バムジーさんのレビュー一覧
投稿者:バムジー
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マルコとパパ ダウン症のあるむすことぼくのスケッチブック
2018/03/14 23:49
読んでいるうちに自分が変わっている
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友人にダウン症の子が生まれました。初の赤ちゃんが生まれたのにずっと私に黙っていて、知ったのは半年たってから。
「なぜ黙っていたの?」と問うと、
「なんだか言えず、これからどうしようかとずっと考えていたんです」と彼は答えました。
彼に、2月に出たばかりの本を紹介したくなりました。「マルコとパパ」という本(絵本のような本)です。スペイン・バルセロナに住むグスティさん一家のお話です。グスティの家は、夫グスティ、妻アンヌ、長男テオ、そして次男マルコの4人家族。次男マルコがダウン症でした。本の書き出しです・・・・・
『何年かまえ、ぼくは宇宙だか、おおいなる存在だか、そういったものにねがいごとをした。どうか「無償の愛」を経験させてください、ちっぽけな、まがいものじゃなくて、ほんものの愛をって。』
まがいものじゃあない次男マルコが誕生します。すると・・・・
『マルコはうまれたとき、ぐんたいをごっそりひきつれて、ぼくの城にせめこんできた。』
ショックを受けた父グスティは・・・・
『かみさまなぜですか 絵なら やぶりすてられる。消して、もういちど かきなおしてもいい。(中略)だけど、子どもは…… ほんものの子どもは そうはいかない。』
父グスティは大きな声で叫んでしまうのです。
『こんなのうけいれられない』
それが、こう変わります。
『このほうがよかった、いや、これがいちばんだ、とわかったんだ!』
グスティが悩んでいるとき、「わたしたちは、いろいろ教えられるだろうし、それは素晴らしい経験になるだろうって。」言う、「なんの」問題もなく受け入れる妻アンヌ。
「べつにいいよ、マルキート(マルコ)が赤くたって緑だって青くたって、メタリックだって毛むくじゃらだって。ぼくには、いつだって、世界一の弟だもん。」と言う長男のテオ。
「うけいれる」とは、さしだされたものを、じぶんからよろこんでうけとることだ。
本全体からかおる紙とインクのにおい。そじて作者パパ グスティのおびただしいスケッチ。ページをめくるたびに読者も自然にマルコを受け入れ、気持ちも変わっていることに気づく。
『いいんだ!この子はこのままで!』
花のある遠景 写真集
2015/11/15 12:46
西江先生の遺書
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先生の最初の「花のある遠景」を買ったのはもう40年も前。
表紙の黒とピンクと青色の写真が印象的だった。それは
知りたかった文化人類学でなく、詩集のような本だった。
それからずっと先生のその方向はぶれなかった。
そして最後も、同じ名の写真集・・・・めくる一枚一枚が
言葉よりも鮮明に何かを語りかけてくる。
先生の本をもう一度最初から読み返してみたい。
鬼の首引き
2018/10/14 20:19
民話が井上さんの絵で甦る
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みんなが知っている有名な民話ではありません。お話だけ耳で聴いたら、この絵ほど豊かにイメージできないと思います。赤鬼のむすめが初めて人を食べる「お食いぞめ」。若者の武者になかなか噛みつけないむすめがほんとうにかわいいのです。親鬼も仲間の赤鬼たちもとてもあたたかく、ユーモラス。全く異なるさまざまな画風をもつ井上洋介さんの最も素晴らしい系列の作品だと(私は)思います。最後のページのツーショットが秀逸。みごとなラストです。
あさになったのでまどをあけますよ
2017/02/04 01:03
荒井さんの描く「山」
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「あさになったので まどをあけますよ」作・絵:荒井良二:偕成社、は同じ作者の「きょうはそらにまるいつき」の姉妹本です。この絵本の良さは手に取り、めくってみないとわかりません。見てすぐに買おうと思いました。内容は、2冊合わせて、「世界中に朝が来る、夜になって月が皆を照らす」というだけです。テーマは「平和」。朝版も夜版も荒井さんの描く山の姿がポイントだと思います。
きょうはそらにまるいつき
2017/02/04 00:51
ふつうの平和
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絵本の世界は深く、広く計り知れません。日本の絵本だけでも新しい絵本が次から次へと出てきますし、世界の絵本となると星の数。昔の本でも私にとって初めての本も毎月現れます。というわけで、子どもにもいいけれど大人もどうでしょうかという絵本を紹介します。「きょうはそらにまるいつき」です。出あってすぐに惹かれました。内容は、世界中に夜が来る、夜になって月が皆を照らすというだけです。テーマは「普通の平和」ということでしょうか。大切に、毎日めくりたい絵本です。
あかい ふうせん
2016/02/24 00:34
あかちゃんととみどりちゃん
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なんといっても表紙の、緑をバックにした赤い風船でしょう。0,1歳の赤ちゃんでもこのコントラストと色彩は頭に残ると思います。イエラ・マリの最高傑作だと思います。あおくんときいろちゃんも次に読んで(見て)いきたいですね。
ごはん
2015/10/17 21:58
開いてびっくり。ユニークな絵本。
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何の本かと開いてみると、めくるたびに「○○ごはん」が次から次へと出てきます。日本人が食べるフツーのごはんがほとんど出てきます。では料理の本か?違うんです。絵本です。料理なら写真でしょうが、写真は一枚も出てきません。絵本だから誰でもおいしく感じるんでしょう。ごはんはひとりひとりの頭と体の中にあるのだから。絵本ていいなあと改めて思いました。
きんぎょが にげた
2015/09/10 00:35
必読基本絵本
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膝の上にちょこんと座って、にげたきんぎょを追いかけるわが子(孫)の目。1ページめくるごとにきらきら輝きます。最後のページを見たときの困惑の表情もぜひ写真で撮っておきたいです。どの子にとっても必読の絵本で、これに代わる絵本はなかなかないです。
きょうのおやつは
2017/02/09 17:29
宝物にしたい1冊
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なにはともあれ最初から本を垂直に立てながら
見ていけばいいだけです。
不思議な立体感の世界にすーっと入りこみます。
思わずこどもたちはあーっと声をあげます。
類書がそれからいくつか出ましたが、
この「きょうのおやつは」が最高だと思います。
小さい子が手で触ると指紋だらけになってしまいますからやはり
年長さんあたりからでないとむずかしいか?
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