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  3. くりくりさんのレビュー一覧

くりくりさんのレビュー一覧

投稿者:くりくり

212 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

この世界の片隅で

紙の本この世界の片隅で

2017/09/03 20:14

「この世界の片隅に」のヒットから良書復活

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

映画「この世界の片隅に」がロングラン上映されている。それにあやかって、1965年初版の岩波新書「この世界の片隅で」が復刻された。
タイトルは似ているが似て非なるものである。
岩波新書は、広島被爆後20年が経過して、被爆者が世界の片隅に追いやられているのを掘り起こしたもの。国の責任で被爆者援護をさせていこう、原水爆禁止の運動を作っていこうと運動する人たちが、見捨てられた被爆者の困難なくらし、被爆の後遺症に苦しむ人たちの生活を聞き取りで書き著している。
広島の被差別部落の被爆者、親を亡くした「原爆の子」たち、当時「海外」扱いとなっていたアメリカに占領されたままの沖縄の被爆者の苦難、被爆の人体への影響を研究する機関として広島におかれたアメリカのABCCが被爆者に対する治療も行わずに被爆者をモルモットとして取り扱う様子が被爆者の聞き取りと運動への参加を呼び掛ける運動団体によって明らかにされる。
映画「この世界の片隅に」も市井の人々を著していることは同じだ。映画の市井の人を著すこと、戦争の悲惨さを語り継ごうとする努力は本書とも相通じるものである。本書の人々の活動・運動なくして、核兵器の恐ろしさが世界に広められることはなかったであろう。
いまもなお、被爆に苦しむ人たちがすべて救済されているわけではない。

国連ではさきごろ核兵器禁止条約が採択された。条約の制定過程の議論の中で、。「ヒバクシャにもたらされた苦痛」との一節を前文に入れ、人道的見地から核兵器の存在を否定する条約が誕生した。広島・長崎の被爆から72年もの年月がかかってしまった。
核兵器保有国がこの条約の交渉会議に参加していないばかりか、被爆国の日本も参加しなかった。
このことに対する憤りは日本国民すべてが共有しなければならない。

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紙の本

アベノミクスによろしく

紙の本アベノミクスによろしく

2017/10/18 08:16

景気良くなったのは一握りの大金持ちだけ。私ら実感できないもんねアベノミクスの成果

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

安倍首相、突然衆院解散しましたね。
街頭演説で強調しているのが、アベノミクスの成果。
景気が良くなったと言っているのだが、何とも実感がないんですよ。庶民は。年金積立金の利益がたんまり出ていると言っているが、じゃあなんで保険料が毎年上がっているのか、年金給付が削られているのか、いま、政府筋では年金保険料を25%ぐらいにしなきゃならない、75歳支給にしなきゃならないとか言っているらしいし。
消費税あげて子どもにお金を使います。と言っているが、保育所が増えている実感ないし。
いったいどうなってんの、そんなにできるならどうして、みんな困っているのに、政権取ってるときにできないんだろう。不思議だらけだ。
それにこたえるのが本書だろう。安倍さんのウソが暴かれている。
もっと早く出版してよ。選挙終わってから読んでんじゃ遅いんだよ。
本書はアベノミクスは失敗と断罪。
景気は「国内消費は戦後最悪の下落」「年金積立金は外国の投資家の食い物になっている」GDPは「かさ上げされた」儲かっているのは株などバンバン買える大金持ち、要するに大企業と資本化だけが空前の好景気で、庶民はひーひー言っているということだ。これなら実感できるよね。
さらに怖いのは、選挙後、ブラック企業合法化、残業代ゼロの労働法の改悪、非正規と正規の格差を固定化する法律の成立を狙っている安倍さん。さらに、庶民を絞り上げて、大企業や大金持ちを儲けさせようとしているんだとか。
みんなアベノミクスについて真剣に考えた方がいいよ。

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紙の本

知ってはいけない 隠された日本支配の構造

日本人のプライドもズタズタだ

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

なぜ、日本はアメリカのいいなりなのか、占領下の戦争協力体制が継続しているからなのだ。アメリカの軍用機は日本のどこをとんでもよく、どこでも基地をおいていい。米兵が犯罪を犯しても日本の法律では裁くことができない。これらのことは知っていたのだけれど。月2回米軍と日本の高級官僚が打ち合わせをしているとか憲法前文の恒久平和の部分は大西洋憲章が大元であったというのは目から鱗が落ちるものでありました。
知ってはいけないと言われれば知りたくなるもの。知ってしまったら、日本人のプライドもズタズタだ。でも知らなければ 馬鹿にされているも同然。しかし、知っていても怒らなければさらにバカだろう。

