minoさんのレビュー一覧
投稿者:mino
本屋さんのダイアナ
2016/12/09 15:02
呪いをとく方法
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
本当に良い少女小説は、何度でも読み返せるんですよ、お客様。
主人公の名前は矢島大穴。大きい穴と書いて、ダイアナ。金髪にこぼれそうな大きな目は、キャバクラで働き女手ひとつで彼女を育てる母そっくりです。
周りと馴染めない少女が初めて友達になったのが同級生の彩子でした。
彼女はダイアナの名前を「赤毛のアンの友達の名前と一緒」だと、良い名前であると心から褒めてくれます。
お互いに文学少女で、好きな本の話で意気投合し親友となった二人でしたが、ある出来事をきっかけに仲違いをしてしまいます。
彼女たちはお互いの中に自分の理想をみていたのでした。
小学生時代に出会った二人は離れ離ればなれの間に様々な痛みを知ります。
特に彩子の身に降りかかった出来事には胸が痛みました。
家族や友人、仲間の想いを知って、20歳になったころ、少女と少女は再び出会います。
最高の友情は、懐かしい物語を途中から読み始めるように何度でもやり直せる、そんなことを信じさせてくれる友情の物語です。
あなたは、自分自身に呪いをかけてしまっていませんか。
あなたの呪いは、あなたは自身でとくことができるはずです。
そのヒントがここにあります。
かつて少女だった全ての人に読んで欲しい、大切な一冊です。
はじめてママ&パパの育児 0〜3才の赤ちゃんとの暮らしこの一冊で安心!
2019/08/31 09:37
初めての育児
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
一冊お守りがわりにと購入。
書店に並べられていたものを見比べ、
情報量と見やすさで選んだ(たまひよも悪くなかった)。
困った時の対処法が大抵載っている。
ネットは簡単に多くの情報を得ることが可能だが
惑わされることも多い。
迷った時に戻ってこられるよう書籍は一冊あったほうが良いと思う。
赤めだか
2016/08/12 23:43
師弟関係とは恋愛に例えるのが一番わかり易い
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
手に取ったきっかけは昨年末に放送された二宮さん主演のドラマをみたこと、そしてB’zの稲葉さんがオススメ本として赤めだかを挙げていたことでした。実際に読んでみるとなんと面白い…!談春さん、テレビでお話する内容もですが、文章も上手で面白いこと面白いこと…。頭のいい人なんだなぁと思います。
私は立川談志さんのこともよく存じ上げず(ファンの方すみません…)赤めだかに書かれた家元・談志の破天荒な言動に唖然としてしまいました。そしてそんな家元に翻弄される弟子たちのドタバタとした日々がとても愛おしい。
弟子たちにとっては厳しく恐ろしい家元。みんな家元に憧れて入門するのに、些細な失敗で機嫌を損ねてしまったり、理不尽な仕打ちに耐えきれず癇癪を起こしてしまったり…。
談四楼師匠曰く、
『師弟関係とは恋愛にたとえるのが一番わかりやすい』
なるほど、確かにわかりやすい。
気難しくて理不尽の塊のようにみえる談志ですが、時折弟子たちへの愛情がうかがえるやりとりがあって。でもそのやりとりがなんだか可笑しいんですよね。不器用というか…可愛い人だなあと思います。
ーーー後年、酔った談志は云った。
「あのなあ、師匠なんてものは、誉めてやるぐらいしか弟子にしてやれることはないのかもしれん、と思うことがあるんだ」
この言葉にどれほど深い意味があるのか今の僕にはわからないのだが、そうかもしれないと思い当たる節はある。
キネマの神様
2016/07/20 13:57
キネマの神様
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
気になっていた原田マハさん。勧めていただいたキネマの神様を読了。面白かった!一気読み。本を閉じた後も暖かい感情が胸の奥に灯る、誰かに勧めたくなる一冊。
最後に片桐はいりさんが解説を載せていることにもニヤリ。『もぎりよ今夜も有難う』と併せてよむと楽しいと思います。
映画観たいなぁ。
日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
2018/10/06 00:28
温かな真理
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
