つかもさんのレビュー一覧
投稿者:つかも

カルピスをつくった男 三島海雲
2022/06/29 16:46
カルピスが飲みたくなった
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60代の私にはカルピスはしゃれた飲み物で、センスのいい人が作り出したんだと思っていましたが、なんと浄土真宗本願寺派の僧籍をもつ苦労人でした。関西でも、京都や神戸、大阪という大きな街ではなく箕面(みのう)や伊丹というローカルな場所で貧しい子供時代を過ごした人がモンゴル高原でカルピスのもととなる飲み物に出会う話は壮大です。モンゴル高原が中国共産党の指導によってどんどんと変わっていく様子も分かります。中国がモンゴルの文化や民族を認めず、豊かな草原で営まれる遊牧の文化を中国化していく様は現代の習近平中国とも重なります。モンゴル現代史の一端が垣間見られる本です。

新もういちど読む山川世界史
2018/08/25 22:10
勉強しときゃよかった!
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なんで高校時代にしっかり勉強しなかったんだろう?もったいないことしたなぁと、改めて思います。

あの日、松の廊下で
2022/06/29 16:31
こういう解釈もおもしろい
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兵庫県民の私は絶対悪の吉良上野介、気の毒な浅野内匠頭、忠義一徹の家臣団という図式が普通であり、当然であり、疑うべくもないことでした。しかし、こんな解釈もあるんだ!とワクワクしながら読みました。確かに過剰に美化された赤穂浪士の討ち入りですが、ここまで人間レベルの思いややり取りにまで掘り下げられると、「そうかもしれませんなぁ」と思っていしまいます。梶川与惣兵衛の描き方も新鮮です。井上ひさしの『不忠臣蔵』の与惣兵衛とは真逆で、どちらも小説の醍醐味を覚えました。気になることは浅野内匠頭の関西弁。赤穂は関西弁というより、播州弁じゃないのかな?と兵庫県民は思います。「ボケ!」というようりも「ダボ!」が日常語ではなかったかなぁ。まったくの史実ではなく、たくさんの創作が入った時代小説。とても良い時間を過ごすことができました。

笑う子規
2016/01/18 22:09
こんなにおもしろい人だったんだ!
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正岡子規といったら、俳句、短歌の大御所で、肺結核で気むずかしい人ーという印象でしたが、ホントはユーモアたっぷりの楽しい人だったんでしょうね。プッと吹き出してしまう句も紹介されています。目からウロコが落ちました。

同志社大学神学部 私はいかに学び、考え、議論したか
2015/10/23 22:35
1970年代の熱
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団塊の世代の少し下。学生運動もやや下火になりかけている頃の大学生は熱かった。入試にもヘルメット学生が大挙押し寄せ、機動隊に守られながら入試会場に入り、試験中もアジ演説を遠くに聞きながら問題と格闘した世代にとっては懐かしくもあり、また今の自分の問題意識の低さに「年を取った」とため息をついてしまう、そんな本です。

新宿駅最後の小さなお店ベルク 個人店が生き残るには?
2015/10/17 08:29
近くにあればいいなぁ
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関西人、神戸の人間にとって新宿駅周辺の人混み、スピードにはついていきにくい。そんな中にベルクのようなお店があるのは奇跡のように思えます。お客さんに対して、食材に対してこんなにスタッフみんなが「思い」をもって商品を提供しているお店があるんですね。神戸にもあるのかなぁ・あればいいなぁという思い出読み終えました。

天皇の「代替わり儀式」と憲法
2020/02/19 10:26
知らないままでいいのか?
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「令和」になって日本中、慶びムード一色ですが、大嘗祭の宗教性やそれに国費(税金)を使うことに何ら疑問を感じていない様子に不安を感じます。大嘗祭を国費で行うことが政教分離の原則に違反していると声を挙げたのが(政党は別として)キリスト教関係者だけと新聞は報じていました。安倍政権のもとでかつての国家神道のようなものが復活してくるのではないかと心配です。これまで安倍内閣に所属した何人もの閣僚からは「教育勅語」の有用性が語られました。
そんななかで、本書は皇室と宗教(神道)行事についてわかりやすく解説してくれています。日本人は宗教に関しておおらかといわれますが、おおらかでいることと、信教の自由を侵しかねないことがらを見過ごしておくこととは違います。何を信じるかは個々人の自由ですが、今一度、天皇、政府(自民党)と宗教(神道)の関係を理解しておくことが必要であると思います。本書はそのための良い手引きであると思います。

日本宗教史
2018/08/25 22:12
入門書に最適
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宗教史を学問対象にする人も、教養として読む人にもちょうど手ごろな本。

クイズでおぼえるサッカールール
2018/08/25 22:07
侮れません
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選択問題でルールを確認するやり方は、特に審判初心者にはぴったりと思います。初心者向けですが、侮れません。

サッカーレフェリーズ 2017/2018
2018/08/25 22:04
初心に返る
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審判歴ウン十年の人に限って間違うこと、よくあります。いつの間にか我流に陥っている場合あります。特に少年や中学生の試合を審判する「ベテラン審判」さんに、初心に返る意味で読んでほしいです。

ぼくらの近代建築デラックス!
2016/01/18 22:14
ゆるーい建築本
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難しい専門用語なしで、筆者二人の100パーセント主観による近代建築案内。筆者の好き嫌いがはっきり文章に現れているところが大変好ましいと思います。

ヘンな論文
2015/10/18 09:43
こんなエネルギーが本当は大事なんだろうな
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どうでもいいようなことに傾ける情熱。当人以外は何ら価値や重要性を見いだせないことに愚直に取り組む姿勢こそ「学問」の神髄ではないかと思います。

おいで、一緒に行こう
2015/10/17 08:23
かわいいだけでは飼えません
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犬や猫がネットで売られている今日、命というものの扱いがあまりにも軽い。犬、猫は自分の都合で買う物ではないでしょう。家族を迎え入れる、子供が生まれることと同等のこととしてとらえられないのであれば、飼ってはいけない。身近な動物を取り上げた本書は大人よりも子供に読んでもらいたいです。

第2図書係補佐
2015/09/17 21:08
又吉は、賢い!
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又吉って、非常にクレバーな人だと、この本を読んで感じました。お笑い芸人と芥川賞というギャップが話題になっていますが、底力のある人だということがこの本で分かります。芥川賞受賞は実力で勝ち得たことがあらためてわかりました。

宗教で読み解く日本史 理由がわかって全体像が見えてくる
2020/02/19 10:07
歴史はいつも宗教がらみ
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世界情勢、歴史は常に何らかの宗教が関係しています。そのことに日本人の多くはあまり気づいていないように思います。政治史、行政史、文化史とさまざまなジャンルから歴史を見ることが本物の理解には必要不可欠と思います。そんな中で宗教を切り口にした本書は単なる政治史、文化史ではなく、人間の活動には常に宗教の対立や打算がはたらいているということを教えてくれます。文末に「~だと思われます」「~ではないでしょうか」という表現が多いことが「確信ある内容と違うの?」と感じる部分ではありますが、これまでの歴史理解に深みを与えてくれました。