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紙の本

スノーデン日本への警告

紙の本スノーデン日本への警告

2017/04/20 22:40

政府にプライバシーを握らせてはならない。

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2013年6月、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在が暴露された。イギリス・ガーディアン紙にアメリカの最高機密情報を提供したのがたったひとりのNSA(米国国家安全保障局)職員であり、当時29歳の若者スノーデンだった。
本書は、昨年東大で行われたスノーデンも参加したシンポジウムの記録。アメリカが自国は元より他国の個人情報をすべて記録保管していたという事実、今、わたしがこうしてネットを利用していることもすべて記録している事実、携帯電話を持つことによってプライバシーはない事実が明かされる。
そして、個人を監視するこうしたシステムは、9・11テロを契機に行われるようになったことが、監視者としての仕事をしていたスノーデンから語られる。
今、テロ対策のための法律が国会で審議されているが、日本も同様の社会となってしまうのだろうか。
スノーデンは語る「プライバシーは自分が自分であるための権利」「プライバシーは力である」「言論の自由やプライバシーの権利は社会全体に利益をもたらす」「権利は弱い人を保護するために存在する」
共謀罪とも言われているらしい日本のテロ対策法案だが、政府にプライバシーを握らせてはならない。

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紙の本

新聞記者

紙の本新聞記者

2017/10/25 20:44

望月さんのような姿勢で報道に携わる人が増えてほしい

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

菅官房長官の記者会見で加計疑惑を追及する質問をし続ける女性記者で、一躍有名になった望月さん。私は、武器輸出の問題点を指摘した著作を読んでいたので、さぞかし、左翼系の人だと思っていたのだが、本書を読んで、良い意味で、「ちょっと違ったな」と思った。国民が知りたいと思うことをとことん追求する、権力の横暴や不正を許さない記者の矜持を持った仕事に対する姿勢が、望月さんの原動力であることがよくわかった。

報道はプロパガンダであってはならない。しかし、弱者に寄り添い、権力の暴走を防ぐうえで、真実が報道されることが求められる。今、どのテレビを見ても権力者の意向を忖度する報道が散見される。そして、国民に考えさせないような操作もなされているように思う。
その私が感じている事が、本書では望月さんの経験から語られている。真実を報道しようとする者への権力の脅し、予定調和の記者クラブ制度、権力の広報機関であるかのような新聞社からのひぼう中傷。実際に望月さんが体験したことであるから真実味がある。

先の衆議院選挙でも、政党の勢力図に対する報道ばかりで、自民党の9条改憲、教育無償化という国民にとって重大な公約に対して吟味するような報道はほとんどなかった。「改憲」を問う歴史的な選挙であるにも関わらずだ。加計問題も選挙報道では一旦休止常態。私は、「このまま追及されないんじゃないの」と今思っている。

望月さんのような姿勢で報道に携わる人が増えてほしい。本書の中でも、記者クラブで「しつこいほど食い下がる」望月さんに批判的な記者ばかりでなく、応援する人も出てきたという部分に、マスコミも腐りきってはいないなとうれしく思う。

報道ステーション、ニュース23、クローズアップ現代と次々に権力に立ち向かい、市井の人々の実態を報道してきた番組のキャスター降板が続いた。望月さんは報道の矜持を貫いて活躍してもらいたい。東京新聞は望月さんを守って頑張ってもらいたい。

本書は報道とは何かを考える上で、また、現在の日本の報道現場を知る上で良書。
その一方、女性が報道現場にいることで、女性の視点で報道されることの大切さも、伊藤詩織さんの事件の取材を通して語られる。
何より、子育て、母の死を看取りながら仕事もという場面では、おそらく、働く女性たちに、エールが送られるものになっている。
「1粒で何度もおいしい」中身である。