簡潔な言葉で胸に沸き起こる感動を言葉にされている。その感動を起こしているのは作者が長年続けてきたお茶である。お茶についての本、というとお堅いこと、高尚なことでおしかためられている様なイメージを持つが、この本はそういった類のものではない。天邪鬼な私の心にもすっと寄り添う、こんなに温かな真理を作者は日々感じているのか。今の自分にあまりに響く内容だった。どんな人にも読んでもらいたい作品である。なぜならこれはただのお茶の本ではないから。
月の裏側
2017/02/16 16:49
手に汗握る
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
仕事の合間に夢中になって読んだ一冊。恩田さんお得意のミステリ・ホラー作品。だいぶ前に読んだんで細かいストーリーはだいぶ忘れてしまったんですが、とにかく怖くてドキドキした。水辺のまちで人がだんだん消えていく・・・かと思いきや突然戻ってきて、特に体の異常は訴えないし、いっそキョトンとしている。なんかそういうのって余計恐怖を煽りますよね。ラストは恩田さんらしい尻すぼみというか、「あれ?」っていうなんとなくスッキリしない終わり方で(そういう終わり方が好きな方らしいですね)ちょっと納得できないんですが(まぁユージニアよりはマシ)、読んでる間中楽しませてもらいました。結局主人公たちはあちら側とこちら側に分かれてしまったのかどうか・・・
HER
2017/02/16 16:30
大好きな一冊
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ヤマシタトモコさんの作品はもともと好きですが、その中でも飛び抜けて好きな一冊。
自分が女であることをすごく感じるし、あぁ、私だけがかける思いではないのだ、と安心もできる本だった。
「裸足です!」とか、すごく良かったなぁ。私はあの子みたいにお洒落さんじゃないけれど、どうしてこんなに共感するんだろう。最後の方に出てくるカップルの話もすごく好き。「君のそういうところ、好きだよ」ってやつ。女性はとてもずるい、そう言って、その上で愛されたい。あの話は本当に良かった。
男性にも是非読んでもらいたいけれど、果たしてどれくらい理解してもらえるのか不安でもある。とにかくヤマシタトモコさんの作品がきになるのであれば、読まない手はありません。
舞台
2017/02/16 16:26
人生という舞台を演じ自分を愛せるように生きること
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
西さんの『舞台』が文庫化!ということで記念に、そして再読用に購入しました。
再読だからか、すぐ読み終わることができましたが、内容には再びガツンとやられてしまいました。笑
『舞台』を読んでいると、主人公・葉太の自意識でがんじがらめの生き方がとにかく苦しく感じます。
何故そんなに苦しいのかというと、それは自分の中にも葉太に共感する“恥”の感覚があるからです。
それはほとんど「これは私のことを書いている!」と叫びたくなる程の共感なのです。
これは「あの作品」に対してよく使われる言葉です。それは作中の葉太の語りや、彼自身の名前からも明らかです。
太宰治の『人間失格』です。
“恥の多い生涯を送って来ました”ーー
自意識で身動きが取れない葉太は葉蔵のことをまさに自分自身であると感じています。
私も『人間失格』は読んだことがあります。しかし私の場合、葉蔵よりも葉太により強く共感しました。それは葉太という青年を生み出したのが女性作家だからかもしれません。
しかし巻末対談の西さん曰く、『舞台』は男性からの共感の声の方が多いとか。意外なお話でした。
さきほど「これは私のことを書いている!」なんていいましたが、正確に言えば子どもの頃の自分にそっくりだと思います。
自意識、羞恥。
ある時から「こんな自分のままではダメだ!」と思い、楽に生きられる方法を身につけようと足掻いてきた身としては、葉太の苦しみには苛立ちも感じてしまいます。
終盤、恐慌状態に陥った葉太には固唾を飲みましたが、彼がたどり着いた場所にはいつものように西さんなりの答えが用意されていました。
それは西さんなりの答えですが、しかしきっとその通りなのです。
人生という舞台を演じ、そんな自分も愛せるように生きること。
生きることが苦しい人は読んでみるといいかもしれません。これを読んで生きることが楽になるかというと、それはわかりません。
けれど、苦しんでもいいのだと教えてくれる人は、とても少ないと思うのです。
i
