ken_matsuさんのレビュー一覧
投稿者:ken_matsu
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電子書籍原発プロパガンダ
2016/09/11 16:30
プロパガンダ?
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
世の中のトレンドは代理店、特に電通が作っている、ということは経験上(1年とはいえ博報堂にお世話になった身としては)十分わかっている。当然、原発の宣伝活動に代理店が関わらないわけはない。が。それは「プロパガンダ」と言えるほど成功した、と言えるのか。原発が100%安全だ、など誰も本音では思っていまい。3.11も「あー本当に起きちゃったんだ」というのが本当の実感ではないのか。そしてこれはエゴだが、自分が安全であることに心の底の部分では安心している。これ、僕だけが特別だとは全く思わない。ある意味、それが多数であることは「プロパガンダ」の成功だと(つまり原発のネガティブなところを日常から「忘れさせた」こと)いうことかもしれないが、みんなそんなにバカじゃないだろ。立場が変われば平気で「ウソ」もつくようになるのさ。本音を押し隠して「和」を尊ぶ(笑)こんなとこは日本社会の大キライなところだけど、その上に今の幸福があるのも事実なわけで。ただ、確かに地域独占企業で宣伝の必要のない東京電力が湯水のように無駄と思えるPR費を我々が払う電気料金から支出しているのは腹がたつが。「プロパガンダ」を歴史的に整理した本書のは一定の価値はあると思うが、最後、じゃあどうするのとこで、自分の頭で考えることだ、というのはいいとしてネットの情報に頼れ、というのは苦笑でしかない。残念なので星は0.5減点。
電子書籍ブラックバイト 学生が危ない
2016/08/31 09:27
結論はドライ化なのか?
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ブラックの実態、要因分析などはさすが「第一人者」。表現も簡潔で論旨は明快、現場のリアリティもある。として、この実態はいったい氷山の一角なのか、それとも特殊なケースなのか。真実はだいたい中間にあるもので特殊でなければ一般でもないというところだろう。(だからこそ問題視できる。一般普遍だとしたら議論もできない。)言ってみれば、今ならまだ「間に合う」。気になるのは本書の結論が労働というものにもっとドライになった方がいいという点。「仕事」に懸命になることは悪いことではない。「責任」は成長の素にもなる。問題はそれと給与や過酷さといった待遇が一致していないこと。非正に関わりなく「仕事」にプライドを持てることは方向性としては悪くない。それにのっかって低待遇でこき使う経営者がおり、政治がそれをやむなしとしている。それにドライになることで抵抗するんじゃなくて、きちんとした「見返り」を要求しちゃう方がよくないか?これは社会を変えるチャンスでもある。(もちろん過労死のようなケースは論外で、それはまた別の議論だと思う。)(☆は3.5)
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