、内田樹氏の「ローカリズム宣言」、平川克己氏の「21世紀の楕円幻想論」で知った、社会の在り方、都市と田舎などの二つの原理の焦点を持ち、共存させるという考え方を、実践しさらに両者を行き来することの価値・意義を教えてくれる本であった。自分のやりたいことは、正にこの二つの世界を行ったり来たりすることだということに気づかされて、勇気を頂くことができた。自分も、漸う、やりたいことの哲学的意義を整理し、また具体的な行動方針を明らかにすることができてきた、この頃の中で、本書は自分の考えを整理して動き出す準備を整えるのに役立った。
間を生きるということは、7~3バランスで行動の選択肢を広げてくこと、白黒思考からの脱却ともリンクしていて、認知行動療法的と通じるところがあって面白い。

この本を読んで、気になったのは次の言葉たち。
・ハンナ・アーレントの定義
 「労働」自分の生活維持のため
 「仕事」世界をつくるため
 「活動」他者とコミュニケーションをするため
 →自分は、「労働」で自給自足、「仕事」で森林認証、「活動」で地域活性化とブックカフェをやろうと思った。
・社会のあらゆる領域を資本主義理論に置き換えていくと、全体主義的になる
・人は「離床」によって、地縁・血縁というしがらみから自由になったが、個別性、身体性をおろそかにすることになった。そのため、個別性、身体性に根差した土着が必要。
・社会制度や公共秩序に縛られることで、それにそぐわないものが、病気や欠陥として疎外される。そして、ユングのいう「個別化」が進まない。皆が皆、スーパーカーではないのに、皆が高速道路をぶっ飛ばせるスーパーカーの様な働き方を求められている。そうではなく、自分なりに走れる道を自分で探す方が良い。働き方の多様性を考えることが大切。そして、一つの基準(生産性がある)ことだけが大切という価値観を内面化すると、働けない人を殺してしまうことにもつながる。
・自由の本質は、二つの原理を行ったり来たりできること。この自由を手に入れるためには、対立する二つの原理を全く別物として捉えるのではなく、連続性においてみることが必要となります。

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紙の本

わかりやすい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

仏教瞑想がどういうものか、普通の人の生活でどう活かすことができるのか、付き合い方を知ることのできる本。
瞑想にも多様性があり、目的と方法が多様であり、自分に合う合わないもあるとのこと。唯一の真実があるから、自分をその瞑想合わせなくてはならないと考えるのではなく、自分の目的、適した方法を考えて、合わない時は別の方法を探すという柔軟な対応もあって良いというスタンスを知る。方法によっては、逆に問題を悪化させることもあるとのこと。
瞑想することと、リアルの物語の中での人格陶冶は別物なので、その指導者の為人をみることも重要ということも、目から鱗だった。

第三の軸を立てるというイメージや、抜苦与楽という言葉と態度を知ることができたのも収穫だった。

瞑想には、慎重に、でも親しんで付き合っていきたいと思える本であった。

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紙の本

完璧主義・白黒思考の人は是非読んで!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は心理学の研究をベースに、完璧主義とは何か、その定義と形成メカニズムや、心身への影響と対応策について記したものである。心理学研究に基づいて記載されていて、非常にロジカルでわかりやすく、勉強になる。しかも、自己分析ができるチャートもあり、自分の完璧主義がどの程度か、完璧志向がどの程度か、また、完璧主義の中でもどの要素が強いのかも自己分析ができる。さらに、完璧主義の自分や他者とどう付き合っていくのか、対応策までわかるお得な本である。
 本書を読んで、自分が自己志向的完璧主義と、過度な社会規定的完璧主義に陥っていることが良くわかった。特に、他者の評価懸念と、失敗恐怖が強い自分を再確認し、それが完璧主義を裏打ちしていることが分かった。昔から、ドラえもんで、のび太君が失敗するのを見ていられない自分だったのは、失敗恐怖が非常に強い現れだと思う。また、他者から見られると急に緊張する自分の傾向は、社会規定的完璧主義の傾向が強い傾向があることも分かった。また、セルフ・コンパッションが完璧主義の改善にどう効果をもたらすのかも理解できた。今後は、現実的な目標を設定し、厳しすぎる自己批判を止めて多少の失敗を受け入れつつ挑戦し続ける完璧志向に移行したいと思う。