2016/12/09 14:49
この世界に絶対に必要な存在
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
待ちに待った、西さんの新作です。
残酷な現実が溢れる世界に対して、私たちは一体どう生きればいいのか。
答えはこの物語が教えてくれます。
鮮やかで苦しくて優しい答え。
それが、『i』。
西さんの作品にはいつも「救い」があります。今回の作品も、幼い頃抱いた悲しみや葛藤に優しく寄り添う答えをくれました。
主人公のアイは、養子として両親の元に迎え入れられ、恵まれた境遇で生活しています。
そのことに生き辛さを感じているアイは、自らに呪いの言葉をかけてしまいます。
「この世界にアイは存在しません。」
彼女は世界中の悲しい事件や親友に起こった出来事に心を痛め、呪いを深めていきます。
しかし、次第にその苦しみを通して自らの存在を肯定し、残酷な現実に立ち向かう「救い」にたどり着くのです。
西さんは何故、毎回こんなにすごい物語がかけるのでしょう。
この小説は、
『i』は、
この世界に絶対に必要な存在です。
ロマンシエ
2016/08/12 23:44
ラブコメ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
面白かったあああ!
痛快で温かく、思わず
楽しかったー!と口に出してしまうような読後の幸福感!
舞台はパリのリトグラフ工房。乙女心をもつ美・男子、美智之輔によって語られるアートでラブコメでちょっとおセンチなロマンシエとの日々。
発売と同時に、東京駅でロマンシエ連動企画展、idem展が開催されていたんですよね。い、いきたかったあー…涙
読んで幸せな気持ちになる作品です。興味のある方はぜひ!
この話、続けてもいいですか。
2016/08/12 23:34
電車で読むな危険
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
電車で読むのが危険なエッセイ。
爆笑する内容なのに、西加奈子の綺麗な小説世界の要素もたくさん入っていて、ファンにはたまらない一冊です。でも入門編でも問題なし。
おすすめ。
宝石の国 10 (アフタヌーンKC)
2019/09/20 22:05
市川春子は天才である。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
特装版付録冊子においては 漫画家というより 現代アーティストや 西洋のシュルレアリズム絵画を見ているような 気分になった。
市川春子は天才である。
美しき愚かものたちのタブロー
2019/08/31 09:54
この奇跡を多くの人に目撃して欲しい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
先日初めて国立西洋美術館に足を運んだ。どうやらモネが観られる様だという期待とル・コルビジェが設計した美術館をついに訪れたという想いしか持たずに。それ故、松方コレクションに触れた衝撃は大きかった。壮絶なドラマに心を打たれた。開館60年、ここにくるまでにどれだけの人々が尽力したのか。名作の数々…。今や世界で最も有名な絵画の一つである『アルルの寝室』もかつてその一部だったとは。帰宅後、奇跡のコレクションをマハさんが本にしていたと知った。この奇跡を多くの人に知ってもらいたい。そして目撃して欲しいと強く願っている。
ネバーランド
2019/08/31 09:52
いや、でも、蜜蜂と遠雷も素晴らしかった・・・
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
これまでに読んだ恩田陸作品の中で一番素晴らしかった。名作。もっと早く読めばよかった。
あん
2019/05/20 20:46
優しいあんの甘みもあればほかに言うことはない。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
派手な展開のある物語ではない。しかしじわりと染み込む温かさがある。タイトルや表紙絵から連想されるだろう、食べものをテーマとしたよくある人情ものとは少し違う。物語の核心に触れるためはっきりとしたことは言えないが、小さなどら焼き屋に「あんを作りに」やってきた、徳江という高齢の女性の過去にその理由がある。「生きる意味を教えてくれる」作品などというと少し重い。だがあなたがなんらかの孤独と闘っているというのなら読んでみるといい。人生にも休息は必要だ。優しいあんの甘みもあればほかに言うことはない。
