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ストレート・シックスさんのレビュー一覧

投稿者:ストレート・シックス

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本転落の街 上

2016/11/21 15:52

2つの事件は交差するのか?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ハリー・ボッシュシリーズの邦訳最新刊『The Drop(2011)』。
 本書でボッシュは2つの事件を追う。ひとつは、1989年の未解決事件。もうひとつは、かつての宿敵アーヴィングの息子がホテルから転落した死亡事件。一見自殺のように見えるこの事件を、父であるアーヴィングたっての依頼で、ボッシュは不本意ながらも最優先事項として捜査を扱うよう依頼を受ける。2つの事件は関係の無いように感じるが、やがて交差するのだろうか。
 主人公であるボッシュは定年が見えるほどに年老い、初期作品に比べ、いい意味でも悪い意味でもまるくなり、娘のマディは15歳になった。しかし、ボッシュの事件捜査に関する執念と真っ直ぐかつ頑な姿勢は今だ健在である。
 ストーリーはテンポよく、ページを捲る手は止まらない。コナリーの描くボッシュ・シリーズは昔、ボッシュというキャラクターを中心に物語を進行させていたように感じていたが、本書ではキャラクターそのものよりも、ストーリーの歯切れの良さとスピード感で読ませてくれる。さて、結末は如何に。

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紙の本特捜部Q 1 檻の中の女

2016/11/21 11:48

久々の大当たり!傑作警察小説!!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「特捜部Q」というタイトルでこのような傑作警察小説を連想する方が一体どれくらい居るだろうか。地下で窓すらもない即席の特捜部で未解決事件の捜査にあたるのは、荒くれ者キャラのカールと謎の人物アサドのたった二人。だが、この二人のバランス、かけ合いが非常に面白い。

物語は、2002年の美人議員失踪事件と2007年の現在が交差するように進行し、後半に向かい、真相が序所に明らかになってくるという凝ったプロットにも驚かずにはいられない。
 
 私は著者の最新作「アルファベット・ハウス」を読んで、同作品が気に入ったため、巻末に掲載されていたこの「特捜部Qシリーズ」を読み始めたが、この作品、作家は久々の大当たり。未解決事件を追うマイクル・コナリーのハリー・ボッシュシリーズとは趣きが異なるものの、同シリーズ同様に没頭してしまった。

 北欧ミステリを敬遠している方がいるとしたら、勿体ない。是非、是非、このシリーズを手に取っていただきたい。オススメです。

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紙の本象牙色の嘲笑 新訳版

2016/09/29 10:13

ロス・マクドナルド初期の名作

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1952年に発表された私立探偵リュウ・アーチャー・シリーズの第四作。
物語の背景には50年代当時のアメリカにおける人種差別や戦争従軍、警察の不当捜査等の世相が反映されており、かつ登場人物が皆悲しい影を持っているせいか全編を通して独特な暗黒と哀愁が漂う。

 主人公のリュウ・アーチャーは家族も友人も恋人も居ない孤独なタフガイで、私生活について語ることはなく謎に包まれている。しかし、こと事件捜査に関しては執拗な執念を持ち、ひとつずつ嘘や矛盾を暴き、真実を解き明かしていく。その姿は時に強引だが魅力的なのである。

 ラストに明かされる事件の真相は、複雑な人間関係を象徴するものであり、ショッキングな出来ばえ。

 発表から60年以上が経過した古い作品であるにも関わらず、現代でも十分に読み手を満足させるミステリーである。私はロス・マクドナルドの筆力に感動した。
 蛇足だが、ロス・マクドナルドの作品で現在入手可能なものは本書と『さむけ』『運命』の3冊になってしまった。新訳でなくとも他の作品も再販して欲しい。

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紙の本蓬萊 新装版

2016/09/05 16:30

奇抜なストーリーにハマります!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

約20年前に書かれた作品で、コンピューターゲームソフト『蓬莱』の販売を中止するよう忠告を受けたゲームソフト会社の社長とその同僚達が、同ゲームソフトに隠された秘密を見つけていこうとするストーリー。販売を中止させようとする圧力には、暴力団のみならず巨大な組織が絡んでいる。それは一体誰が、何を目的にしているのか?
 登場人物のキャラクターもそれぞれ個性があり、「PKOの海外派遣問題」等やや時代を感じさせる場面はあるものの、とても20年前に書かれたものとは思えないストーリー展開で、ゲームソフトの開発に日本や中国の民族、歴史を関わらせるなど、その奇抜なストーリーに最後までページを捲る手が止まらなかった。警察小説という枠ではくくれない。気付けば約400ページを一気に読んでしまった。
 因みに、「今野敏の警察小説の源流」となったのがこの『蓬莱』らしく、この作品があったからこそ、現在の今野敏氏に繋がっていくようです。

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