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紙の本

お笑いと社会の変遷がわかる

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テレビとお笑いの歴史と社会の関係を考察する社会学的な言説。お笑いビッグ3の立ち上がりがら、今の傷つけない笑いやユーチューバーへの変遷について。80年代初頭の漫才ブームから、社会の同質性をベースとして立ち上がってきたお笑いビッグ3と、笑いが社会のメインストリームになった笑う社会。それが、徐々に変遷しつつ、ダウンタウンなどの登場、M1などで変わるお笑いの構造とビッグ3の立ち位置の変遷。そして、同質的な社会が崩壊し格差が生じ、価値観が多様化する社会で相互性の笑いへと変遷した現在のお笑い第7世代。
昨今のお笑いやらご意見版やら、著名人の炎上騒ぎに見られる感性の硬直化が問題な中、社会とお笑いの関係と時代性を感じ感性をアップデートできる、良書。

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紙の本

紙の本マジメとフマジメの間

2016/11/20 15:58

喜劇はシリアスにも通じる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

岡本喜八監督のことは、全く知らなかった。が、高校の時、映画館まで足を運んだEAST MEETS WEST、DVDで買った「座頭市と用心棒」など、好きな作品の監督だった。そして最近見たシン・ゴジラの監督への影響などから、知らず知らずのうちに、岡本監督のファンだったことに気が付く。
本書を読んで、さらに監督のファンになる。
戦争を喜劇でとる理由に、監督の喜劇に対する信頼・信念と、戦争体験から得た戦争の理不尽さに対する抵抗を感じる。

人間ハ元来オロカナモノという考え方に始まる監督の喜劇的なものの見方に、強く惹かれる。戦争体験から物事を喜劇的にみる見方を身に着けちまった監督が、正しさというものを大上段から迫るのではなく、人間臭さを忘れず、思想や統制に縮こまらずにどんどん広げていける喜劇的な見方、表現にこだわるのがよくわかる。

喜劇というものを通じて、戦争とは何か、人間とは何かを考えさせてくれる良書。

『ともあれ、「笑うのは人間だけである」という言葉にしがみついて、喜劇を目指そう。』

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紙の本

紙の本絶海にあらず 上

2015/06/14 09:16

理想の生き様

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国とは何か、市井の生活とどう関連があるのか。

生き様の中で何を大切にして生きるか。ただ自由を侵すものには対決するということ。
何かに束縛されたくはないということだけ。自分もそうありたいと思う。

「笑い声がいつか、嗚咽にかわっていた」
しびれるねぇ。

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紙の本

導入に最適

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こころを守るための「ゆがみ」に気づくことを目的として、自身の感情の振り返りと、そこに潜む認知のゆがみを把握するためのワークに取り組んだ。10ある代表的な認知のゆがみのうち、1.白黒思考、3.心のフィルター、6.拡大解釈&過小評価、7.感情的決めつけ(自分には何もできない)、8.すべき思考、9.レッテル貼り(会社の事務手続きはいつまでたっても全てを自動化できない)、10.個人化、などの複数のゆがみが自分に該当しそうだと思った。特に、1.白黒思考は、顕著にあてはまると感じた。
その他にも、自身の価値観を突き詰めて考えることで、自分のこだわっている「人に絶対に負けてはいけない」という強迫観念的な部分があることにも気が付いた。
この本を読むことから、療養を開始した。様々な本を読んで、この本で得たきっかけを、深めて、自分自身の特性に気づき、ほぐすことができてきた。
結果、今は、自分の人生の在りたい姿を描くワークまで取り組むことができた。
今後も、この本を定期的に見つつ、自分の凝り固まったところをほぐしながら、理想に向かって今を生き、体現していけたらと思う。

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