紀伊国屋梵天丸さんのレビュー一覧
投稿者:紀伊国屋梵天丸
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サバイバル英文法 「読み解く力」を呼び覚ます
2016/01/20 05:26
今からでも間に合う
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著書多数の有名講師による英文法の書であるが、どうも英文法をより合理的に身につける為の書という目的を超えて物事の考え方の本質を突く、その具体的事例として英文法学習が使われているような気さえする読後感であった。遥か昔の高校時代に読めていたらな。。と後悔しきりで、”I would be better at English now.” である。
VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む
2016/06/13 14:17
VR元年に相応しいタイムリーな一冊
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xx元年と言いながら、結局、忘れ去られてしまうトレンドの芽は沢山ある。今日的にトレンドの芽を考えると、IOT、AI、そしてこのVRが挙げられるだろう。これらの中で、VRが一番、現実のビジネスに近く、消費者に見える処に場所を見つけるのではないだろうか?このVR、そしてAR、MRと続くロードマップを示しながら、今日的な状況を的確にそして経緯を含めて示してくれている。本書で紹介されている吉田修平氏の『百見は一体験にしかず』の言葉に思わず膝を打つ。それでも、今日的な一冊として一読は価値がある。同じNHK出版新書の「メイカーズ進化論 本当の勝者はIoTで決まる」の併読もお勧めする。
多数決を疑う 社会的選択理論とは何か
2015/11/21 16:13
常識を疑う大切さ
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当然のこととして日頃使っている多数決という意見集約の方法がこんなにも問題を含んでいるとは!改めて常識を疑い、根本の仕組みを理解することの大切さを学ばせて貰った。また、スコアリングルールにも深い検討の裏づけがあったとは!本書は人間社会における意見集約に関してその課題を易しく解説してくれているが、理系の私にとっては情報システム等、工学的な仕組みへの応用も、もっと考えられると感じさせてくれた一冊だった。
2016/06/17 13:49
若い人よ、是非実践を
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一流の電通マンの様には行かないが、著者達とそんなに年齢が変わらないと思っている私にとって、これらのノウハウは腑に落ちるものばかりである。36個全てとは言わないが数えてみると25個は意識する或いは無意識に実践している。尤も、私はサラリーマンとして成功しているわけではないが、著者が示す「戦略気くばり」は若い人には是非実践して欲しい。
36個の内、珠玉の「気くばり」はなんと言っても、(20)だと思う。事例の様に接待の場所に限らず、間接的働きかけは信憑性を高め、効果を格段に上げるとして一般化できる。
「気くばり」とは少し離れるが、他で読んだ間接化による生き残りの心得を番外として紹介しておく。昵懇に成っている取引先の幹部を自分の上司に会わせる際には、決して件の幹部から自分のことを「○○さんにはいつも良くやって貰っています。」という様なな褒め方をしてもらわない様にお押さえておくべしというものである。その時、お願いしておく評価の言葉は「○○さんには、本当、かないません。」と自分がタフネゴシエーターであることを表現して貰うというものである。
勿論、人間的な親しみを込めた表現をするのだが、「○○、貴様どっちの見方か!」等と言う詮索を排除する為である。とかく上司は猜疑心が強い生き物だ。
炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学
2015/11/21 16:49
試して驚く
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別段、ダイエット本と言うだけではないが、炭水化物とは人類にとって一体、何なのかという視点から、糖質制限ダイエットも紹介されている。少し前にブームになっていたことも手伝って、これは試さねばと表計算ソフトを使って、毎朝の計測値をグラフ化しながら60日継続してみると、何とBMIが28.1から25.3へと約8Kgの減量に成功した。