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紙の本

ナチスの「手口」と緊急事態条項

麻生太郎氏が言うように[いつのまにか]ってやつだ

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

8月29日、麻生太郎副大臣が自らの派閥の講演会で、「何百万人殺したヒトラーはいくら動機が正しくてもダメだ」と言ったのだとか(時事通信)。まるでホロコーストの動機が正しかったといわんばかりの放言。いや放言ではない。この発言には確信を持ち、ナチのような独裁政権の実効を狙うものである。麻生氏は2013年安倍自民党が政権に就いた時にも「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか誰にも気づかれずにナチスの憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうかね」と発言して撤回している。
撤回すれば発言は消えるものではない。そう思っているということである。そしてまた同じことを言う。
どうしてこんな恐ろしい人たちに政治を託してしまったのだろう・・・
本書は、つい先ごろまで自民党が主張していた「緊急事態条項」を設けて、首相に全権委任する憲法改正の危険性を「ナチスの手口」と比較して憲法学者とドイツ史研究家が対談したもの。
緊急事態条項は災害が多い日本では受け入れられやすいと踏んでの提案だ。これに騙されてはいけない。緊急事態条項からナチの独裁が始っているからだ。
まさに麻生太郎氏が言うように[いつのまにか]ってやつだ.こわい。

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紙の本

あたらしい憲法草案のはなし

紙の本あたらしい憲法草案のはなし

2016/09/03 17:08

今の憲法を自民党のいいなりに変えると、大変なことになっちゃうんだな―

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

参議院選挙後、衆院も参院も改憲したい政党の議席が改憲の発議ができる3分の2以上を占めた。
なぜ改憲する必要があるのか、みんな考えたことがあるのだろうか?なぜ改憲したいのか、その真相を「自民党の憲法草案」から読み解くのが本書。戦後教科書の副読本として普及された「新しい憲法の話」の装丁と挿絵のパロディであるが、自民党の改憲の狙いが恐ろしい。
新しい憲法の3原則は1.国民主権の縮小、2.戦争放棄の放棄、3.基本的人権の制限だ。もちろん自民党の草案にはそんなことダイレクトに書かれてはいないけど、読み解くとそうなるんだよねこれが。今の憲法を自民党のいいなりに変えると、大変なことになっちゃうんだな―

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紙の本

告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実

23年も総括されなかったカンボジアでの警察官の犠牲、国際貢献のあり方。しかし、いまこそ、真摯に検証していくことが求められている

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

カンボジアPKOは、「自衛隊を初めて海外派遣する」ことに国会でも反対である野党と推進与党の間で激しい攻防が行われた。このとき、野党は最後「牛歩」戦術で対抗したが、数の論理でPKO法案は自衛隊の派兵も含めて可決成立した。そもそも、賛否は「自衛隊の派兵」を問うものだった。憲法9条に違反するからだ。しかし、カンボジアPKOで犠牲になったのは文民警察官だ。タイトルにある「あるPKO隊員の死」は警察官のこと。自衛隊と違って武器の携行を許されず、停戦後の総選挙に向けての活動を行うものだった。文民警察官はなぜ死ななければならなかったのか・・・この真実、現地での活動が元隊員の日記、インタビュー、ともに活動した海外の警察官や兵員へのインタビューで23年たって初めて明かされる。
「国際貢献」といえば聞こえはいいが、読み進むと国家の見栄の張り合いで、派遣警察官はただの「駒」だ。大前提の停戦は崩れていて、戦闘状態であることも明らかとなる。そのことが日本には伝わらず、いや伝わりつつも、あえて撤退させなかった。日本人の命が軽んじられている様が苦しい。しかし、派遣された警察官は最後まで職務を全うしようと様々な工夫をしている。
南スーダンで自衛隊員が派遣された。「戦闘状態」の日報が隠されていたことが最近でも問題になった。
初めてのカンボジアPKOでの犠牲が、生かされていない。告発の中でひとりの警察官はポルポト派に拘束されそうになり銃口を向けられたが、「武器を持っていない」ことが命拾いをしたと告白している。死亡した警察官は、攻撃を受けた車両に乗っていた外国人兵隊の発砲が引き金となって集中攻撃されたことも本書の取材で明らかになっていく。
いま、集団的自衛権行使ができることとなり、海外に自衛隊が派兵されることが可能となった。「駆けつけ警護」で武力行使をすれば、戦闘状態に油を注ぎ国際貢献どころか、自衛隊にも派遣された国の人々にも多くの犠牲を出すだろうことが予測される。
23年も総括されなかったカンボジアでの警察官の犠牲、国際貢献のあり方。しかし、いまこそ、真摯に検証していくことが求められている。
証言をし、インタビューや日記を公開した派遣された警察官の勇気に感謝。犠牲者高田さんに合掌。

