地蔵さんのレビュー一覧
投稿者:地蔵
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電子書籍偽りの戦後日本
2015/08/31 01:04
戦後日本と現代の政治状況について
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日本の政治状況は、戦後一貫して米国従属で動いており、
これを逸脱しようとした政権、政治家は、いつの間にか排除されてしまう。
それも、「米国の意思」でありながら、日本国内の様々な圧力の結果として。
現代日本の政治状況の諸問題、一見不可解な政治の動きも多くがこれで
説明される。
現在の政権においても同様に、米国の対中国地域安全保障をアウトソーシング
するため、「集団的自衛権」をゴリ押しで実現しようとしている。
ウォルフレン氏、白井氏とも上記の主旨で論を展開しており、
大変興味深く面白く読めた。ただ、対談という形式から、
話題が多岐にわたるものの個々の論はそれほど
深い内容までは至っていないように思えた。詳細をより深く
理解するには、白井氏「永続敗戦論」、ウォルフレン氏
「誰が小沢一郎を殺すのか」等の著作を読むべきだろう。
主旨とは多少逸れるかもしれないが、印象に残ったのは
対談後半の白井氏の発言:
「結局のところ現代の社会においては『平穏に買い物ができる生活』が
何よりも重要...そうした世界観を持った人々にとっては、デモなど
単にうるさいものでしかありません」
これは確かに事実であり、学者や評論家はこれに絶望してしまうだろうが、、
政治家や一般人は、ここから出発せざるを得ないのである。
それが理想的な方向に行くのか、堕落していくのかは、結局
皆が何を望むかによるのだが。
電子書籍桐島、部活やめるってよ
2017/01/02 21:42
桐島について
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以下、ネタバレになるが。
桐島自身について、直接は殆ど明らかにはならない。
桐島が部活を辞めた理由も明確には記述されない。
描かれるのは桐島の周りにいる高校生達の、
閉塞した日常の中での心の動きであり、桐島の退部?は
そこに起こる出来事の一つでしかない。
おそらくはこの作品の主題は、高校生達の
厳しく辛く危うい社会生活であり、その中身も悩みも
殆どが、高校という空間に閉じ込められた人間関係で
ある。それはある部分確かに幼稚でもあるのだが、
現在の成年のものと、本質的には同種だと思う。
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