ポージーさんのレビュー一覧
投稿者:ポージー
社会人大学人見知り学部卒業見込 完全版
2016/09/28 15:50
社会人大学とは卒業せずその中であがきつづけるものかも
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
単行本の方もすでに持っていたけど、100ページ以上増量ということで買いました。
若林さんはテレビやラジオやライブでは、社会や一般的な通念から自分がはじかれてしまう、ということがトークのネタになっていることがよくあります(テレビではそれは薄まっているでしょうが)。それらはやはりおもしろおかしく語られるわけです。
そういったものをおちゃらけず、まっすぐ書いたのが本書だと思います。おちゃらけてはいけないので、若林さんとしてはむしろこっちの方が恥ずかしいのかもしれませんが、その分本心に近いものもあるのではないでしょうか。
でも(偉そうなこと言ってしまいますが)、切なさとか切羽詰まってるってことは人間らしさであり、お笑い芸人さんとはそれを肯定する職業でもあると思うので、本書はお笑いの本質と遠いものでもないのかもしれません。
ま、読んでいる最中はこんな真面目なことちっとも考えません笑。1つのテーマにつきだいたい3ページで、誰でも読みやすいと思います!
単行本もう持ってるという人も全然買っていいのではないでしょうか。高いわけじゃないですし。
死者の奢り・飼育 改版
2016/09/28 15:41
閉じ込められた人間たち
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
大江健三郎の作品は初めて読んだ。たまにおもしろい/つまらない、理解できる/難しいなどはちょっと置いといて、とにかく作者の才能のようなものがびんびん伝わってくる作品というものがあるけど、死者の奢り・飼育もその一つだった(素人がノーベル賞作家に何言ってるんだということだけど)。
乾きながらも粘り気ある空気が停滞していてそこに病院の古い蛍光灯のような安っぽく重い光が差している、そういう閉塞感が全体にわたっている。登場する人間たちは変化の無い壁の内側に閉じている。そこから出るのが自由になるということだが、それには矛盾が伴う。なぜならどうにか壁の外に出る(または連れ出される)にしても、そこもまた別な壁の内側だからだ。彼らはそんな状況に圧迫され静かな無力感を覚えるわけだが、逆に言えばそのような壁は人間に必要なものでもある。内と外とに隔てられていない世界にひとりでいる(他者もひとつの壁だろう)ということは、それはもう死者みたいなものなのでは。
BACON ICE CREAM
2016/09/28 15:38
いいね
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「タイトルからも写真からもおしゃれぶってる感やかっこつけてる感が出すぎてるだけで薄っぺらい内容だ」みたいな批判があるっぽいが、それは批判なんかじゃなくてただ見たまんまを言ってるだけ。ポストを見て「ポストって赤いね」と言ってるのと同じ。実際おしゃれでかっこいいのでそういう感じが出ちゃってて全然いいのだ。当たり前のこと。(もちろんおしゃれぶってる感やかっこつけてる感が出てないのにおしゃれでかっこいい物も世の中にはいっぱいあるが)。日常のなんてことない風景をふとなんか良いと感じる。その”なんか”というぼんやりした感覚を論理的な言葉に落とし込める人がやたら褒められるけど、それって本当に素敵で賢いことなのか。
ピンポン 1 (Big spirits comics special)
2017/06/15 22:07
史上最高
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ピンポンが最高なのは広く知られるところだけど、名作などと呼ぶにはやっぱり鮮やかすぎる。才能、努力、挫折、友情といったテーマを白を基調とした独特の力強いタッチと哲学的・詩的ながらも軽やかなセリフにのせて物語は駆け抜ける。ああいうセリフがちゃんとかっこいいテンポになるのはマンガだからだろう。全体があっけらかんとした寂しさにあるのもいいです。
社会人大学人見知り学部卒業見込
2016/09/28 15:54
自分と社会の関係
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若林さんは人見知りや女の子苦手など社会の一般的な通念からはじかれてしまうというキャラクターですが、本書はだいたいそういった感覚についてのエッセイ集です。1つのテーマにつき3ページくらいで読みやすいです。
たとえば、スターバックスでドリンクのサイズを指定するとき「グランデ」が恥ずかしくて言えないという話が出てきます。この感じは、たとえ「グランデ」と言える人でもなんとなくわかるでしょう。しかし、「グランデ」と言えない人というのは、本当にそれを言いたくても言えないのです。かわりに「大きいのください」などと注文して、店員に「こいつ『グランデ』って言うの恥ずかしがってるな。もう今さらそういうの古いよ」と思われてしまうとわかっていても、言えない。そして、「大きいのください」と注文しても実際には店員さんはそんなことは考えないのだということも含めて、わかっている。でも、どうしたって言えない。
グランデ1つでこんな大きな悩みに発展するからおもしろい話になるわけですが、逆に言えばこの感覚が社会の様々なところで呼び出されてしまうということです。これではとても生きづらい。
若林さんは自分と社会の関係にどう折り合いをつけていくのでしょうか。社会とはどういう場所でしょうか。社会が自分を拒否していたのか、それとも・・・。
人間小唄
2016/09/28 15:40
ハマる
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町田康好きの人にとっては微妙な評価なのだろうか。あまりわからないけど夫婦茶碗しか読んだことない僕にとっては久々にのめりこんだ本だった。
最初、小角(人名)が革命を起こしたいと言うと、それはお前がただ自分の好きなように環境を変えたいだけじゃないかと指摘されるが、これに対して革命とはそういうものだと小角は反論する。しかし最後の方で小角は環境に優しくならなければならない、人間は謙虚でいなくてはならないと主張する。題は人間小唄。装丁は鎖に繋がれた猿。おもしろかった。