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紙の本

歴史に「何を」学ぶのか

紙の本歴史に「何を」学ぶのか

2017/08/14 09:58

本書の読み方として、「おわりに」を読んでからはじめにに戻って読み進めていくといいのではないかと私は思う

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

戦後72年。第2次世界大戦を実感として語れる人は残り少なくなった。
8月15日を前後して、NHKは戦時下の状況を連日のように放送している。民放が、8月15日をすでに無視する中で、NHKの歴史の事実に学ぶ姿勢は、今後も大切にしてもらいたい。
本書は、歴史に「何を」学ぶかを問いかけている。
「過去はじつはわたくしたちが向き合っている現在、そして明日の問題につながっている」「いま私の周りには、自己を正当化し、歴史を公正に学ぶことを『自虐史観』と排する人が少なくない」何たることかと・・・終戦の経緯を「日本の一番長い日」としてノンフィクションを著した著者が、戦争に至った経緯を明治維新前からとき起こし、戦争の愚かしさを再び語る。
いま語るその決意は、「おわりに」に書かれている。ヒトラーが台頭した1930年代からの様子は、今の日本の状況とよく似ていることにも気づかされる。
本書の読み方として、「おわりに」を読んでからはじめにに戻って読み進めていくといいのではないかと私は思う。

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紙の本

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

彼が感じたキューバは私が感じたキューバと重なる。人々が幸せなのだ。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2016年の夏、一人でキューバへの旅を思い立つ若林さん、私はやはり同じ年の暮れにキューバを旅する。若林さんは何をキューバで感じたのかそのことに興味をひかれて読む。
キューバは、東西冷戦がなくなりグローバリズムの中で資本主義がのしていく世界のなかで、ただ一人孤高に平等主義の社会主義を貫いている国だ。
いつもとは違う世界があるはずだ。
滞在はわずかに3日。けれども、タイトルとなったカバーニャ要塞の野良犬にキューバを象徴してみるように、彼はその視点でキューバを眺めている。彼が感じたキューバは私が感じたキューバと重なる。人々が幸せなのだ。
表紙の写真がいかしている。

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紙の本

赤狩り 1 THE RED RAT IN HOLLYWOOD (ビッグコミックス)

ハリウッドの赤狩り、その人間模様や映画作品も解説する意欲作

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

第二次世界大戦後のハリウッドの赤狩りを描く。
赤狩りは冷戦下アメリカで始まった。第二次大戦では、ナチスドイツに対抗してアメリカとソ連は手を組んだはずだった。しかし、戦争終結後この2大超大国が覇権を争う冷戦期になると2つの大国では思想統制が強まった。アメリカではこうした中、共産主義の排除を目的に赤狩りが始まる。ハリウッドは大衆の耳目を集めるためスケープゴート的に標的にされた。
第1巻目は、その始まりの背景、「アカ」と呼ばれたハリウッドテンの法廷闘争の始まりを主軸に、盗聴など卑劣な方法で情報を収集するFBIなどの動き、ハリウッドテンを代表する脚本家ドルトン・トランボが書いた映画「ローマの休日」などに焦点が当たる。トランボは、赤狩りで映画界から排除され、『ローマの休日』を友人の名前で書く。ローマの休日がトランボ脚本であったことは、トランボの死後に発覚する。これらの経緯は「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」と題して2015年映画化されている。本書では主演の」オードリー・ヘップバーン、ワイラー監督にもスポットライトをあて、「ローマの休日」を重層的に描いているところも読みどころだ。縦軸は赤狩り、横軸は「ローマの休日」「エデンの東」「猿の惑星」の映画作品という構成で話が進んでいくことがイントロからわかる。
「赤狩り」時代に迫るとともに、その人間模様や映画作品も解説する意欲作。

今なぜ、ハリウッドの赤狩りをテーマにしたのか? 
私は、やはり作者の問題意識は、赤狩りと同じ状況がアメリカや今の日本に忍び寄っているという認識があったからではないかと推測する。アメリカ国家による盗聴システムがスノーデンによって暴かれた。日本では共謀罪が成立した。北朝鮮の脅威をあおる権力者におもねるマスメディアなどなど。「市民の自由、表現の自由が奪われてはならない」そんなメッセージが聞こえてくる。