しかも、確かにストレスを感じずに実行できている。自分の体で体験してみるとその説得力には絶大なものがある。尤もここ1週間以上、足踏み状態が続いているのだが。。。 「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」の併読もお勧めしたい。
世界を破綻させた経済学者たち 許されざる七つの大罪
2016/01/04 08:21
キャッチーな標題だが中身はすこぶる充実
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主流派経済学が示す7つの「考え方」を批判し、結果としてイデオロギーとして主張される「美しい経済学」ではなく、実体環境にきめ細かく対応する「汚い経済学」を待望する書である。
米国を中心に経済学史を概観するように、2008年の金融危機を招いた思想的な裏づけを説明していく。経済学は社会科学の中にあって、最も自然科学的方法論を取り入れた「物理学に憧れた」学問という話を耳にしたことがあるが、その「実証的」、「科学的」方法論がイデオロギー的な振る舞いを強化する手段となるところが誠に皮肉だ。しかし、市井の者としては逆に人間社会とは元々そういうものであると容易に受け止めている様にも思う。
ポイントとして示唆に富んでいると感じたのは米国の教育レベルと失業率の関係である。白人系やアフリカ系のグループが示す、教育レベルが高い層ほど失率が低いという傾向が中南米系のグループには当てはまらず、全ての層において高い就業率を示していたという。経済は合理的な「経済人」としてだけではなく、当然コミュニティの力も強く反映したものである証左である。
標題がすこぶるキャッチーである点は流石にマスコミベースの著者であるが英文オリジナルのタイトル、サブタイトルと日本語版のタイトル、サブタイトルがさかさまになっているところが興味深い。やはり、日本人は意見や学説が人格に付いてまわる方が理解しやすいのだろうか?編集者の力量が十二分に伝わってくる。
メイカーズ進化論 本当の勝者はIoTで決まる
2016/01/02 06:34
旬の本
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IoT(Internet of Things)を「モノのインターネット」と邦訳することを誤りとして、「もの」+「こと」で「モノゴトのインターネット」と理解するべきと指摘しているところは当に正鵠を得ている。
かつて、モノづくりが得意とされた日本がIoTの登場で、モノは「非言語」だから、我々の活躍の場が再びやってきたと考えるのは当然、早計だ。本書の指摘の通り繋がりあったモノの裏側に仕掛けられた仕組みや支配がIoT革命の本質なのであろう。
しかし、静観はしていられない覇権を握る積もりが無いなら早いうちに棲む場所を確保するように動かなければ、予定通り弾き飛ばされる。既存の企業の動きが鈍い中で志ある若い人々がスタートアップとして挑戦している様は心強いに尽きる。
旬の本なので、読むなら今しかない。
「偶然」の統計学
2015/12/27 13:14
事例を楽しむのもよし、実務への活用を考えるもよし
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ありえないと思うようなことは実は十分にありえる。とかく確率の話は、一般人の感覚を裏切ることになる。そこに面白さを求めることも、ビジネスチャンスを求めることも出来るのだろう。ネットワーク社会がビックデータを産み出す時代、統計や確率のレトリックに騙されないためにも実務家に一読をお勧めする。
リーン・スタートアップを駆使する企業 急成長する新規事業の見つけ方・育て方
2015/11/22 06:03
悩める日本の企業人へ
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大きな反響を呼んだ「リーン・スタートアップ」の既存企業向け解説・実践本という位置づけである。事実、著者達が行なうリーンスタートアップに関わる研修ビジネスが基礎となっている。実例インタビューが参考に成る読み物部分となるが、逆に翻訳本の宿命もありボリューム的に読み辛くしている面もある。「第7章 実験・実証の具体的な方法」、「第8章 リーン・アカウンティングの活用法」がポイントとなる章になると思う。また、最後「まとめ」に於いて、リーン・スタートアップを利用した既存組織でのイノベーション手法に対する反論に対する反論が示されている。反論に対する反論は通常コンパクトに本来の主張を示すことになるのでこれは重宝する。兎に角、ターゲットである組織人・企業人にとって、示唆に富む書だが、勿論、読後の話しとして「書を捨てよ、”市場”に出よ」の一冊である。
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