2022/02/21 19:08
自然と心のまざり
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並べられている歌とその口語訳をただ順番に読んでいたら、自然の風景に作者の感情が没入しすぎていたり、自然を描写するにもオタクっぽくもある大袈裟なイメージの飛躍があったりで、ちょっとくどかった。けれども巻末の解説には、それこそが古今集の抒情であって掛詞や縁語といった技術の発展が可能にしているところなのだと書かれていて、なるほどと思った。
GOGOモンスター
2021/12/28 16:08
子供であることの儚さ
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子供はいずれ自分が大人になってしまう事、そうして大人になった自分が今の自分を忘れているだろう事を、不思議にあらかじめ知っている。自らの儚さに暮らすからこそ、自らの世界を作り上げ依存しようとする。
小学3年生である主人公の立花雪は知能の高いことも相まって、そうした自らの世界に強く依存せざるを得ない子供として描かれる。この漫画の最大のモチーフは花であり、立花雪も人間より花が好きだと言っていて、その名前にはわかりやすく「花」という字がこめられている。一方花の生育に欠かせないものとしての水もこの漫画における重要なモチーフだが、水が凍ってしまっている状態の「雪」もその名に同時に冠されていて、立花雪の抱える折り合いのつかなさが当の名前に隠されている。
雪が水=生育を拒否しているのはプールの授業で彼が足だけ浸からせたままで全身ごとは入らないという描写からもわかる。さらにそこを踏まえれば、別の生徒がプールで溺れ救急車で運ばれてしまうという出来事も、もがく子供という意味を伴ってあらわれてくる。
作中で言われる通り学校は雪の内面世界に重なる。夢の中で彼は校舎を囲む果てしない海(=水)と、その水平線の向こうに沈みゆく大輪のひまわりを見る。何度も描かれる校舎の上空を飛ぶ飛行機は、彼や子供が持つ外界への志向と、しかしそれが海の上を飛ぶというような夢見心地のものであることを示唆する。
同じように、雪のある種の将来像であるところのIQというあだ名が付けられた小学5年生の生徒は、いつもダンボールをかぶりながらラジオで政治ニュースや為替市場の放送に耳を傾ける。つまりIQも強力に自らの世界に閉じこもりつつ、その反射として現実を志向するがそれはやはりラジオの向こうの遠い外界でしかない。しかしIQの閉じこもろうとする世界は雪の世界と違って形骸化してもいる。雪は現実に内面を映し出すが、IQはダンボールという物理的な手段に頼らざるを得ない。立花雪は自らの世界を「目には見えないもの、耳では聞こえない音」と超感性的に言い表すが、IQの世界はその名の通り理性的に整備されてしまっている。IQは雪の抱える矛盾をいちいち理性的に説明するが、だからこそ自分はダンボールから出ることができない。
物語の終盤、雪はIQ(すぐにそれはIQに似た別の者だったと発覚するが)に連れられ内面世界の深淵へいよいよ上ってゆくが、そんな雪を救うのはなにか。実はこの漫画は主人公といえる人物がもう一人いて、それはマコトという生徒である。先のプールの授業で泳げずも着実に水中を歩こうとするマコトの様子や、上空の飛行機を見たときの視点の差などからも、二人はよく対比される。変わり者の雪は誰からも気味悪がられているが、しかしマコトは雪を遠巻きにしない。クラス中の人が全て花になってしまうという雪の妄想にあっても、マコトだけはマコトのまま描かれている。自分を実存として扱ってくれるマコトに対しては、雪は自分の内面を投影することができず、ある意味では対抗できない。
雪が学校の階段を無限に上ったとき、その屋上でマコトはハモニカを吹く。マコトにハモニカを教えたのは他ならぬ雪であった。雪はマコトに向き合うことにより自分に向き合ったのだろう。
ヒカルの碁 12
2017/06/23 16:27
最高
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生涯最高のマンガの一つです。ヒカルの成長を追っていきましょう。ただしそれは少年漫画の成長ではありません。
ヒカルの碁 11
2017/06/23 16:26
最高
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生涯最高のマンガの一つです。ヒカルの成長を追っていきましょう。ただしそれは少年漫画の成長ではありません。
ヒカルの碁 6
2017/06/23 16:25
最高
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生涯最高のマンガの一つです。ヒカルの成長を追っていきましょう。ただしそれは少年漫画の成長ではありません。
ヒカルの碁 1
2017/06/23 16:24
最高
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生涯最高のマンガの一つです。ヒカルの成長を追っていきましょう。ただしそれは少年漫画の成長ではありません。
ヒカルの碁 10
2017/06/23 16:24
最高
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
生涯最高のマンガの一つです。ヒカルの成長を追っていきましょう。ただしそれは少年漫画の成長ではありません。
ピンポン 2 (Big spirits comics special)
2017/06/15 22:09
史上最高
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ピンポンが最高なのは広く知られるところだけど、名作などと呼ぶにはやっぱり鮮やかすぎる。才能、努力、挫折、友情といったテーマを白を基調とした独特の力強いタッチと哲学的・詩的ながらも軽やかなセリフにのせて物語は駆け抜ける。ああいうセリフがちゃんとかっこいいテンポになるのはマンガだからだろう。全体があっけらかんとした寂しさにあるのもいいです。