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紙の本

縮小ニッポンの衝撃

紙の本縮小ニッポンの衝撃

2017/07/30 16:24

少子高齢化、人口減がこんなに怖いことになるなんて・・・

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

日本の人口は2053年には1億をわり、これから50年間で約4千万人が減るのだという。その間急速な高齢化が進む。これがすごい怖いいことなのだということが本書を読むとよくわかる。
過疎化という言葉は地方都市のものかと思ったが、池袋も将来、消滅するかも。都会は地方から仕事を求めて集まる場所だったが、仕事はあるが非正規労働などが多くなり、家族が養える労働でないために一生独身者が増えて、少子化のために都市が消滅する、しかも死ぬ時は孤独に死んでいく。怖い・・・

財政破綻1号の夕張市の事も怖い。
ほとんどの施設が閉鎖もしくは廃墟と化しており、自治体が手を打てずに街の縮小が始まる。炭鉱から観光へと大きく舵を切り、不適切な会計処理を行った首長や市の行政当局にあるのか、石炭など国策で翻弄した国にあるのか。いずれにしても最大の責任者が直接責任を取らない政治の仕組に怒りを感じる。

島根県のいわゆる過疎の町は、当たり前の公共サービスが提供されず、自治体は住民の共同組織に、公共サービスを自分たちでやれとわずかな金を渡し丸投げする。70,80歳の住民にだ。怖すぎる。

そもそも、少子高齢化が国民の責任なのか、産めない施策を政府が進めてきたからではないか、一極集中の施策が現在も進行しているが、例えば、最低賃金だって地方と東京では200円以上の開きがあるのだ。東京で働きたいと思っても仕方がない状況が作られている。農業では暮らしていけない状況が作られている。政治の責任だ。財界言うなりの雇用政策を進めてきて非正規を増やしているのも国の責任だ。保育所待機児ゼロの約束も反故にされたし。
こんな怖い思いをさせるなんて、しかし、そんな政治家を選んだのは私達だということも怖い。

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紙の本

日本が売られる

紙の本日本が売られる

2018/10/20 07:21

すべての国民に知らせなければならない内容。今、すぐの必読書

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「貧困大国アメリカ」シリーズがベストセラーになった堤氏の今回の視点は、私たちの暮らす日本に向けられている。
 アメリカでは、保育も介護も学校も病院も全部贅沢品。ニューヨークでのインタビューでジェラルドは「売国政府が、俺たち国民の生活に値札をつけて、ウォール街と企業に売りまくっているから」だと言う。
 日本でもニュースでは報道されないが、大切なものが次々に売られているという。それは、水・土・種・森・海など国土の基本的なものから、生活に必要な機能の労働・仕事・学校・医療・介護も、そして、ギャンブルで直接金まで吸い上げられようとしている。その驚愕の実態が、政府によって行われているのだ。
国が行う「規制」は、国民生活を規制するものではない。国民のために暴利をむさぼるものへの規制だ。「規制改革」が国民にとって「良いこと」だと思ったらとんでもないことになる。「愛国心」を国民に説く安倍首相こそグローバル企業のやりたい放題に国の大切なものをたたき売りしている「売国奴」だ。
「グローバル化」が世界的視野でと、やはり「良いこと」だと思っていたら、外国企業に、いつの間にか日本の暮らしや命の重みまで乗っ取られることになりかねない。
グローバル化の中で、売られたものを取り返す各国の活動家達の戦いも巻末に紹介されている。
ニュースではほとんど流されないからこそ、「日本が売られようとしている、売られている」実態を本書で多くの人に知ってもらいたい。今すぐの、必読書。

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紙の本

スノーデン監視大国日本を語る

紙の本スノーデン監視大国日本を語る

2018/09/15 12:55

スノーデンの告発以来、ただスマホを持っていることを怖がっていた私だが、ちょっと展望が開ける話が聞けて良かった

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルが「スノーデン」に偏っているな。
これまでスノーデンが告発してきたことから、なにか新しいことが語られると期待して本書を購入することはお勧めしない。

本書は、2017年10月に自由人権協会が70周年を記念して行ったシンポジウム「デジタル時代の監視とプライバシー-市民によるコントロールのために」を記録したものだ。
冒頭スノーデンは政府の監視システム施策を可視化するために政府が恐れる強力な組織と、政府の監視を破る技術の進歩の必要性を説く。スノーデンは語る「今日安全なシステムがないからと言って、将来実現しないわけではない」と。現在スノーデンは、政治に関わることなく、エンジニアとして安全性の高い通信環境の開発を実現するために力を注いでいるという。

さて、こうした現実を受けてシンポが進む。
デジタル時代のプライバシーの保護のために、今、何をなすべきか。
アメリカの世論調査では、安全と自由を引き換えにしても良いと答えるという。シンポジストの一人スチーブン・シャピロは、「安全と引き換えに差し出すものは他者の自由である」と指摘する。
プライバシーとは何か。ジョセフ・ケナタッチは「妨げられることなく自由に人格を発達させる権利」であると指摘する。人格を発達させる権利は3つありプライバシーはその一つ。他の2つは情報にアクセスする権利、情報を発信する自由だ。この3つが十分に保障されて初めて人格は自由に発達させることが出来ると説く。人格発達の権利は、あらゆる基本的人権の根幹。ケナタッチは、日本国憲法13条の幸福追求権と人格発達権を結びつけて議論することの必要性を指摘する。
また、ケナタッチは、大量監視はアメリカに限られたものではなく、国連安全保障理事国の5大国がアメリカと同じような技術を用いて大量監視を行っている可能性に言及する。さらにフェイクニュースにも注意が必要だと。
プライバシー保護が国境を越える問題となる中、監視システムに対する国際的な規制保護措置を法制化する必要性とそれを独立機関によって承認されるシステムの構築が必要だろうと提起する。監視手法の限定・どのような監視が許されるのか、透明性や情報公開も併せ持つものだ。ケナタッチは、化学兵器の使用禁止を例にとり、大量監視の市民コントロールも国際法のあらゆる分野の手段を組み合わせて監督と認可のメカニズムを補強することが求められていると指摘。

スノーデンの告発以来、ただスマホを持っていることを怖がっていた私だが、ちょっと展望が開ける話が聞けて良かった。

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紙の本

「値段」で読み解く魅惑のフランス近代絵画

「値段」も、絵画の楽しみもわかる

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

絵画の楽しみ
純粋に観賞する楽しさ
画家の人生や絵画に託した思い、技法の変遷を知ること
絵画を収集する楽しさ
本書では以上のことを総合的に解説している。

本書のタイトルは「値段」で読み解くとなっているが、画商である著者が好きな印象派の時代からのモネから始まりシャガールに至るまでの作家の生涯を紹介しながら作家の人生と絵画技法まで分け入って解説し、作家の絵画の最高取引額を付け足し的に紹介している。
「印象」派は悪口であったらしい。なぜなら「印象」とは当時仕上げ前の下書きを意味したから
印象派の画家は、お互い近く、切磋琢磨した様子も紹介されているがモネとルノワールが同じ構図の絵を描いても彼らの興味によってその印象が異なることを「ラ・グルヌイエール」を取り上げて紹介しているのも興味深い。
モディリアーニは貧困の中酒と薬に溺れて身を持ち崩したとこれまで認識していたが、彼は16歳のころから結核に感染していて、咳を鎮めるためにアルコールを飲むようになったことも初めて知った。
常に高値で取引されるピカソは多作であったから人目に触れることが多くなり、高額となっていったなどは、数が少ないから根が上がるのだろうと思っていた常識が覆される。
ピカソ74歳の「アルジェの女たち」は2015年1億7936万ドル(215億円)で落札されているが、1956年に売却された時の価格は21万ドル。60年の間に854倍になっている。

著者は収集する楽しさは個人として所有することに限らず、好きな画家の作品を見るために美術館を訪ねることも「収集」であるという。
そして、フランスからアメリカに移った現代美術は投機に一喜一憂するようになったと感じている。絵画の値段はその時の経済状況にも影響を受ける。プロフェッショナルといえども何が20年後に値上がりしているかは確実に見抜けないのだそうだ。

色彩が重要な印象派の紹介をしているのに、絵画の写真が白黒であったのは残念だった。

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